Nihonmaru 2
写真: ja:User:Gleam / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons

川崎港開港75周年の祭りで一般公開

海技教育機構(JMETS)の練習船「日本丸」が、川崎港で開かれている第53回川崎みなと祭りで、10月10日と11日に一般公開されています。来場者は甲板に上がれます。川崎港開港75周年の記念イベントの一つです。

一般公開に先立ち、日本丸が川崎港へ入港し、着岸する様子が報道関係者に公開されました。岸壁では作業員が待機し、ラインボートが係船索を岸壁へ運び、作業員が係船柱に固定しました。タグボートも船体を岸壁側へ押し、接岸を支えました。

公開中は実習生が甲板の各所に立って安全を確保し、質問にも分かる範囲で答えるとしています。一方、操舵室を含む船橋は、報道向けの見学では公開されましたが、一般公開では見学できません。

1984年就航、全長約110メートルの練習帆船

日本丸は1984年に就航した2代目の練習船です。初代日本丸は引退後、横浜のみなとみらい地区で保存・公開されています。今回川崎港に寄港した船は、初代の代替船として建造されました。

海技教育機構によると、日本丸は全長110.09メートル、総トン数2,570トンで、最大搭載人員は190人です。実習生の定員は120人とされています。

船種は帆船ですが、近年は帆を張らずに実習を行っており、今回の公開も帆を張らない状態です。今回の航海には専門学校生の実習生78人、職員と乗組員39人が乗船し、実習生のうち17人が女子です。

甲板では係船索やマストを見学

甲板には、船を岸壁につなぐ係船索や、索を巻き取るウインチがあります。ウインチには棒を取り付け、手で回す仕組みも見られます。船首には、女神が合掌する船首像「藍青(らんじょう)」が設置されています。

帆を張るためのマストや、マストから横に伸びる帆げたにあたるヤードも甲板から見られます。ヤードの向きを整えるため、実習生がロープを引く場面もありました。船橋へ上がる階段は急な造りで、船内には舵の操作装置やエンジンのスロットルレバー、レーダーなどが備わっています。

船内の教育設備は、練習船で航海や機関の実習を行う教育課程と関わります。海技教育機構の技術学校は3年課程で、校内の練習船や実習装置を使った実技に加え、大型練習船での乗船実習を行っています。

同機構の短期大学校では、航海士や機関士を養成する課程があり、航海系・機関系の授業と海上実習、実技を組み合わせています。大型練習船での乗船実習もカリキュラムに含まれます。こうした教育の中で、日本丸は帆を張らない航海も含め、実習生が船上で学ぶ場となっています。

関東での公開は2019年以来

トラベル Watchによると、関東近郊で日本丸が一般公開されるのは、2019年11月に大洗港で公開されて以来です。川崎みなと祭りでは、日本丸のほかにも巡視船や護衛艦の一般公開が案内されています。

川崎みなと祭りは、川崎港への理解や親近感を深めることなどを目的に、1974年に始まりました。2026年の第53回は、川崎港開港75周年の記念イベントとして開かれています。

日本丸はこの後、東京、神戸、宇野に寄港し、11月には門司港で「北九州港開港記念イベント」の一般公開を予定しています。今回の川崎港での公開は10月11日までです。