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科学

クラトムと濃縮成分7-OH、米国で依存リスクと規制の議論が拡大

クラトムは東南アジア原産の常緑樹で、葉を乾燥・粉砕した粉末や茶、カプセルなどが米国で流通しています。葉にはミトラギニンをはじめ複数のアルカロイドが含まれ、ミトラギニンは神経系のミューオピオイド受容体に結合する部分作動薬です。

Blue Origin、ニューグレンに第3段GS3を追加 2028年の月近傍ミッションを受注

Blue Originは大型ロケット「ニューグレン」に第3段「GS3」を追加し、静止軌道への衛星投入や月・深宇宙ミッションに対応する計画を発表しました。GS3を使う政府顧客向け月近傍ミッションは契約済みで、2028年の打ち上げを目指します。同社は新型ブースターエンジン「Northstar」の開発も発表しました。

歯のエナメル質を再生するタンパク質ゲル、唾液中のミネラルで結晶形成

歯の表面を覆うエナメル質は、失われても体内で大きく再生しません。ノッティンガム大学などの研究チームは、唾液中のカルシウムとリン酸を使い、損傷したエナメル質の構造を再形成するタンパク質ゲルを開発しました。研究チームは再生した組織の機械的性質を調べ、製品化に向けた取り組みも進めています。

2026年の南極オゾンホール、最大面積は10年ぶりの大きさ

2026年の南極オゾンホールは、9月18日に最大面積約1,050万平方マイル(約2,710万平方キロメートル)に達し、48年間の観測で7番目の大きさとなりました。異例に強い極渦がオゾンの減少を長引かせた一方、オゾン層の長期的な回復傾向は続いています。

Blue Origin、ニューグレンの再飛行を2027年1月に延期

Blue Originは大型ロケット「ニューグレン」の再飛行を2027年1月に延期しました。5月の静止燃焼試験で損傷したフロリダ州の発射台の再建が遅れ、年内としていた目標を変更したためです。 Amazon Leo衛星の打ち上げにも影響が続くなか、Arianespaceとの契約拡大など、複数の打ち上げ手段が計画に組み込まれています。

シロシビン投与後、統合失調症モデルの雌マウスで感覚フィルタリングが9日後も改善

シロシビンを1回投与したところ、mGlu5受容体を欠く統合失調症モデルの雌マウスで、感覚刺激を選別する機能の指標が改善し、その変化は投与9日後にも確認されました。一方、投与直後には同モデルのマウスで活動量などが増えており、急性反応と長期的な変化は異なる経過を示しました。

FDA、慢性B型肝炎治療薬「Hibsago」を承認 対象患者の一部で治療終了後もウイルス制御

米食品医薬品局(FDA)は10月20日、慢性B型肝炎の治療薬「Hibsago(一般名ベピロビルセン)」を承認しました。既存薬を含む治療を終えた後もウイルスを制御できる患者がいる一方、対象は条件を満たす成人に限られ、肝臓や血小板に関わる重大なリスクへの監視も必要です。

硫黄化合物LASSSで筋肉修復タンパク質HGFの受容体結合が2倍超に

九州大学の研究チームは、硫黄化合物「LASSS」を加えると、筋肉の修復に関わるタンパク質HGFの細胞受容体への結合親和性が高まることを実験で示しました。LASSS処理後のHGFは未処理のHGFに比べ、受容体c-metへの結合親和性が2倍を超えました。マウス実験ではHGFのニトロ化を抑える効果も確認されましたが、筋肉量や筋力の回復は示されていません。

冷水シャワーの試験で病欠日数が減少、免疫指標にも変化

冷水シャワーを習慣にした参加者は、そうでない参加者と比べ、病気による欠勤日数が少なかったとする分析結果が公表されました。別の小規模試験では免疫に関わる血液指標の変化も報告されていますが、病気にかかる頻度が下がるかどうかは、これらの結果だけでは分かりません。

早期時間制限食を1カ月続けた男性で、推定脳年齢と記憶課題の成績に変化

メタボリックシンドロームの男性23人が、食事を午前8時から午後4時までに限る生活を1カ月続けたところ、MRIによる推定脳年齢の実年齢との差が約9カ月縮まり、単語記憶課題の一部の成績が上がりました。 ただし、対象は少人数の男性で、介入前後の変化を調べた研究です。女性や他の健康状態の人にも同じ結果が当てはまるとは限りません。

