クラトムと濃縮成分7-OH、米国で依存リスクと規制の議論が拡大

クラトムは東南アジア原産の常緑樹で、葉を乾燥・粉砕した粉末や茶、カプセルなどが米国で流通しています。葉にはミトラギニンをはじめ複数のアルカロイドが含まれ、ミトラギニンは神経系のミューオピオイド受容体に結合する部分作動薬です。
好奇心が、日常をおもしろくする

クラトムは東南アジア原産の常緑樹で、葉を乾燥・粉砕した粉末や茶、カプセルなどが米国で流通しています。葉にはミトラギニンをはじめ複数のアルカロイドが含まれ、ミトラギニンは神経系のミューオピオイド受容体に結合する部分作動薬です。

Blue Originは大型ロケット「ニューグレン」に第3段「GS3」を追加し、静止軌道への衛星投入や月・深宇宙ミッションに対応する計画を発表しました。GS3を使う政府顧客向け月近傍ミッションは契約済みで、2028年の打ち上げを目指します。同社は新型ブースターエンジン「Northstar」の開発も発表しました。

米国の健康な成人を対象にした4週間のオンライン試験では、慈悲の瞑想は進行性筋弛緩法より社会的支援を高めず、痛みの指標でも優位性を示しませんでした。筋弛緩法群では、感じている社会的支援がわずかに増えました。

歯の表面を覆うエナメル質は、失われても体内で大きく再生しません。ノッティンガム大学などの研究チームは、唾液中のカルシウムとリン酸を使い、損傷したエナメル質の構造を再形成するタンパク質ゲルを開発しました。研究チームは再生した組織の機械的性質を調べ、製品化に向けた取り組みも進めています。

2026年の南極オゾンホールは、9月18日に最大面積約1,050万平方マイル(約2,710万平方キロメートル)に達し、48年間の観測で7番目の大きさとなりました。異例に強い極渦がオゾンの減少を長引かせた一方、オゾン層の長期的な回復傾向は続いています。

Blue Originは大型ロケット「ニューグレン」の再飛行を2027年1月に延期しました。5月の静止燃焼試験で損傷したフロリダ州の発射台の再建が遅れ、年内としていた目標を変更したためです。 Amazon Leo衛星の打ち上げにも影響が続くなか、Arianespaceとの契約拡大など、複数の打ち上げ手段が計画に組み込まれています。
ペルーの空港で、スーツケースに隠されたタランチュラ3,000匹が押収されました。ドイツ行きの便に搭乗しようとしていたドイツ人2人とポーランド人1人の荷物が、匿名の通報を受けて捜索されました。

シロシビンを1回投与したところ、mGlu5受容体を欠く統合失調症モデルの雌マウスで、感覚刺激を選別する機能の指標が改善し、その変化は投与9日後にも確認されました。一方、投与直後には同モデルのマウスで活動量などが増えており、急性反応と長期的な変化は異なる経過を示しました。

米食品医薬品局(FDA)は10月20日、慢性B型肝炎の治療薬「Hibsago(一般名ベピロビルセン)」を承認しました。既存薬を含む治療を終えた後もウイルスを制御できる患者がいる一方、対象は条件を満たす成人に限られ、肝臓や血小板に関わる重大なリスクへの監視も必要です。

九州大学の研究チームは、硫黄化合物「LASSS」を加えると、筋肉の修復に関わるタンパク質HGFの細胞受容体への結合親和性が高まることを実験で示しました。LASSS処理後のHGFは未処理のHGFに比べ、受容体c-metへの結合親和性が2倍を超えました。マウス実験ではHGFのニトロ化を抑える効果も確認されましたが、筋肉量や筋力の回復は示されていません。
冷水シャワーを習慣にした参加者は、そうでない参加者と比べ、病気による欠勤日数が少なかったとする分析結果が公表されました。別の小規模試験では免疫に関わる血液指標の変化も報告されていますが、病気にかかる頻度が下がるかどうかは、これらの結果だけでは分かりません。
メタボリックシンドロームの男性23人が、食事を午前8時から午後4時までに限る生活を1カ月続けたところ、MRIによる推定脳年齢の実年齢との差が約9カ月縮まり、単語記憶課題の一部の成績が上がりました。 ただし、対象は少人数の男性で、介入前後の変化を調べた研究です。女性や他の健康状態の人にも同じ結果が当てはまるとは限りません。

研究では、感情の概念を整理する脳の仕組みを調べ、腹内側前頭前野に六方向の格子状パターンが現れることを報告しました。感情を二次元の空間として捉え、その中の移動に伴う脳活動を測定しています。

