Wentian Lab Module
写真: 中国新闻网 / CC BY 4.0 / Wikimedia Commons

中国有人宇宙機関は、次回の有人飛行「神舟24号」にパキスタン人宇宙飛行士をペイロード専門家として選びました。この飛行士は、中国の宇宙ステーションを訪れる初の外国人となる見通しです。打ち上げ日は公表されていませんが、ミッションは年末までに行われる見込みです。

神舟24号で初の外国人飛行士を受け入れ

中国の宇宙ステーション「天宮」は、中国が運用する有人宇宙施設です。今回選ばれた飛行士は、宇宙船の操縦ではなく、搭載機器や科学実験を担当するペイロード専門家として参加します。

パキスタン人飛行士の参加は、両国の二国間協力に基づく計画です。パキスタン側では、候補者を中国の有人宇宙飛行計画に参加させるため、政府主導の訓練枠組みが設けられました。

候補者は北京の中国宇宙飛行士研究訓練センターで数カ月にわたり訓練を受けています。訓練には実務演習と中国語の集中学習が含まれ、天宮や神舟の運用も学びます。

ペイロード専門家が担う科学業務

ペイロード専門家は宇宙船を操縦せず、軌道上で科学実験や搭載機器を扱います。パキスタン人飛行士もこの立場で神舟24号に参加する予定です。

中国は、神舟24号に搭乗する飛行士の名前を公表していません。中国で訓練を受けたパキスタン人パイロット2人がミッションに向けて準備を進めていますが、搭乗者は明らかになっていません。

短期間の軌道飛行を終えた宇宙飛行士らは、神舟23号で地球へ戻る予定です。

二国間協力とISSの枠組み

今回の計画では、中国とパキスタンの協力協定を通じて候補者を訓練し、中国の宇宙ステーションへの搭乗につなげます。参加者は訓練や評価を経てミッションに備え、科学実験と機器の運用を担う専門職として飛行します。

国際宇宙ステーション(ISS)は、日本、米国、欧州、カナダ、ロシアの5極、15カ国による平和目的の国際協力プロジェクトです。日本は運用段階で共通システムの経費を分担し、「きぼう」の維持・運用や物資補給などを担う一方、実験設備や日本人宇宙飛行士の搭乗機会を得ています。

パキスタン人飛行士の神舟搭乗は中国との二国間協力に基づきます。一方、ISSは複数の国・地域が参加する協定と分担を土台に運用されています。

ISS運用後の低軌道利用

米国はISSの運用を2030年に終え、その後はNASAが民間事業者の管理する宇宙ステーションを利用する計画です。日本も、ポストISSでは日本企業を通じて利用サービスを調達する方式を想定しています。

ISSの運用終了後は、宇宙ステーションの利用方法や契約形態が変わる見通しです。科学利用の一部はJAXAが取りまとめる一方、技術実証や商業利用などでは、利用者がサービス提供企業と直接契約する方式を日本は検討しています。