自家発電式歯ブラシ、115人の試験で歯垢や歯肉炎の減少を確認

歯ブラシの毛が曲がる力で電気を生み、歯垢に関わる細菌への作用を狙う「自家発電式歯ブラシ」が開発されました。115人を対象にした3カ月の試験では、通常のナイロン毛の歯ブラシを使った人より、歯垢や歯肉の炎症、出血が少なくなりました。ただし、電動歯ブラシとの比較試験ではありません。

バイエルとIdeeLab、ブラジルでバイオ殺菌剤を共同開発

バイエルとブラジルのバイオ企業IdeeLabは、農業用の生物由来病害防除製品を開発するため、12カ月間の研究開発パートナーシップを結びました。両社は開発工程全体で協力し、バイオ殺菌剤の製品化を目指します。

高脂肪食を与えた若齢雌マウスで海馬の可塑性が高まる

若齢期に高脂肪食を5週間与えた雌マウスでは、学習や記憶に関わる海馬の神経細胞間の結合が、電気刺激後により強くなりました。行動課題では、覚えた場所が変わった際に古い場所へ戻る回数が少なく、学習した行動を切り替えやすい傾向も見られました。高脂肪食が脳機能を一律に低下させるとは限らず、摂取初期に異なる反応が生じる可能性を示す結果です。

腫瘍内の一酸化炭素を利用し、がん細胞内で抗がん化合物を合成

RIKENの田中克典氏らは、がん細胞が生み出す一酸化炭素を利用し、細胞内で抗がん化合物を合成する実験的な手法を開発しました。培養細胞での試験では、がん細胞内で化合物が生成され、細胞の損傷が観察されました。研究チームは今後、動物モデルで検証する計画です。

Orbital Matter、真空の低軌道で樹脂を硬化させ約0.5メートルの梁を造形

ドイツのOrbital Matterは、衛星「Replicator 2」に搭載した3Dプリンターで、自由飛行する衛星の軌道上で真空にさらされた状態でも硬い構造材を造形したと発表しました。約0.5メートルの梁を造形し、そのうち1本は太陽電池アレイの展開に使われました。軌道上で大型構造物を組み立てる構想に向け、真空中での造形を実証しました。

シロシビン薬の承認申請、CompassとUsonaが競う

うつ病を対象とするシロシビン薬の承認をめぐり、Compass Pathwaysと非営利団体Usona Instituteの開発が並行して進んでいます。CompassはCOMP360の承認申請を近く完了する見通しを示し、Usonaは別の候補薬PSIL201を申請したと報じられています。どちらもFDAの審査段階に進みつつありますが、対象とするうつ病の種類や開発段階は異なります。

乳房の美しさに単一の数式なし、体全体との調和や文化差が影響

乳房の美しさを一つの寸法や数式で定めるのは難しく、体全体とのバランスや文化的背景も評価に関わります。2010〜2024年に公表された40研究を整理したレビューでは、画一的な基準より、個人の体格や希望を踏まえた手術計画が重視されました。

植物由来の撥水材「SLIP」、PFAS代替に向けて耐油・耐火性の開発へ

ワシントン大学セントルイス校の研究チームは、植物由来のリグニンと脂肪酸を使ったフッ素不使用の撥水コーティング「SLIP」を開発しました。水をはじき、紫外線による劣化にも耐える性質が示されており、PFAS(有機フッ素化合物)の用途の一部を代替する材料として研究されています。PFASは包装材や防火、撥水コーティングなどに使われる一方、環境や健康への負荷が問題になっています。

タイで約1億2,000万年前の肉食恐竜の足跡6個を確認

タイ東北部のプー・プラ・バット周辺で、約1億2,000万年前の肉食恐竜の足跡が6個確認されました。観光客のピチャイ・プラテーサナーさんが足跡を見つけてFacebookに写真を投稿し、それをきっかけに調査が始まりました。

小惑星リュウグウの試料からDNA・RNAの主要塩基5種を検出

小惑星リュウグウから採取された試料で、DNAとRNAを構成する主要な核酸塩基5種類が確認されました。遺伝情報を担う分子の材料が、地球外の小惑星にも存在します。ただし、塩基の検出は生命そのものや、生命が宇宙で誕生したことを示すものではありません。