社会的に孤立している人や孤独を感じる人は、実年齢に比べて生物学的年齢が高く、死亡リスクも高い傾向があると研究で報告されました。英国の成人約31万人を分析した結果、社会的孤立と孤独感の両方が強い人で、実年齢と生物学的年齢の差が最も大きくなりました。

意識の根本にある「感じる主体」は大脳皮質ではなく脳幹で生じるという理論が、神経科学の論文で提案されました。痛みや麻酔、脳損傷の知見を根拠にした仮説で、意識の主要理論を検証した2025年の研究とも関係します。

筋肉を保つにはたんぱく質が必要ですが、食事に加える量を増やせば筋肉が増えるわけではありません。追加の効果は、筋力トレーニングの有無や、普段の食事から摂る量によって変わります。

NASAのニール・ゲーレルズ・スウィフト天文台が11月4日、インドネシアのスマトラ島北部上空で大気圏に再突入しました。2004年の打ち上げから約22年にわたり、ガンマ線バーストなど宇宙の突発現象を観測したミッションが終了しました。

歯ブラシの毛が曲がる力で電気を生み、歯垢に関わる細菌への作用を狙う「自家発電式歯ブラシ」が開発されました。115人を対象にした3カ月の試験では、通常のナイロン毛の歯ブラシを使った人より、歯垢や歯肉の炎症、出血が少なくなりました。ただし、電動歯ブラシとの比較試験ではありません。

バイエルとブラジルのバイオ企業IdeeLabは、農業用の生物由来病害防除製品を開発するため、12カ月間の研究開発パートナーシップを結びました。両社は開発工程全体で協力し、バイオ殺菌剤の製品化を目指します。
南タウリッド流星群は11月4〜5日、北タウリッド流星群は11月11〜12日に活動の極大を迎えます。どちらも1時間あたり最大5個ほどと流星数は多くありませんが、金星と同じかそれ以上に明るい火球が現れることがあります。

若齢期に高脂肪食を5週間与えた雌マウスでは、学習や記憶に関わる海馬の神経細胞間の結合が、電気刺激後により強くなりました。行動課題では、覚えた場所が変わった際に古い場所へ戻る回数が少なく、学習した行動を切り替えやすい傾向も見られました。高脂肪食が脳機能を一律に低下させるとは限らず、摂取初期に異なる反応が生じる可能性を示す結果です。

RIKENの田中克典氏らは、がん細胞が生み出す一酸化炭素を利用し、細胞内で抗がん化合物を合成する実験的な手法を開発しました。培養細胞での試験では、がん細胞内で化合物が生成され、細胞の損傷が観察されました。研究チームは今後、動物モデルで検証する計画です。

ドイツのOrbital Matterは、衛星「Replicator 2」に搭載した3Dプリンターで、自由飛行する衛星の軌道上で真空にさらされた状態でも硬い構造材を造形したと発表しました。約0.5メートルの梁を造形し、そのうち1本は太陽電池アレイの展開に使われました。軌道上で大型構造物を組み立てる構想に向け、真空中での造形を実証しました。

1957年11月3日、ソ連は犬のライカを乗せたスプートニク2号を打ち上げました。ライカは地球周回軌道に到達した最初の動物となりました。 その一方、機体には地球へ戻す仕組みがなく、飛行は片道でした。

うつ病を対象とするシロシビン薬の承認をめぐり、Compass Pathwaysと非営利団体Usona Instituteの開発が並行して進んでいます。CompassはCOMP360の承認申請を近く完了する見通しを示し、Usonaは別の候補薬PSIL201を申請したと報じられています。どちらもFDAの審査段階に進みつつありますが、対象とするうつ病の種類や開発段階は異なります。
乳房の美しさを一つの寸法や数式で定めるのは難しく、体全体とのバランスや文化的背景も評価に関わります。2010〜2024年に公表された40研究を整理したレビューでは、画一的な基準より、個人の体格や希望を踏まえた手術計画が重視されました。
ワシントン大学セントルイス校の研究チームは、植物由来のリグニンと脂肪酸を使ったフッ素不使用の撥水コーティング「SLIP」を開発しました。水をはじき、紫外線による劣化にも耐える性質が示されており、PFAS(有機フッ素化合物)の用途の一部を代替する材料として研究されています。PFASは包装材や防火、撥水コーティングなどに使われる一方、環境や健康への負荷が問題になっています。

タイ東北部のプー・プラ・バット周辺で、約1億2,000万年前の肉食恐竜の足跡が6個確認されました。観光客のピチャイ・プラテーサナーさんが足跡を見つけてFacebookに写真を投稿し、それをきっかけに調査が始まりました。

