MiniMax M3.1 Flashを発表、オープンウェイトは10月23日公開予定
出典: platform.minimax.io

MiniMaxは、コーディングやAIエージェント向けの言語モデル「MiniMax M3.1 Flash」を発表しました。先行版が「Space Bunny」として公開評価の場で使われていたことも明かし、モデルの重みを10月23日に公開する予定です。MiniMaxはAPI料金やベンチマーク結果も公表しました。

Space Bunnyの先行版としてM3.1 Flashを発表

Space Bunnyは、匿名で世界のリーダーボードの評価に使われていたAIモデルです。MiniMaxは、これがM3.1 Flashの先行版だったと説明しました。同社によると、Space Bunnyは累計200兆トークンを超える処理を行い、リーダーボードで首位に立ちました。

M3.1 Flashは、文章やコードを出力する言語モデルです。動画生成モデル「MiniMax H3」とは別系統で、コーディングや、AIが自律的に作業を進めるエージェント用途を想定しています。テキスト以外の入力も扱えるマルチモーダル型で、一度に扱える入力範囲を示すコンテキストウィンドウは100万トークンです。

回答までにどの程度深く考えるかを段階的に調整できます。コーディングエージェントは、コードを読み、変更内容を考え、編集やコマンド実行を行い、その結果を評価する作業を繰り返します。M3.1 Flashは、こうしたコード作業を含むエージェント利用を用途に掲げています。

ベンチマークは業務自動化やコード修正を評価

MiniMaxが示した比較では、業務自動化を測るAutomation-Bench v1.0.6で62.2%を記録し、比較対象7モデルの中で最も高い値でした。同じバージョンのZapier公開リーダーボードには、異なるモデルとスコアが掲載されています。

AutomationBenchは、営業、マーケティング、業務、サポート、財務、人事の6分野にまたがる業務を想定したベンチマークです。エージェントは複数のアプリをまたいでAPIの接続先を探し、業務ルールに従って処理を進めます。評価では、最終的にシステム内のデータが正しい状態になったかをプログラムで判定します。

このため、62.2%は一般的な質問への回答精度ではなく、ベンチマーク内の業務タスクを完了した結果を示す値です。一方、コード修正の正確さを測るDeepSWE v1.1では73.7%で、比較表の首位だったDeepSeek-V4.1-Flash-1017の77.0%を下回りました。画像を読み取って推論するBabyVisionも、ツール使用時の値は91.0%で、Claude Opus 5の94.1%を下回っています。

APIでは入力と出力で異なる料金を設定

API料金は100万トークンあたり入力0.15ドル(約24円)、出力0.60ドル(約95円)です。トークンはモデルが文章を処理する単位で、入力と出力には別々の料金が設定されています。一度読み込んだ内容を再利用するキャッシュ読み取りは、100万トークンあたり0.015ドル(約2円)です。

MiniMaxは、既存モデル「MiniMax M3」と比べ、M3.1 Flashの料金は3分の1、速度は3倍だとしています。これは同社が示した比較で、ベンチマークの評価値とは別の指標です。利用手段には、MiniMax APIのほか、M Planとデスクトップアプリ「MiniMax Code」があります。

重みの公開後はライセンスと実行条件が焦点

オープンウェイトは、学習済みモデルの重みをダウンロードや検査、ローカル実行に使える形で公開する方式です。ただし、重みを公開しても、モデルの構成情報や学習データ、ソースコードまで公開されるとは限りません。商用利用や再配布、改変の条件はライセンスによって異なります。

重みを公開したモデルをローカルで動かせるかどうかは、モデルの規模や必要なハードウェア、推論ソフトウェアなどに左右されます。量子化は、モデルの数値表現を変えてメモリー使用量を抑える手法ですが、品質や速度、対応ハードウェアにも影響し得ます。そのため、10月23日に重みが公開された後は、ライセンスと実行に必要な条件が利用方法を左右します。

MiniMaxは、先行モデルM3を「MiniMax Community License」で公開していました。同ライセンスでは非商用利用を無償とし、年間売上2,000万ドル(約32億円)以下の場合は届け出と「Built with MiniMax M3」の表示を条件に商用利用を認めていました。M3.1 Flashにも同じ条件が適用されるかは、重みの公開時に明らかになります。