ISSから撮影された西アフリカ上空の火球、ロケット残骸か流星か

2026年4月27日、国際宇宙ステーション(ISS)から、西アフリカ上空を流れる火球が撮影されました。光の尾は伸びた後に複数の光点へ分かれ、ロシアのソユーズロケットの残骸が再突入した可能性があります。撮影された光の由来は特定されていません。

アルツハイマー病マウスでDNA修復と炎症抑制を示したKCL-286

キングス・カレッジ・ロンドンの研究チームは、脊髄損傷の治療薬として開発された実験薬KCL-286を、アルツハイマー病の特徴を持つマウスに投与しました。DNAの損傷を修復する働きと、脳内の炎症を抑える変化が確認されました。

BMIの上昇と認知機能の低下、24年間の追跡研究で関連

米国の50歳を超える成人8,200人以上を24年間追跡した研究で、BMI(体格指数)が高い人ほど、記憶や全般的な認知機能、実行機能の低下が速い傾向が見られました。 実行機能には、集中や計画、作業の整理、感情の調整などが含まれます。

火星南部高地の岩石を色分けしたHiRISE画像、鉱物と水の痕跡を探る手がかりに

火星南部高地にある古い岩丘を、NASAの火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」のカメラ「HiRISE」が撮影しました。色を強調した画像では岩石が青や緑、黄、赤に分かれて見え、鉱物の違いや、過去に液体の水と接触した可能性を調べる手がかりになります。

マウス5研究室の共同実験、シロシビンの持続的な行動変化を再現できず

UCバークレー校、カリフォルニア大学サンフランシスコ校、スタンフォード大学の5研究室が、マウスにシロシビンを投与する同じ実験を行いました。単回投与から24時間後までの行動を調べたところ、不安やうつに似た行動の低下、恐怖反応や社会的な行動の変化は、研究室をまたいで再現されませんでした。

ラスベガス銃乱射事件の生存者42人、脅威の記憶と時間のゆがみを記録

2017年のラスベガス銃乱射事件を生き延びた42人の記録から、強い脅威のもとでも記憶のすべてが同じように損なわれるわけではないことが分かりました。銃声やにおい、逃げるために把握した空間は鮮明に語られる一方、出来事の順序が抜けたり、時間が引き延ばされたように感じられたりする例もありました。

ブラジルの恐竜化石でヘム由来の痕跡、赤血球かは議論続く

ブラジルで見つかった約1億1500万年前の小型獣脚類「アラタサウルス・ムゼウナシオナリ」の脚の骨から、赤血球に似た構造と、血液に関係する化学物質の痕跡が報告されました。研究チームは、ヘム由来の分子と構造の位置や形を組み合わせ、恐竜の血液細胞が鉱物化した可能性を示しています。

大麻使用と脳卒中の関連、頻度が低い層でも高いオッズ

米国の成人を対象にした調査データの分析では、大麻を使う人は使わない人に比べ、心血管疾患の既往を報告するオッズが高く、とくに脳卒中との関連がみられました。使用頻度が低い人にも関連がありましたが、この研究から大麻が疾患を引き起こすとは証明されていません。

マウス実験でシロシビンの神経可塑性と幻覚様反応を別経路に分離

シロシビンを投与したマウスでは、脳細胞の接続部である樹状突起スパインの形成と成熟が進み、幻覚様反応とは別の仕組みで神経回路が変化しました。この結果は、幻覚作用を伴わずに神経可塑性を促す治療薬の研究につながる可能性があります。実験はマウスで行われました。

Rocket Lab、iQPSのSAR衛星を搭載したElectronをニュージーランドから打ち上げへ

Rocket Labは2026年11月3日午前5時30分(ニュージーランド時間)以降に、小型ロケット「Electron」を打ち上げる予定です。日本のiQPSが開発する地球観測衛星「QPS-SAR」1機を搭載し、軌道投入を目指します。 打ち上げはRocket Labにとって通算99回目、Electronでは90回目となる見込みです。

クロルピリホスの長期曝露、パーキンソン病リスクとの関連と神経細胞への作用

研究チームは、殺虫剤クロルピリホスへの長期の居住曝露と、パーキンソン病リスクの上昇との関連を報告しました。マウスやゼブラフィッシュを使った実験では、神経細胞の損傷に、オートファジーと呼ばれる細胞内の再利用・清掃機能の障害が関与する可能性も示されました。