小惑星リュウグウから採取された試料で、DNAとRNAを構成する主要な核酸塩基5種類が確認されました。遺伝情報を担う分子の材料が、地球外の小惑星にも存在します。ただし、塩基の検出は生命そのものや、生命が宇宙で誕生したことを示すものではありません。

2026年4月27日、国際宇宙ステーション(ISS)から、西アフリカ上空を流れる火球が撮影されました。光の尾は伸びた後に複数の光点へ分かれ、ロシアのソユーズロケットの残骸が再突入した可能性があります。撮影された光の由来は特定されていません。

健康な成人15人を対象にした研究では、シロシビンを1回投与して1週間後に測定したシナプス関連指標SV2Aに、全体として統計的に有意な増加はありませんでした。SV2Aはシナプス小胞にあるタンパク質で、シナプス密度の推定にPET(陽電子放出断層撮影)を用います。

キングス・カレッジ・ロンドンの研究チームは、脊髄損傷の治療薬として開発された実験薬KCL-286を、アルツハイマー病の特徴を持つマウスに投与しました。DNAの損傷を修復する働きと、脳内の炎症を抑える変化が確認されました。

米国の50歳を超える成人8,200人以上を24年間追跡した研究で、BMI(体格指数)が高い人ほど、記憶や全般的な認知機能、実行機能の低下が速い傾向が見られました。 実行機能には、集中や計画、作業の整理、感情の調整などが含まれます。

火星南部高地にある古い岩丘を、NASAの火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」のカメラ「HiRISE」が撮影しました。色を強調した画像では岩石が青や緑、黄、赤に分かれて見え、鉱物の違いや、過去に液体の水と接触した可能性を調べる手がかりになります。

NASAの火星探査車Perseverance(パーサヴィアランス)は、火星での走行距離が45.22キロに達し、地球以外の天体における車両の最長走行距離を更新しました。記録に到達したのは、着陸から2,006火星日目にあたる2026年10月11日です。

UCバークレー校、カリフォルニア大学サンフランシスコ校、スタンフォード大学の5研究室が、マウスにシロシビンを投与する同じ実験を行いました。単回投与から24時間後までの行動を調べたところ、不安やうつに似た行動の低下、恐怖反応や社会的な行動の変化は、研究室をまたいで再現されませんでした。

2017年のラスベガス銃乱射事件を生き延びた42人の記録から、強い脅威のもとでも記憶のすべてが同じように損なわれるわけではないことが分かりました。銃声やにおい、逃げるために把握した空間は鮮明に語られる一方、出来事の順序が抜けたり、時間が引き延ばされたように感じられたりする例もありました。

米地質調査所(USGS)は、アラスカ北部の北アラスカ地域に、技術的に回収可能な未発見の在来型天然ガスが平均96兆立方フィートあると推定しました。この評価は地質に基づいています。

ブラジルで見つかった約1億1500万年前の小型獣脚類「アラタサウルス・ムゼウナシオナリ」の脚の骨から、赤血球に似た構造と、血液に関係する化学物質の痕跡が報告されました。研究チームは、ヘム由来の分子と構造の位置や形を組み合わせ、恐竜の血液細胞が鉱物化した可能性を示しています。

米国の成人を対象にした調査データの分析では、大麻を使う人は使わない人に比べ、心血管疾患の既往を報告するオッズが高く、とくに脳卒中との関連がみられました。使用頻度が低い人にも関連がありましたが、この研究から大麻が疾患を引き起こすとは証明されていません。
中国は、2030年までの有人月着陸計画と、実現に向けた試験日程を公表しました。無人試験の後、孟舟(もうしゅう)宇宙船と攬月(らんげつ)月着陸船を別々に打ち上げ、月周回軌道で合流させる構想です。

シロシビンを投与したマウスでは、脳細胞の接続部である樹状突起スパインの形成と成熟が進み、幻覚様反応とは別の仕組みで神経回路が変化しました。この結果は、幻覚作用を伴わずに神経可塑性を促す治療薬の研究につながる可能性があります。実験はマウスで行われました。

Rocket Labは2026年11月3日午前5時30分(ニュージーランド時間)以降に、小型ロケット「Electron」を打ち上げる予定です。日本のiQPSが開発する地球観測衛星「QPS-SAR」1機を搭載し、軌道投入を目指します。 打ち上げはRocket Labにとって通算99回目、Electronでは90回目となる見込みです。
65歳以上の米国の高齢者995人を追跡した研究で、昼寝の頻度や意図、長さが認知症の発症リスクと関連していました。毎日またはほとんど毎日昼寝をする人は、昼寝をほとんど、またはまったくしない人に比べ、認知症リスクが48%高くなりました。

