
スズキはEICMA2026で、新型スポーツバイク「GSX-10R」とストリートモデル「SV-7S」を世界初公開しました。GSX-10Rは2027年夏ごろ、SV-7Sは2027年春ごろから各国で順次販売される予定です。2車種はエンジンや車体の性格が異なります。GSX-10Rは電子制御機能を多く備えたフルカウル車、SV-7SはSV650シリーズの645cm³ V型2気筒エンジンを受け継ぐネイキッドモデルです。
GSX-10Rは999cm³エンジンと15種類の電子制御機能を搭載
GSX-10RはGSXシリーズに加わるフルカウルのスポーツバイクです。GSX-Rシリーズで使われてきた「K5エンジン」をベースにした水冷4サイクル直列4気筒DOHCエンジンを搭載し、排気量は999cm³です。
電子制御システム「S.I.R.S.」には、出力特性を3モードから選ぶ機能や、トラクションコントロール、リフトリミッターなどが含まれます。旋回中の後輪の横滑りを検知して制御するスライドコントロールシステムと、停車時にブレーキ圧を保つブレーキホールドコントロールシステムは、スズキの二輪車で初めて採用されました。
このほか、クルーズコントロールやアクティブスピードリミッター、双方向クイックシフトシステムなどを備え、電子制御機能は計15種類です。車体色は3色で、欧州仕様の装備重量は214kg、燃料タンク容量は18Lです。
ウィングレットは空気の力で車体を押し下げる
GSX-10Rは、最新のレーシングマシンから着想を得たフロントウィングレットと、空力性能を考慮したカウリングを採用しています。ウィングレットは車体に当たる空気の流れを使い、車体を路面側へ押すダウンフォースを生む空力パーツです。
ダウンフォースはタイヤを路面に押しつける力となり、MotoGPのマシンではグリップを高めるために使われています。一方、空気抵抗が増えると速度の伸びに影響するため、ダウンフォースと抵抗のバランスが設計上の課題になります。
市販車でも、サーキット走行を想定した1000ccクラスのスポーツバイクにウィングレットが採用される例があります。GSX-10Rはレース車両由来の空力要素を取り入れています。
SV-7SはSV650譲りのVツインと電子スロットルを採用
SV-7SはSV650シリーズの645cm³水冷4サイクルV型2気筒DOHCエンジンに、電子制御スロットルを組み合わせたストリートモデルです。スズキは、低回転域の鼓動感、中回転域の力強い立ち上がり、高回転域までの滑らかな加速を特徴に挙げています。
幅広のアルミ製テーパーハンドルと疲労軽減に配慮したシートにより、上体を起こした姿勢を取れる構成です。トラクションコントロールと、クラッチレバーを操作せずにシフトアップ・ダウンできる双方向クイックシフトシステムも搭載します。
丸型LEDヘッドランプと4.2インチのカラーTFTディスプレイを備え、車体色は3色です。欧州仕様の装備重量は200kg、燃料タンク容量は14Lで、WMTCモード燃費は24.4km/Lです。
SV650は1999年の登場後も車種展開を継続
SV650は1999年に登場し、645cm³の90度V型2気筒エンジンと軽量な車体を組み合わせたモデルでした。初代ではネイキッドのSV650と、小型カウリングを備えるSV650Sが設定され、街中での扱いやすさ、ツーリング時の安定性、スポーツ性能を追求していました。
2003年にはフルモデルチェンジした輸出専用モデルが登場し、欧州ではエントリーユーザーを取り込む車種として位置づけられました。2016年型では同じ645cm³のVツインを採用し、発進や低回転走行を補助するローRPMアシストを備えました。
2018年にはSV650をベースにしたカフェレーサースタイルのSV650Xも加わりました。