茶の習慣と血管疾患リスクの関連、飲む温度や種類でも差

中国の成人約48万6,000人を追跡した研究では、習慣的に茶を飲む人は、飲まない人に比べて複数の血管疾患を合わせたリスクが11%低いことと関連していました。関連が最も低かったのは1日約6〜8杯の層で、紅茶では緑茶より一貫した関連が見られました。一方、非常に熱い茶を飲む習慣はリスク上昇と関連していました。茶の量に加え、種類や温度によっても関連に差が見られました。

集束超音波とマイクロRNAを組み合わせた膠芽腫治療、動物実験で腫瘍増殖を抑制

米バージニア大学の研究チームは、集束超音波とナノ粒子を使い、マイクロRNAを脳内へ届ける膠芽腫の治療法を開発しました。実験室での試験と動物モデルでは、腫瘍の増殖が遅くなり、動物の生存期間も延びました。膠芽腫は成人に最も多い悪性脳腫瘍で、周囲の脳組織に広がるため、手術ですべて取り除くのが難しいとされています。

マスク氏、視覚野を刺激する視覚補助機器「Blindsight」は規制承認待ちと説明

イーロン・マスク氏は、脳と機器をつなぐNeuralinkの次の製品「Blindsight」について、技術面の準備が整い、規制当局の承認を待っていると述べました。完全に失明した人や、生まれてから一度も見たことがない人にも視覚をもたらすと主張していますが、これはマスク氏が示した見通しです。

NASAのSwift望遠鏡、制御不能の再突入へ 落下帯は赤道付近

NASAの宇宙望遠鏡「Swift」が、数日以内に地球大気へ再突入する見通しです。救出ミッションによる軌道引き上げに失敗し、落下地点を制御できない状態で運用を終えました。機体の大部分は燃え尽きるとみられますが、残骸が届く可能性のある範囲は赤道付近に広がります。

脳振盪後の若者、段階的な有酸素運動で症状改善が速まる研究

脳振盪の症状が続く11〜18歳の若者を対象にした試験では、段階的な有酸素運動を週1回のビデオ通話で支援したグループのほうが、ストレッチを行ったグループより症状が速く改善しました。ただし、グループ間の差が見られた時点や対象者は限られており、運動の再開は医療者の管理下で進める必要があります。

高コレステロール食が肝臓のLDL受容体を減らす経路を特定、阻害でマウスのLDL低下

高コレステロール食が肝臓のLDL受容体を減らし、血中のLDLコレステロールを処理しにくくする仕組みが、マウスとヒト細胞を使った研究で明らかになりました。研究チームは、この経路に関わる酵素を阻害すると、マウスでLDL受容体が安定し、血中LDLが大きく低下することも示しました。標的の酵素を阻害する薬は、人を対象に安全性を調べる第1相臨床試験を終えています。

網膜中心部の視細胞、ビタミンA由来物質と甲状腺ホルモンが形成に関与

網膜の中心にある中心窩は、細部を見分ける視力を担う領域です。最も中央にある小さな部分「中心窩小窩」では、赤・緑に反応する錐体が密集し、成体では青に反応する錐体は見られません。この配置が胎児期にどう形成されるかを調べた研究で、青錐体の一部が赤・緑錐体に変化する可能性が示されました。

p-tau217血液検査、認知機能低下リスクを10年先まで推定

p-tau217という血液中のバイオマーカーを測る検査は、アルツハイマー病に関連する認知機能低下のリスクを、症状がない段階から推定する手掛かりになる可能性があります。高値の人では、5年以内に認知機能の障害が生じる確率は38%、10年以内は推定78%でした。ただし、症状のない人への日常的なリスク検査は現時点で推奨されていません。

腸内細菌毒素の受容体を特定、マウスで大腸組織の損傷を抑制

ジョンズ・ホプキンス大学などの研究チームは、腸内細菌 Bacteroides fragilis の一部が作る毒素BFTの結合先となるタンパク質「クローディン4」を特定しました。チームはこの結合を妨げるおとり分子も作製し、マウスで毒素による組織損傷を抑えました。

メブフォテニン点鼻薬、単回投与後8週間までうつ症状の改善が続く

治療抵抗性うつ病の成人を対象とした臨床試験で、メブフォテニン点鼻薬を1回投与した群は、対照群より抑うつ症状が大きく改善し、その差は投与後57日まで続きました。投与後の急性作用は短く、多くの参加者が2時間以内に退院可能と評価されました。