研究チームは、殺虫剤クロルピリホスへの長期の居住曝露と、パーキンソン病リスクの上昇との関連を報告しました。マウスやゼブラフィッシュを使った実験では、神経細胞の損傷に、オートファジーと呼ばれる細胞内の再利用・清掃機能の障害が関与する可能性も示されました。

オニヒトデはサンゴを食べ、大量発生時には広い範囲に被害を与えます。一方、グレートバリアリーフの保護区で行われた調査では、観察した捕食の約75%で生きたサンゴの組織が残っていました。

中国の成人約48万6,000人を追跡した研究では、習慣的に茶を飲む人は、飲まない人に比べて複数の血管疾患を合わせたリスクが11%低いことと関連していました。関連が最も低かったのは1日約6〜8杯の層で、紅茶では緑茶より一貫した関連が見られました。一方、非常に熱い茶を飲む習慣はリスク上昇と関連していました。茶の量に加え、種類や温度によっても関連に差が見られました。
米バージニア大学の研究チームは、集束超音波とナノ粒子を使い、マイクロRNAを脳内へ届ける膠芽腫の治療法を開発しました。実験室での試験と動物モデルでは、腫瘍の増殖が遅くなり、動物の生存期間も延びました。膠芽腫は成人に最も多い悪性脳腫瘍で、周囲の脳組織に広がるため、手術ですべて取り除くのが難しいとされています。

イーロン・マスク氏は、脳と機器をつなぐNeuralinkの次の製品「Blindsight」について、技術面の準備が整い、規制当局の承認を待っていると述べました。完全に失明した人や、生まれてから一度も見たことがない人にも視覚をもたらすと主張していますが、これはマスク氏が示した見通しです。

NASAの宇宙望遠鏡「Swift」が、数日以内に地球大気へ再突入する見通しです。救出ミッションによる軌道引き上げに失敗し、落下地点を制御できない状態で運用を終えました。機体の大部分は燃え尽きるとみられますが、残骸が届く可能性のある範囲は赤道付近に広がります。

ボイジャー1号は2026年11月18日午前5時16分(米東部時間)、地球から1光日の距離に達する見込みです。 1光日は時間の長さではなく、光が24時間で進む距離を指します。
脳振盪の症状が続く11〜18歳の若者を対象にした試験では、段階的な有酸素運動を週1回のビデオ通話で支援したグループのほうが、ストレッチを行ったグループより症状が速く改善しました。ただし、グループ間の差が見られた時点や対象者は限られており、運動の再開は医療者の管理下で進める必要があります。

高コレステロール食が肝臓のLDL受容体を減らし、血中のLDLコレステロールを処理しにくくする仕組みが、マウスとヒト細胞を使った研究で明らかになりました。研究チームは、この経路に関わる酵素を阻害すると、マウスでLDL受容体が安定し、血中LDLが大きく低下することも示しました。標的の酵素を阻害する薬は、人を対象に安全性を調べる第1相臨床試験を終えています。
ルーマニアの研究チームは、進化的な視点を取り入れた集団心理療法を、抑うつ症状のある成人61人で予備的に検証しました。治療を受けた人は待機群より1週間後の症状が大きく改善しましたが、3カ月後には群間差が統計的に有意ではなくなりました。

網膜の中心にある中心窩は、細部を見分ける視力を担う領域です。最も中央にある小さな部分「中心窩小窩」では、赤・緑に反応する錐体が密集し、成体では青に反応する錐体は見られません。この配置が胎児期にどう形成されるかを調べた研究で、青錐体の一部が赤・緑錐体に変化する可能性が示されました。

p-tau217という血液中のバイオマーカーを測る検査は、アルツハイマー病に関連する認知機能低下のリスクを、症状がない段階から推定する手掛かりになる可能性があります。高値の人では、5年以内に認知機能の障害が生じる確率は38%、10年以内は推定78%でした。ただし、症状のない人への日常的なリスク検査は現時点で推奨されていません。

ジョンズ・ホプキンス大学などの研究チームは、腸内細菌 Bacteroides fragilis の一部が作る毒素BFTの結合先となるタンパク質「クローディン4」を特定しました。チームはこの結合を妨げるおとり分子も作製し、マウスで毒素による組織損傷を抑えました。

治療抵抗性うつ病の成人を対象とした臨床試験で、メブフォテニン点鼻薬を1回投与した群は、対照群より抑うつ症状が大きく改善し、その差は投与後57日まで続きました。投与後の急性作用は短く、多くの参加者が2時間以内に退院可能と評価されました。

ベン・クラスノウ氏は、アインシュタイン・シラード方式の吸収式冷蔵庫を透明樹脂で3Dプリントし、火炎を熱源にして動かしました。試作機は周囲より5度低い温度まで冷却しました。電気や可動部を使わず、熱で冷却サイクルを動かす仕組みを内部まで見える形で示しています。

