
Apple Silicon搭載Macで『Skyrim Special Edition』と『Anniversary Edition』を動かす非公式プロジェクト「SkyrimMT」が公開されています。WineやSteamなどのセットアップとゲームの導入をまとめて行えるランチャーで、MOD管理機能も備えます。AppleInsiderの記者はM1搭載MacBook Airで短時間試し、動作したと報告しました。

WineとDirect3D 11をMac向けに変換
SkyrimMTはWine、Steam、Skyrimを自己完結したフォルダーにまとめ、Direct3D 11をMetalへ変換するDXMTを使います。WineはWindows向けソフトをmacOSなどで動かす互換レイヤーです。AppleのGame Porting ToolkitもWineとApple独自のD3DMetalを組み合わせ、DirectX 11および12に対応します。
Game Porting Toolkitは、Windows向けゲームの実行環境で動作やシェーダーを評価するツールを提供します。移植手順では、Windowsのディスプレイ、入力、オーディオのAPIを変換し、シェーダーをAppleのグラフィックス技術Metalへ移行します。
AppleのMetalシェーダーコンバータは、DirectX Intermediate Language(DXIL)をMetalライブラリーに変換します。
MODの導入と管理をまとめて支援
SkyrimMTはMODのアーカイブやFOMOD形式でのインストールに対応し、Nexus Modsからファイルを選んで導入できます。Nexus ModsはMODの配布サービスで、SkyrimMTから検索や更新確認も行えます。
MODの読み込み順を管理するLOOT、MODの構成を切り替えるプロファイル、設定ファイルやセーブデータの個別管理も利用できます。変更前のスナップショット作成や復元、必要なファイルの不足を調べるヘルスチェックも機能に含まれます。
Skyrim Script Extender(SKSE)やSkyUIなど、MOD利用に必要な構成要素をまとめて導入する機能もあります。さらに、MODごとの競合表示、クラッシュログの分析、セーブデータのバックアップにも対応します。
インストールに必要な環境
利用にはApple Silicon搭載Mac、macOS 13以降、Steam版『Skyrim Special Edition』、約25GBの空き容量が必要です。Nexus Modsからダウンロードを完全に自動化するには、同サービスのプレミアムアカウントが必要です。
初回セットアップではSteamにサインインし、Skyrimのインストールを確認します。MOD管理機能を使う場合はNexus ModsのAPIキーを設定して、必要な構成要素を追加します。
アプリは公証を受けていないため、初回起動時にはアプリを右クリックして「開く」を選びます。ゲーム本体やBethesda、Valve、Nexus Modsのコンテンツは配布物に含まれません。プロジェクトは各社と提携していないとしています。
既存の方法との違い
AppleのGame Porting ToolkitはWindows向けゲームの評価や移植を支援する開発者向けツールで、シェーダー変換やMetal上でのデバッグにも対応します。AppleGamingWikiは、WineとD3DMetalを組み合わせるGame Porting Toolkitについて、CrossOverやParallelsより導入の手軽さでは劣る一方、DirectX 12のゲームも動かせる方法として説明しています。
SkyrimMTはWineやSteamのセットアップを一括で行い、ゲームとMOD管理機能をまとめて提供します。SkyrimMTが掲げるのは、Game Porting Toolkitを使う既存手順とは異なる、DXMTによるDirect3D 11からMetalへの変換です。
AppleInsiderの記者はM1 MacBook Airで数分間試した際の動作を報告しましたが、これはその環境での短時間の試用です。