火炎で冷やす3Dプリント製アインシュタイン・シラード冷蔵庫、室温より5度低く冷却

ベン・クラスノウ氏は、アインシュタイン・シラード方式の吸収式冷蔵庫を透明樹脂で3Dプリントし、火炎を熱源にして動かしました。試作機は周囲より5度低い温度まで冷却しました。電気や可動部を使わず、熱で冷却サイクルを動かす仕組みを内部まで見える形で示しています。

AEP阻害薬を与えたマウス、平均寿命が17%延長

中国の研究チームは、老齢マウスに酵素AEPの働きを抑える薬剤を与え、平均寿命が対照群より17%延びたと報告しました。投与群では記憶や運動能力などにも改善が見られましたが、今回の実験はマウスを対象としています。

華友丸、シスプラチン耐性の食道がん細胞にフェロトーシスを誘導

シスプラチンに耐性を持つ食道扁平上皮がんの細胞とマウス腫瘍に、伝統的な中医学処方「華友丸(Huayu Wan)」が作用したとする研究結果が発表されました。実験では、細胞の鉄代謝と抗酸化機構に影響してフェロトーシスを誘導しました。マウスでは抗PD-1療法との併用により、腫瘍の増殖がより強く抑えられました。人での治療効果を示す結果ではなく、細胞と動物を用いた段階の研究です。

ナノチャネル膜、水の輸送量を約44%増やしエタノールを90%低減

クイーンズランド大学の研究チームは、膜の中にある幅1ナノメートル未満の通路を動的にし、分子の移動を速める技術を開発しました。エタノールと水を分ける実験では、標準的なろ過膜と比べて分離精度が10倍になり、水の輸送量は約44%増加し、エタノールは90%減少しました。

職場の人間工学的介入、腕・首・肩の不調への効果は限定的

人間工学的な椅子や机、マウスの導入は、仕事に関連する腕・首・肩の不調を短期的に改善するとは限らないことが、更新されたレビューで報告されました。20件の研究、計2,478人を対象にした分析では、痛みや機能、回復、休業への効果は、介入をしない場合や通常のケアと比べて小さいか、ほとんどない可能性があります。

知能と集団内の地位、課題解決を介した結び付きが実験で示される

ノルウェーの大学生を対象にした実験では、認知能力テストの得点が高い人ほど、集団の計画課題でより良い解決策を出し、相手から高い敬意や評価を受けました。課題の成績を考慮すると、知能と地位の結び付きはほぼ消えました。知能は課題の成績を通じて地位と結び付くパターンが見られました。

タツノオトシゴ似の豪州産魚3種、独立した新属に分類

タツノオトシゴに似たオーストラリア南部の魚3種が、タツノオトシゴとは別の進化系統に属することが分かりました。骨格と遺伝情報の分析に基づき、新属「Australyichthys(オーストラリイクティス)」に分類されました。生きた個体は確認されていませんが、これらの魚は絶滅したと判断されたのではなく、今後の調査対象とされています。

ホタルの点滅に着想を得た宇宙人探査、パルサー背景から信号を見分けるモデル

ホタルの点滅パターンを手掛かりに、パルサーのような規則的な天体信号の中から技術的な信号を見分けるモデルが提案されました。信号の意味を解読したり、複雑さを条件にしたりせず、自然の背景との違いに注目します。研究チームはオーストラリアの電波望遠鏡データを使ってパルス列をシミュレーションしましたが、地球外文明の信号を実際に検出した研究ではありません。

若年発症の2型糖尿病、食事と運動の24週介入で54%が寛解

45歳未満で肥満を伴う2型糖尿病の成人を対象とした臨床試験で、低エネルギー食と運動を組み合わせたプログラムを24週間続けた参加者の54%が寛解しました。通常の治療を受けたグループの寛解率は約4%でした。

MIT、抗原密度を調整できる個別化がんワクチン用ナノ粒子を開発

MITの研究チームは、がん抗原の密度を調整できるナノ粒子を開発し、マウス実験で腫瘍の発生を抑える効果を示しました。粒子の土台には、ヒトに害のないウイルスM13を使います。抗原を差し替えられる構造で、患者ごとの腫瘍に合わせたワクチンへの応用を目指しています。

