
写真・動画から3DGSを作成
Spirula Studioは、写真や動画を取り込み、3D Gaussian Splatting(3DGS)モデルの学習とテクスチャ付きメッシュの生成を行う無料のオープンソースツールです。Windows、macOS、Linuxに対応し、NVIDIA、AMD、Intel、Apple SiliconのGPUで動作します。
3DGSは、シーンを多数の3Dガウスで表現し、視点に応じて画面上に投影・合成する手法です。各ガウスは位置、色、大きさ、透明度などの情報を持ち、学習では入力画像とレンダリング結果の差をもとに調整されます。
処理の初めに使われるSfM(Structure from Motion)は、複数の画像からカメラの位置や向きと、シーンの疎な点群を推定する技術です。Spirula StudioはSfMを内蔵しており、推定した点群を3DGSの初期状態として使い、その後モデルを学習します。
撮影素材の準備から編集まで
動画からのフレーム抽出、データセット作成、カメラ位置の推定、学習、メッシュ生成を一つのアプリで行えます。PythonやPyTorchの環境構築、COLMAPの別途インストールは不要です。
360度カメラや魚眼カメラ、正距円筒図法の画像を直接読み込めるため、通常の透視投影画像に変換せずに学習用データを作れます。AIマスキングにも対応し、学習対象から除外する範囲を指定できます。
学習した3DGSモデルやメッシュなどを編集できるほか、画像・動画を書き出せます。LiDARデータを使ったスケール復元や深度・法線マップの計算にも対応していますが、LiDAR機能は実験的な扱いです。
Vulkan版とCUDA版の違い
Spirula StudioにはVulkanとCUDAの2つのバックエンドがあります。Vulkan版はNVIDIA、AMD、Intel、Apple SiliconのGPUに対応し、Windows、Linux、macOSで利用できます。CUDA版はNVIDIA GPU向けで、対応OSはWindowsとLinuxです。
両バックエンドは3DGSの学習とメッシュ生成に対応します。SfM、動画からのフレーム抽出、AIマスキングはVulkan版の機能です。macOSでの学習もVulkan版で利用できます。
開発元はVulkan版を推奨しており、CUDA版は従来からのNVIDIA向けバックエンドとして提供されています。CUDA版の速度はGPUドライバーによってVulkan版より速い場合も遅い場合もあり、差は一般に数%以内とされています。Vulkan版のほうがVRAM使用量を抑える場合もあります。
GPUメモリーと配布状況
量子化を使った学習では、8GBのVRAMで最大1,000万個のSH3 Gaussianを扱えます。SH3はガウスごとの視点依存の色表現に関わる係数です。Spirula Studioは、VRAM使用量を抑えながら多数のガウスを学習できます。
ダウンロード用バイナリーはWindows、Linux、macOS向けにGitHubのReleasesで配布されています。2026年10月27日時点の最新版はv2026.10.16です。
同バージョンでは、大規模データセットのSfM処理や高解像度画像の学習におけるRAM・VRAM使用量が最適化されました。リリースノートによると、学習速度は同程度で、SfMの速度はディスク帯域によって同程度か遅くなる場合があります。