中国の研究チームは、老齢マウスに酵素AEPの働きを抑える薬剤を与え、平均寿命が対照群より17%延びたと報告しました。投与群では記憶や運動能力などにも改善が見られましたが、今回の実験はマウスを対象としています。

コンゴ民主共和国(DRC)では、ブンディブギョウイルスによるエボラ流行の死者が5,000人を超えました。政府の集計によると、同国で記録されたエボラ流行の中で最悪の規模です。

シスプラチンに耐性を持つ食道扁平上皮がんの細胞とマウス腫瘍に、伝統的な中医学処方「華友丸(Huayu Wan)」が作用したとする研究結果が発表されました。実験では、細胞の鉄代謝と抗酸化機構に影響してフェロトーシスを誘導しました。マウスでは抗PD-1療法との併用により、腫瘍の増殖がより強く抑えられました。人での治療効果を示す結果ではなく、細胞と動物を用いた段階の研究です。
運動による骨への刺激を受けて骨細胞が放出する物質が、マウスの老化過程や寿命に影響する可能性が報告されています。この物質には抗老化作用がある可能性もありますが、具体名や作用の仕組みは研究途上です。

Googleの実験計画「Project Suncatcher」で、AI処理用チップを搭載した試作衛星が軌道上から初めて応答を返しました。GoogleのGemma 4モデルが宇宙を題材にした俳句を生成し、地上局で受信されました。

クイーンズランド大学の研究チームは、膜の中にある幅1ナノメートル未満の通路を動的にし、分子の移動を速める技術を開発しました。エタノールと水を分ける実験では、標準的なろ過膜と比べて分離精度が10倍になり、水の輸送量は約44%増加し、エタノールは90%減少しました。

人間工学的な椅子や机、マウスの導入は、仕事に関連する腕・首・肩の不調を短期的に改善するとは限らないことが、更新されたレビューで報告されました。20件の研究、計2,478人を対象にした分析では、痛みや機能、回復、休業への効果は、介入をしない場合や通常のケアと比べて小さいか、ほとんどない可能性があります。

メルクとモデルナが開発する個別化mRNAがん治療薬「intismeran autogene」は、患者ごとの腫瘍の変異に応じた免疫反応を目指します。メラノーマなどの臨床データは、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)の年次集会で取り上げられました。

ノルウェーの大学生を対象にした実験では、認知能力テストの得点が高い人ほど、集団の計画課題でより良い解決策を出し、相手から高い敬意や評価を受けました。課題の成績を考慮すると、知能と地位の結び付きはほぼ消えました。知能は課題の成績を通じて地位と結び付くパターンが見られました。

タツノオトシゴに似たオーストラリア南部の魚3種が、タツノオトシゴとは別の進化系統に属することが分かりました。骨格と遺伝情報の分析に基づき、新属「Australyichthys(オーストラリイクティス)」に分類されました。生きた個体は確認されていませんが、これらの魚は絶滅したと判断されたのではなく、今後の調査対象とされています。
ホタルの点滅パターンを手掛かりに、パルサーのような規則的な天体信号の中から技術的な信号を見分けるモデルが提案されました。信号の意味を解読したり、複雑さを条件にしたりせず、自然の背景との違いに注目します。研究チームはオーストラリアの電波望遠鏡データを使ってパルス列をシミュレーションしましたが、地球外文明の信号を実際に検出した研究ではありません。

45歳未満で肥満を伴う2型糖尿病の成人を対象とした臨床試験で、低エネルギー食と運動を組み合わせたプログラムを24週間続けた参加者の54%が寛解しました。通常の治療を受けたグループの寛解率は約4%でした。

フィリピンのマヨン火山が噴火し、噴煙が山頂から3,000メートルまで上がりました。当局は火山活動の警戒レベルを3に引き上げています。

MITの研究チームは、がん抗原の密度を調整できるナノ粒子を開発し、マウス実験で腫瘍の発生を抑える効果を示しました。粒子の土台には、ヒトに害のないウイルスM13を使います。抗原を差し替えられる構造で、患者ごとの腫瘍に合わせたワクチンへの応用を目指しています。

ニジマスを使った研究で、マイクロプラスチックの形状とウイルスにさらされる前後の期間が、感染症の重症度に関係することが示されました。感染性造血器壊死ウイルス(IHNV)にマイクロファイバーを組み合わせた魚では、球状のマイクロプラスチックを組み合わせた魚や、ウイルスだけにさらした魚より死亡率が有意に高くなりました。
適度な低温に置かれた線虫では、筋肉から全身へ広がる代謝経路が働き、寿命の延長とタンパク質恒常性の維持に関わります。この経路の中心となる代謝物は、ジヒドロビオプテリン(BH2)です。

