SARS-CoV-2 without background
写真: Alissa Eckert, MS; Dan Higgins, MAM / Public domain / Wikimedia Commons

2026年の確認例は5,182件

米国で2026年に確認された麻疹は5,182件となり、CDCの集計で1991年以来最多となりました。麻疹は感染力が強く、ワクチンで予防できます。

確認例のうち4,993件は集団発生に関連しています。2025年の2,289件と比べ、2026年の件数はすでに2倍を超えています。

子どもと10代は確認例の約59%を占め、5歳未満が18%、5〜19歳が41%です。

接種率の低下と集団発生の条件

米国の幼稚園児における麻疹ワクチン接種率は、2019〜2020年度の95.2%から2025〜2026年度には92.4%へ下がりました。2026年の症例増加と同じ時期に、接種率も低下しています。

麻疹は感染力が非常に強く、接種率が95%未満の地域では流行が起きやすいとされています。感染者1人から同じ地域の最大12人に感染が広がる可能性があります。

CDCの監視指針では、地域での感染を抑え、集団発生を防ぐには、麻疹・おたふくかぜ・風しん(MMR)ワクチンを2回接種した人の割合が95%以上であることが一般に必要とされています。

死亡者数をめぐる集計の違い

CDCの集計では、2026年の麻疹による死亡は4人です。一方、ペンシルベニア州保健当局は、同州で6人が死亡し、1,487件の症例があったと報告しています。

この差をめぐり、ペンシルベニア州知事ジョシュ・シャピロ氏と米保健福祉長官ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏の間で、麻疹関連死の分類方法が争点になりました。CDCは、州・準州疫学者協議会と統一基準の策定に取り組んでいます。

ペンシルベニア州は、麻疹が確認された人が症状の発現から30日以内に死亡し、無関係な出来事が死因でない場合を「麻疹関連死」として報告しています。世界保健機関(WHO)の定義では、麻疹が確認された人が発疹の発現から30日以内に、別の原因によらず死亡した場合を麻疹関連死とします。

排除後も続く感染の流入

米国では2000年に、国内で麻疹が恒常的に広がる状態が排除されたと宣言されました。排除とは、十分な監視体制のもとで、国内の継続的な感染が12カ月以上確認されない状態を指します。

世界の多くの地域では麻疹が流行しており、米国への麻疹の持ち込みは今後も起こり得ます。CDCの集計では、2001〜2019年の米国の麻疹確認例のうち、87%は未接種または接種状況不明の人でした。

CDCは、2回接種率を95%以上に保つことが集団発生の予防と地域社会の保護につながるとしています。