マイクロプラスチックの形状と曝露期間がニジマスのIHN死亡率に影響

ニジマスを使った研究で、マイクロプラスチックの形状とウイルスにさらされる前後の期間が、感染症の重症度に関係することが示されました。感染性造血器壊死ウイルス(IHNV)にマイクロファイバーを組み合わせた魚では、球状のマイクロプラスチックを組み合わせた魚や、ウイルスだけにさらした魚より死亡率が有意に高くなりました。

火星隕石「Teghaza 001」、約41億年前の形成と水による変質の痕跡

サハラ砂漠で2022年に見つかった隕石「Teghaza 001」は、鉱物の年代測定から、約41億年前より古くに形成された火星の岩石と判明しました。火星起源と確認された隕石の中でも最古級の一つで、初期火星の地殻や水の作用を調べる手がかりになります。

ISSで米国の船外活動100回目、7基目の展開式太陽電池アレイを設置

国際宇宙ステーション(ISS)で10月29日、NASAのアニル・メノン飛行士とカナダ宇宙庁のジョシュア・クトリック飛行士が、展開式太陽電池アレイ「iROSA」を設置しました。ISSで行われた米国の船外活動として100回目にあたり、今回設置したアレイは8基中7基目です。

人工甘味料6種の摂取、8年間の認知機能低下と関連

ブラジルの成人12,772人を約8年間追跡した観察研究で、人工甘味料など7種類の低・無カロリー甘味料は、摂取量が多い人ほど記憶や思考の能力が速く低下する傾向と関連しました。摂取量が最も多い群では、最も少ない群に比べて認知機能の低下が62%速く、認知的な加齢に換算すると約1.6年分に相当しました。

木星のバウショック、複数のプラズマ波と小規模な衝撃領域を確認

木星のバウショックでは、地球のものとは異なる複数のプラズマ波と小規模な衝撃領域が観測されました。NASAの探査機ジュノーが捉えた波の構造は、太陽風の粒子が衝撃波で減速・加熱される仕組みを調べる手掛かりになります。木星での観測は、超新星残骸など、さらに強い宇宙の衝撃波を理解する研究にもつながる可能性があります。

チベット・グリア氷帽の氷床コア、12万8千年以上前まで遡る可能性

チベット北西部のグリア高原で採取された氷床コアを調べた研究から、氷の記録が12万8千年以上前まで遡る可能性が示されました。この結果は、地域で確認されていた氷河記録を10万年以上延ばすもので、極域以外の山岳氷床として、これほど古い記録を持つ例は限られます。

シエラネバダの遠隔地でも降雪時にマイクロプラスチックを観測

カリフォルニア州のシエラネバダ山脈で、雪に含まれて地上へ降るマイクロプラスチックの量が、個別の嵐ごとに調べられました。人の活動から離れた採取地点でも、嵐の最中には1平方メートルあたり1日270〜3,200個が雪に沈着していました。シエラネバダの積雪はカリフォルニア州の淡水供給のおよそ30%を支え、遠隔地の雪に含まれる粒子は山の外の水資源にも関わります。

腸内細菌データを使う疾患予測モデル、解釈性と集団間の性能差が課題に

腸内細菌の構成から疾患などの状態を予測する機械学習モデルに、微生物の代謝活動や系統関係、菌同士のコミュニティ構造を組み込む手法「MicroKPNN」が開発されました。炎症性腸疾患、2型糖尿病、肝硬変、大腸がん、肥満に関係する7つのデータセットで評価され、既存の全結合型ニューラルネットワークとDeepMicroを、いずれも7件すべてで上回りました。

新種のアメーバが63℃で分裂、真核生物の増殖温度の上限を更新

カリフォルニア州の温泉から見つかった新種のアメーバが、63℃で分裂し、64℃まで運動することが確認されました。真核生物が増殖できる温度の上限を引き上げる発見で、高温環境で細胞の機能を保つ仕組みを調べる手がかりにもなります。

18万3,000人の調査で、SNS利用時間は成人の抑うつ自己申告と関連

米国の成人18万3,000人超を対象とした11年分の調査では、SNSの利用時間が長い人ほど、抑うつを自己申告する傾向が一貫して見られました。機械学習モデルでは、1日150分を超えるあたりからSNS利用が抑うつの予測に寄与する度合いが高まりました。ただし、この調査は利用が抑うつを引き起こすと証明したものではありません。