サハラ砂漠で2022年に見つかった隕石「Teghaza 001」は、鉱物の年代測定から、約41億年前より古くに形成された火星の岩石と判明しました。火星起源と確認された隕石の中でも最古級の一つで、初期火星の地殻や水の作用を調べる手がかりになります。

国際宇宙ステーション(ISS)で10月29日、NASAのアニル・メノン飛行士とカナダ宇宙庁のジョシュア・クトリック飛行士が、展開式太陽電池アレイ「iROSA」を設置しました。ISSで行われた米国の船外活動として100回目にあたり、今回設置したアレイは8基中7基目です。

ブラジルの成人12,772人を約8年間追跡した観察研究で、人工甘味料など7種類の低・無カロリー甘味料は、摂取量が多い人ほど記憶や思考の能力が速く低下する傾向と関連しました。摂取量が最も多い群では、最も少ない群に比べて認知機能の低下が62%速く、認知的な加齢に換算すると約1.6年分に相当しました。

木星のバウショックでは、地球のものとは異なる複数のプラズマ波と小規模な衝撃領域が観測されました。NASAの探査機ジュノーが捉えた波の構造は、太陽風の粒子が衝撃波で減速・加熱される仕組みを調べる手掛かりになります。木星での観測は、超新星残骸など、さらに強い宇宙の衝撃波を理解する研究にもつながる可能性があります。

チベット北西部のグリア高原で採取された氷床コアを調べた研究から、氷の記録が12万8千年以上前まで遡る可能性が示されました。この結果は、地域で確認されていた氷河記録を10万年以上延ばすもので、極域以外の山岳氷床として、これほど古い記録を持つ例は限られます。

カリフォルニア州のシエラネバダ山脈で、雪に含まれて地上へ降るマイクロプラスチックの量が、個別の嵐ごとに調べられました。人の活動から離れた採取地点でも、嵐の最中には1平方メートルあたり1日270〜3,200個が雪に沈着していました。シエラネバダの積雪はカリフォルニア州の淡水供給のおよそ30%を支え、遠隔地の雪に含まれる粒子は山の外の水資源にも関わります。
英国の大規模コホート研究で、日中に明るい光を浴びる時間が長い人ほど、認知症の発症リスクが低い傾向が確認されました。明るい昼光が認知症を防ぐと証明した結果ではありませんが、日中の光曝露が将来のリスクを捉える指標となる可能性を示しています。

オーフス大学の研究チームは、細菌が死んだ後も、細胞から放出された酵素がDNAを合成し続ける現象を示しました。合成するDNAの設計図を変えることで、バイオフィルムに新たな化学的性質を与えられる可能性があります。

膵管腺がんを対象とする治験ワクチン「カムペピムト」は、第2相試験で評価可能だった接種患者の98.9%に、変異KRASを認識するT細胞応答を誘導しました。ただし、試験全体では主要評価項目である無病生存期間の改善を示せず、再発を抑える効果は確認されていません。

腸内細菌の構成から疾患などの状態を予測する機械学習モデルに、微生物の代謝活動や系統関係、菌同士のコミュニティ構造を組み込む手法「MicroKPNN」が開発されました。炎症性腸疾患、2型糖尿病、肝硬変、大腸がん、肥満に関係する7つのデータセットで評価され、既存の全結合型ニューラルネットワークとDeepMicroを、いずれも7件すべてで上回りました。

カリフォルニア州の温泉から見つかった新種のアメーバが、63℃で分裂し、64℃まで運動することが確認されました。真核生物が増殖できる温度の上限を引き上げる発見で、高温環境で細胞の機能を保つ仕組みを調べる手がかりにもなります。

光を当てると分解するゼラチンの足場を作り、近赤外レーザーによる2光子励起で内部まで立体的に加工する手法が報告されました。加工領域に沿って細胞の向きや形を変えられ、細胞を含む三次元環境を局所的に設計できます。

米国の成人18万3,000人超を対象とした11年分の調査では、SNSの利用時間が長い人ほど、抑うつを自己申告する傾向が一貫して見られました。機械学習モデルでは、1日150分を超えるあたりからSNS利用が抑うつの予測に寄与する度合いが高まりました。ただし、この調査は利用が抑うつを引き起こすと証明したものではありません。

フィンランドの中年男性を対象にした観察研究で、植物性たんぱく質の摂取量が多い人ほど、総テストステロンと性ホルモン結合グロブリン(SHBG)が高い関連を示しました。一方、大豆やイソフラボンの臨床研究をまとめたメタ分析では、男性のテストステロン値を下げる影響は確認されていません。

