The Witcher 3 - Standard Edition Unboxing (Official Trailer) cover
写真: BANDAI NAMCO Entertainment Europe / CC BY 3.0 / Wikimedia Commons

アンジェイ・サプコフスキが、ゲラルトを主人公とする新たな『ウィッチャー』小説を執筆しています。2027年末までの完成を目指しており、実現すれば、既刊作の前日譚や短編の構想に続く新作となります。

新作は2027年末までの完成を目指す

サプコフスキはポーランドでのコンベンション出演時、次の『ウィッチャー』小説を執筆中で、2027年末までに書き終える見込みだと話しました。主人公は再びゲラルトになると報じられており、サプコフスキはイェネファーなど別の人物を主人公にする小説を書くつもりはないとしています。

執筆が予定どおり進めば、ポーランド語版は2027年末から2028年初めに読者へ届く可能性があります。英語などの翻訳版は、『Crossroads of Ravens』の刊行日程を参考にすると、さらに約1年後になる見込みです。

新作の物語がゲラルトのどの時期を描くかは、明らかになっていません。2025年刊行の『Crossroads of Ravens』は、若き日のゲラルトがウィッチャーとして初めて経験する大きな冒険を描いた前日譚です。

サプコフスキが語る若きゲラルトと短編

サプコフスキは『Crossroads of Ravens』について、変異によって強さを得たゲラルトを「常に勝ち、決して敗れず、何でも知っていて疑わない人物」にすると、物語として面白くないと説明しました。そのため、主人公にも欠点や誤りを持たせ、ときには重大な失敗をさせると話しています。

若いゲラルトと本編のゲラルトの違いについて、サプコフスキは経験不足と、人生から受ける厳しい教訓を挙げました。成長に伴う障害を乗り越える過程が、若い時代を描く物語の軸になっています。

サプコフスキは、ゲラルトの若い時代には「空が限界」と述べ、前日譚でさらに掘り下げる余地があると答えました。また、『最後の願い』などにつながる短編を再び書くことも検討しています。ただし、短編は8,000語未満で筋をきれいにまとめる必要があり、長編小説より難しい場合があるとも語りました。

『Crossroads of Ravens』がシリーズで描く時代

『Crossroads of Ravens』は、ゲラルトが18歳のとき、ケィア・モルヘンを離れて初めて任務に向かう様子を描く前日譚です。作中の時系列では1229年に置かれ、『最後の願い』の1248年より前にあたります。

英語版の刊行順では、『Crossroads of Ravens』は2025年刊行で、『Season of Storms』(2019年)に続く作品です。ただし、刊行順と物語内の時系列は一致せず、同作はゲラルトの物語の始まりに近い時期を後から描いています。

『最後の願い』と『運命の剣』は短編集で、シリーズの出来事を時系列どおりに並べた本ではありません。そのため、刊行順に読む方法と、作中の年代に沿って読む方法では、読み始める作品が異なります。

既刊作を読む順番

初めて読む場合は、短編集『最後の願い』『運命の剣』から始め、続いて本編の長編5冊を刊行順に読む構成があります。本編は『エルフの血脈』『屈辱の刻』『炎の洗礼』『ツバメの塔』『湖の貴婦人』の順です。

『Season of Storms』は『最後の願い』に収録された出来事の間に位置する独立長編で、本編5冊の後に読む方法があります。ゲラルトの若い時代を描く『Crossroads of Ravens』も独立した前日譚です。

物語内の年代に沿う場合、『Crossroads of Ravens』は1229年、『最後の願い』は1248年、『Season of Storms』は1250年に置かれます。ただし、『最後の願い』と『運命の剣』は短編を集めた作品で、各巻の年は物語が語られる時点を示し、収録された冒険がすべてその年に起きたことを意味するものではありません。