植物性たんぱく質の摂取量と男性のテストステロン値に関連

フィンランドの中年男性を対象にした観察研究で、植物性たんぱく質の摂取量が多い人ほど、総テストステロンと性ホルモン結合グロブリン(SHBG)が高い関連を示しました。一方、大豆やイソフラボンの臨床研究をまとめたメタ分析では、男性のテストステロン値を下げる影響は確認されていません。

2026年皆既日食の画像、コロナホールと太陽風の渦を捉える

2026年8月12日の皆既日食に合わせて撮影された高解像度画像から、太陽の外層大気にあたるコロナのコロナホールと、「スモークリング」と呼ばれる渦状構造が確認されました。画像はスペインのピコ・トリガサ山で撮影され、Solar Wind Sherpasプロジェクトに参加する研究者らが取得データを処理しました。

小児期の虐待と脳構造、年齢・性別・経験の種類で異なる関連

ドイツの若年成人を対象にした研究で、小児期の身体的虐待や情緒的虐待の経験と、脳の皮質や左扁桃体の構造との関連が調べられました。身体的虐待などは大脳皮質の薄さと結びつき、女性では情緒的虐待を含む経験と左扁桃体の小ささが関連しました。関連の現れ方は経験の種類や年齢、性別によって異なり、日常生活の機能との結びつきも一様ではありません。

米空軍、SpaceXのStarfallでロケット貨物の回収試験

米空軍研究所(AFRL)は、SpaceXの再突入カプセル「Starfall」を使い、ロケットで運んだ貨物ポッドを太平洋上で回収しました。試験では、打ち上げから再突入までの環境を計測し、ロケットによる地点間輸送の実現性を調べています。

筋肉内の磁石で動きを測定、義肢制御への応用を検証

MITの研究チームは、筋肉に埋め込んだ小さな磁石の動きを外部センサーで追跡し、筋肉の長さや動く速さを測る手法を、下腿切断者3人で検証しました。皮膚表面の電極で筋肉の電気活動を測る従来法に比べ、筋肉の機械的な動きを直接捉えられる可能性があります。

Starlink V3、1機最大1Tbpsの通信能力と衛星間レーザー網を導入

2026年9月、SpaceXのStarshipは初めて地球周回軌道に到達し、次世代通信衛星Starlink V3を26機放出しました。V3は衛星を大型化し、通信容量を増やすことで、混雑地域や地上局から遠い地域での通信を支える設計です。

ULAのバルカン、11月13日にAmazon Leo衛星40基を打ち上げへ

ULAの大型ロケット「バルカン」は、固体ロケットブースターのノズル異常による約9カ月の運休を経て、11月13日に飛行を再開する予定です。復帰初便ではAmazon Leoの衛星40基を運び、6基の固体ロケットブースターを備える構成で初めて飛行します。

野生トマトのセスキテルペン導入だけでは害虫抵抗性を再現できず

野生トマト由来のセスキテルペンを栽培トマトに導入したところ、葉の毛状器官に含まれる化合物は増えましたが、吸汁性害虫への抵抗性は得られませんでした。研究チームは、抵抗性には化学成分の合成を担う遺伝子群以外の遺伝的要素も必要だと結論づけています。

古代DNA解析で「絶滅した巨大ツル」は現生ナベヅルと判明

ヨーロッパで2万年以上前に生息したとされる大型のツルは、絶滅した別種ではなく、現生のナベヅルの大型個体だったとする研究結果が発表されました。19世紀に「グルス・プリミゲニア」と名付けられた骨の正体を、古代DNA解析で見直しました。

カナダの飛行士がISSで7年ぶりの船外活動へ、太陽電池アレイを設置

国際宇宙ステーション(ISS)で10月29日、カナダ宇宙庁のジョシュア・クトリック飛行士とNASAのアニル・メノン飛行士が船外活動を行う予定です。カナダ人飛行士がISSの外に出るのは、2019年4月のデビッド・サンジャック飛行士以来7年ぶりです。

1975年の社内文書に残るPVC粒子への懸念と、人体影響研究の現在地

微小プラスチックが人体の組織や臓器から検出され、健康への影響を調べる研究が続いています。一方、化学企業の研究者らが、プラスチック粒子を飲み込んだ場合の体内移行について少なくとも50年前から認識していたことを示す社内文書が見つかりました。 人体への影響をめぐる研究が進むなか、当時の企業内の議論と現在の知見を分けて見る必要があります。