現在、アフリカ以外にルーツを持つ人々のゲノムには、ネアンデルタール人由来のDNAが平均約2%含まれています。しかし、X染色体ではその割合が低く、性染色体以外の染色体である常染色体とは異なる分布を示します。

韓国の71歳の農家の男性が白内障手術を受けるために検査を受けたところ、両眼から寄生虫の線虫11匹が見つかりました。医師らはこれらを摘出し、5カ月の経過観察で症状の再発はありませんでした。

2026年8月12日の皆既日食に合わせて撮影された高解像度画像から、太陽の外層大気にあたるコロナのコロナホールと、「スモークリング」と呼ばれる渦状構造が確認されました。画像はスペインのピコ・トリガサ山で撮影され、Solar Wind Sherpasプロジェクトに参加する研究者らが取得データを処理しました。

ケタミン治療とMDMA補助療法の後、脳の可塑性や免疫に関わる遺伝子群でDNAメチル化の変化が確認されました。分析では、血液や唾液で測定した分子変化を調べました。

ドイツの若年成人を対象にした研究で、小児期の身体的虐待や情緒的虐待の経験と、脳の皮質や左扁桃体の構造との関連が調べられました。身体的虐待などは大脳皮質の薄さと結びつき、女性では情緒的虐待を含む経験と左扁桃体の小ささが関連しました。関連の現れ方は経験の種類や年齢、性別によって異なり、日常生活の機能との結びつきも一様ではありません。

米空軍研究所(AFRL)は、SpaceXの再突入カプセル「Starfall」を使い、ロケットで運んだ貨物ポッドを太平洋上で回収しました。試験では、打ち上げから再突入までの環境を計測し、ロケットによる地点間輸送の実現性を調べています。
MITの研究チームは、筋肉に埋め込んだ小さな磁石の動きを外部センサーで追跡し、筋肉の長さや動く速さを測る手法を、下腿切断者3人で検証しました。皮膚表面の電極で筋肉の電気活動を測る従来法に比べ、筋肉の機械的な動きを直接捉えられる可能性があります。
小細胞肺がん(SCLC)は進行が速く、5年生存率は7%未満とされます。免疫から身を隠す性質を持つこのがんに対し、γδ(ガンマ・デルタ)T細胞が実験室で腫瘍細胞を攻撃し、既存薬2剤との併用で攻撃が強まることが報告されました。

2026年9月、SpaceXのStarshipは初めて地球周回軌道に到達し、次世代通信衛星Starlink V3を26機放出しました。V3は衛星を大型化し、通信容量を増やすことで、混雑地域や地上局から遠い地域での通信を支える設計です。

ULAの大型ロケット「バルカン」は、固体ロケットブースターのノズル異常による約9カ月の運休を経て、11月13日に飛行を再開する予定です。復帰初便ではAmazon Leoの衛星40基を運び、6基の固体ロケットブースターを備える構成で初めて飛行します。
野生トマト由来のセスキテルペンを栽培トマトに導入したところ、葉の毛状器官に含まれる化合物は増えましたが、吸汁性害虫への抵抗性は得られませんでした。研究チームは、抵抗性には化学成分の合成を担う遺伝子群以外の遺伝的要素も必要だと結論づけています。

ヨーロッパで2万年以上前に生息したとされる大型のツルは、絶滅した別種ではなく、現生のナベヅルの大型個体だったとする研究結果が発表されました。19世紀に「グルス・プリミゲニア」と名付けられた骨の正体を、古代DNA解析で見直しました。

国際宇宙ステーション(ISS)で10月29日、カナダ宇宙庁のジョシュア・クトリック飛行士とNASAのアニル・メノン飛行士が船外活動を行う予定です。カナダ人飛行士がISSの外に出るのは、2019年4月のデビッド・サンジャック飛行士以来7年ぶりです。

植物の新品種開発では、望ましい性質を持つ個体を見つけるために多数の植物を育てて調べる選抜が必要で、時間と手間がかかります。農業技術企業Amateraは、植物体に育てる前の細胞段階で候補を選び、有望な細胞だけを再生させる仕組みを開発しています。

微小プラスチックが人体の組織や臓器から検出され、健康への影響を調べる研究が続いています。一方、化学企業の研究者らが、プラスチック粒子を飲み込んだ場合の体内移行について少なくとも50年前から認識していたことを示す社内文書が見つかりました。 人体への影響をめぐる研究が進むなか、当時の企業内の議論と現在の知見を分けて見る必要があります。

コンゴ民主共和国でブンディブギョ・エボラウイルスによる流行が広がり、確認症例は1万件を超えました。国内で過去最悪の規模となり、感染者の約半数が死亡しています。接触者の追跡が難しい地域で感染が続き、周辺国でも症例が確認されています。

