
Framework Desktopで3つのLinux環境を比較
Phoronixは、Arch Linux、CachyOS、Omarchy 4.5を同一のFramework Desktopで比較しました。CachyOSではLinux 7.3を採用し、Omarchy 4.5も公開されたことを受けた検証です。
テスト機はAMD Ryzen AI Max+ 395搭載モデルで、メモリーは64GB、内蔵GPUはRadeon 8060S、ストレージは2TBのWD_BLACK SN7100 NVMe SSDです。3環境を同じハードウェアで動かし、ディストリビューションごとの構成を比較しています。
Arch LinuxはKDE Plasmaを使う標準的なarchinstall構成、CachyOSは初期設定のまま更新した環境、Omarchyは標準インストールで用意されました。コンパイラーはいずれもGCC 16.2です。
カーネルと初期プロファイルに違い
測定時点のカーネルはCachyOSがLinux 7.3、Arch LinuxとOmarchyがLinux 7.2でした。環境間でカーネルの版が異なるため、今回の比較にはディストリビューションのパッケージや設定に加えて、カーネルの違いも含まれます。
Omarchyは初期状態でperformanceプロファイルを使い、Arch LinuxとCachyOSはbalancedプロファイルでした。プロファイルの違いは、同じPCで測定しても結果を左右しうる条件として、各環境の初期設定に含まれています。
別のノートPCで行われたLinuxの検証では、ACPI Platform Profileをbalancedからperformanceへ変えると、約200件の性能テストの幾何平均が19%上昇しました。low-powerプロファイルでは、初期状態の性能の64%となりました。
CachyOSはCPU別パッケージも提供
CachyOSはx86-64-v3、x86-64-v4、Zen 4以降向けにArch Linuxのパッケージを再コンパイルしています。Phoronixは今回のCachyOSについて、Zen 4以降に最適化したパッケージなどを初期状態から含むと説明しています。
CachyOSの説明では、x86-64-v3向けパッケージは標準のx86-64と比べて5〜20%の性能向上を見込むとしています。x86-64-v4ではAVX-512命令の利用による向上を狙い、その程度は処理内容によって異なります。
Zen 4/5向けにはx86-64-v4の命令に加えて、暗号処理やベクトル演算などに関わる命令セットを含めています。また、パッケージごとに必要性を選びながらPGO、LTO、BOLTといった最適化を適用し、独自のパッチや修正も管理しています。
プロファイル変更は電力にも影響
別の検証では、balancedからperformanceへ切り替えた際、性能の上昇とともにCPU消費電力も平均61%増えました。対象はThinkPad T14s Gen 6とAMD Ryzen AI 7 PRO 360で、Ubuntu 25.04とLinux 6.14を使った測定です。
同じ検証でlow-powerプロファイルにすると、CPU消費電力は初期状態の13.97Wから9.26Wへ下がりました。performanceとlow-powerの結果は、プロファイル選択が性能だけでなく電力にも関係することを示しています。
今回の3環境では、Omarchyがperformance、Arch LinuxとCachyOSがbalancedを初期設定にしていました。そのため、ディストリビューションごとのパッケージ最適化やカーネルの違いを見る際にも、初期プロファイルの差が比較条件の一部になります。