コンゴのブンディブギョ・エボラ流行、確認症例が1万件を超える

コンゴ民主共和国でブンディブギョ・エボラウイルスによる流行が広がり、確認症例は1万件を超えました。国内で過去最悪の規模となり、感染者の約半数が死亡しています。接触者の追跡が難しい地域で感染が続き、周辺国でも症例が確認されています。

病気の流行を経験したサルは汚染に見える餌を避ける傾向

2020年、米テキサス州の霊長類保護施設で、日本ザルの一部にサル免疫不全ウイルス(SRV)による感染が確認されました。発症した個体や仲間の病気を目にした個体がいる群れは、汚染を思わせる見た目の餌を、流行を経験していない群れより避ける傾向を示しました。

海底火山で8.7秒の正味発電、Endurance Energyが次段階へ

米シアトルのEndurance Energyは、オレゴン州沖約500キロの海底火山「Axial Seamount」で地熱発電設備「Adélie」を試験し、消費電力を上回る電力を8.7秒間生み出しました。正味出力は中央値で約2キロワット、最大16.5キロワットでした。この試験では、長時間の供給ではなく、発電量が設備の消費量を超えるかを確認しました。

中国の宇宙機、2024年撮影の画像でX-37Bに似た機体形状が明らかに

米国防情報局(DIA)は宇宙安全保障に関する報告書を公開し、中国の無人宇宙機を軌道上で撮影した画像を掲載しました。画像は2024年に米企業Maxar Technologiesの衛星が撮影したもので、機体は米宇宙軍の再使用型宇宙機「X-37B」に似た外観をしています。

加齢筋のカルジオリピン低下、筋線維の変化とマウスでの回復を確認

加齢や病気で筋力が落ちた筋肉では、ミトコンドリアの脂質「カルジオリピン」が減少し、速い動きに向く筋線維が持久的な活動に向く型へ移ることが分かりました。マウスでは、カルジオリピンを部分的に回復させると筋萎縮の兆候が改善し、早期死亡も防がれました。筋線維の変化は細胞を守る働きがある一方、治療への応用はまだ動物実験の段階です。

地中海食に関連する血中代謝物スコア、死亡リスク23%低下と関連

地中海食に関連する血中代謝物のパターンは、スペインと米国の計14,584人を対象にした分析で、追跡期間中の死亡リスクの低さと関連しました。スコアが最も高いグループは、最も低いグループに比べ、両集団で死亡リスクが23%低い結果でした。

Virgin Galactic、新型宇宙船「Apeiron」を公開 商業飛行は2027年4〜6月期の見込み

Virgin Galacticは新型宇宙船「Apeiron」を公開し、2026年10月28日に母機に搭載してニューメキシコ州のスペースポート・アメリカへ運ぶ計画を示しました。初の商業飛行は2027年4〜6月期の前半、2機目は同年4〜6月期の後半から7〜9月期の前半を見込んでいます。機体の移送後は、ソフトウェアの検証や飛行試験に向けた準備を進めます。

米国の薬物過量摂取死亡が減少、背景には供給・行動・介入の変化

米国では薬物過量摂取による死亡が2023年のピーク後に減少し、2024年は前年から27%減りました。減少の背景には単一の政策ではなく、薬物供給の変化、使用者の行動変化、公衆衛生上の介入が重なった可能性があります。 ただし死亡者はなお多く、減少が続くかどうかは治療や予防を支える取り組みにも左右されます。

イヌリン摂取の試験で膝の変形性関節症の痛みが低下、握力も改善

膝の変形性関節症がある成人117人を対象にした臨床試験で、プレバイオティクスの食物繊維「イヌリン」を毎日摂取した群は、膝の痛みが低下し、握力が改善しました。痛みへの敏感さも低下し、イヌリン単独群の脱落率は3.6%でした。デジタル支援の運動療法単独群では21%が脱落しました。

タスマニア南方の海山に最大280万匹の深海ウナギが集結

タスマニア南方のパティエンス海山では、バスケットウナギが季節的に集まり、最大約280万匹に達すると推定されました。この研究では、海山周辺に集まる魚の規模と産卵との関係を調べ、集まりを一年の大半にわたって確認しています。