2020年、米テキサス州の霊長類保護施設で、日本ザルの一部にサル免疫不全ウイルス(SRV)による感染が確認されました。発症した個体や仲間の病気を目にした個体がいる群れは、汚染を思わせる見た目の餌を、流行を経験していない群れより避ける傾向を示しました。

文部科学省と厚生労働省は2019年、ヒト受精胚に遺伝情報改変技術を用いる基礎研究の指針を定めました。対象は、胚の発生や成長、着床の仕組み、胚の保存技術、生殖補助医療の改善に関する研究です。

米シアトルのEndurance Energyは、オレゴン州沖約500キロの海底火山「Axial Seamount」で地熱発電設備「Adélie」を試験し、消費電力を上回る電力を8.7秒間生み出しました。正味出力は中央値で約2キロワット、最大16.5キロワットでした。この試験では、長時間の供給ではなく、発電量が設備の消費量を超えるかを確認しました。

米国防情報局(DIA)は宇宙安全保障に関する報告書を公開し、中国の無人宇宙機を軌道上で撮影した画像を掲載しました。画像は2024年に米企業Maxar Technologiesの衛星が撮影したもので、機体は米宇宙軍の再使用型宇宙機「X-37B」に似た外観をしています。
加齢や病気で筋力が落ちた筋肉では、ミトコンドリアの脂質「カルジオリピン」が減少し、速い動きに向く筋線維が持久的な活動に向く型へ移ることが分かりました。マウスでは、カルジオリピンを部分的に回復させると筋萎縮の兆候が改善し、早期死亡も防がれました。筋線維の変化は細胞を守る働きがある一方、治療への応用はまだ動物実験の段階です。
フィンランドで行われた研究では、51人の成人が30分間のサウナ浴を受けた後、血液中を循環する白血球が増えました。途中には短い冷水シャワーが含まれ、調べたすべての種類の白血球で増加が見られました。

地中海食に関連する血中代謝物のパターンは、スペインと米国の計14,584人を対象にした分析で、追跡期間中の死亡リスクの低さと関連しました。スコアが最も高いグループは、最も低いグループに比べ、両集団で死亡リスクが23%低い結果でした。

Virgin Galacticは新型宇宙船「Apeiron」を公開し、2026年10月28日に母機に搭載してニューメキシコ州のスペースポート・アメリカへ運ぶ計画を示しました。初の商業飛行は2027年4〜6月期の前半、2機目は同年4〜6月期の後半から7〜9月期の前半を見込んでいます。機体の移送後は、ソフトウェアの検証や飛行試験に向けた準備を進めます。

米国では薬物過量摂取による死亡が2023年のピーク後に減少し、2024年は前年から27%減りました。減少の背景には単一の政策ではなく、薬物供給の変化、使用者の行動変化、公衆衛生上の介入が重なった可能性があります。 ただし死亡者はなお多く、減少が続くかどうかは治療や予防を支える取り組みにも左右されます。

鼻腔などの粘膜から薬を吸収させる方法は、注射を使わずにタンパク質製剤を届ける手段の一つです。ただし、補助なしで粘膜から薬を吸収させる効率は低く、細胞を通過させる仕組みと血中での持続性の両方が課題です。

米国のベラ・C・ルービン天文台が、太陽系外縁部にある天体「2026 ED138」を発見しました。直径は600〜1,500キロと推定され、準惑星候補に分類されています。大きさと準惑星の条件は、今後の追加観測で確かめられる見込みです。
ケンブリッジ大学の研究者らによるシミュレーションは、彗星が地球に生命誕生前の有機分子を届けた可能性は低いと示しました。彗星は有機物を含みますが、地球への突入や衝突の際に分子が壊れ、地表に届きにくいと考えられています。
ETH Zurichの研究チームは、血液中の余分なブドウ糖をグルコン酸に変える埋め込み型装置を開発しました。グルコン酸は尿中に排出されるため、糖の一部が体内で代謝され、組織に蓄えられるのを防ぎます。

膝の変形性関節症がある成人117人を対象にした臨床試験で、プレバイオティクスの食物繊維「イヌリン」を毎日摂取した群は、膝の痛みが低下し、握力が改善しました。痛みへの敏感さも低下し、イヌリン単独群の脱落率は3.6%でした。デジタル支援の運動療法単独群では21%が脱落しました。

タスマニア南方のパティエンス海山では、バスケットウナギが季節的に集まり、最大約280万匹に達すると推定されました。この研究では、海山周辺に集まる魚の規模と産卵との関係を調べ、集まりを一年の大半にわたって確認しています。