BMIの上昇と認知機能の低下、24年間の追跡研究で関連

米国の50歳を超える成人8,200人以上を24年間追跡した研究で、BMI(体格指数)が高い人ほど、記憶や全般的な認知機能、実行機能の低下が速い傾向が見られました。 実行機能には、集中や計画、作業の整理、感情の調整などが含まれます。
好奇心が、日常をおもしろくする

米国の50歳を超える成人8,200人以上を24年間追跡した研究で、BMI(体格指数)が高い人ほど、記憶や全般的な認知機能、実行機能の低下が速い傾向が見られました。 実行機能には、集中や計画、作業の整理、感情の調整などが含まれます。

p-tau217という血液中のバイオマーカーを測る検査は、アルツハイマー病に関連する認知機能低下のリスクを、症状がない段階から推定する手掛かりになる可能性があります。高値の人では、5年以内に認知機能の障害が生じる確率は38%、10年以内は推定78%でした。ただし、症状のない人への日常的なリスク検査は現時点で推奨されていません。

ブラジルの成人12,772人を約8年間追跡した観察研究で、人工甘味料など7種類の低・無カロリー甘味料は、摂取量が多い人ほど記憶や思考の能力が速く低下する傾向と関連しました。摂取量が最も多い群では、最も少ない群に比べて認知機能の低下が62%速く、認知的な加齢に換算すると約1.6年分に相当しました。

健康な40〜55歳の成人を対象にした試験で、濃縮トマトペーストを3カ月間毎日食べた期間は、リコピンを制限した食事の期間と比べ、選択的注意と顔・名前の照合成績が改善しました。一方、実行機能の検査では変化が見られず、脳画像の結果も少人数の予備的な分析です。試験で使われたリコピン量は、成人が通常の食事から摂る量の目安を上回っていました。
パーキンソン病の成人294人を最長7年間追跡した研究で、身体活動の多い人ほど、思考・記憶と運動症状の悪化が緩やかな傾向が見られました。 週8時間を超えて活動したグループでは、認知機能テストの平均点がほぼ変化しませんでした。 ただし、運動が症状の進行を遅らせたと証明する研究ではなく、活動量と変化の関連を示したものです。

魚をあまり食べず、認知症のリスク要因を持つ55〜80歳の成人を対象にした臨床試験で、1日2,000mgのDHAを補うと髄液中のDHA関連指標は上昇しました。一方、2年間の認知機能検査や脳画像では、偽薬を受けたグループとの違いは確認されませんでした。

年齢を重ねると、出来事の細部を思い出す力が変化する一方、経験を結び付けて大きな意味を捉える働きが強まる可能性があります。アリゾナ大学の研究者らは、この変化を単なる衰えではなく、脳が人生の段階に応じて記憶の使い方を変える「適応的老化仮説」として提案しました。

加齢に伴う認知機能の低下が速かった人では、脳の神経線維が少なく、ミエリンにも異常が見られました。エディンバラ大学などの研究チームは、ミエリンを作るオリゴデンドロサイトのNRF2低下が、こうした変化に関わる可能性を示しました。マウス実験でも関連する変化が生じており、NRF2経路を標的とする治療の可能性が検討されています。
メニンは、脳の視床下部で炎症を抑えるタンパク質です。研究チームは、マウスの加齢に伴って視床下部のメニン量が減り、その低下が炎症や身体機能の変化に関わる可能性を調べました。

米ウィスコンシン大学マディソン校などの研究チームは、腸内細菌が作る代謝物イミダゾールプロピオン酸(ImP)が、アルツハイマー病に関連する脳の変化を促す可能性を報告しました。認知機能に問題のない成人を調査し、遺伝データやマウス、培養細胞を使った実験でも関連を調べています。

ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームは、脊椎の骨密度が低い人ほど認知機能の低下が速く、脳の白質にも加齢に伴う変化が見られる傾向を報告しました。胸部CTから推定した骨密度と、脳MRIおよび認知機能検査の結果を数年にわたって調べた研究です。骨密度と脳の変化には関連が見られましたが、骨密度の低下が認知機能低下を引き起こすとは結論づけていません。

UCLA Healthの研究チームは、約1,500人を対象に脳画像や認知機能などを調べ、実年齢より脳年齢が高く推定された人ほど、作業記憶や実行機能のテスト成績が低い傾向を報告しました。脳年齢は、脳の状態をもとに推定した年齢です。

イスラエルの研究チームは、過去に食事や生活習慣の臨床試験に参加した成人533人を、介入終了から5〜16年後に調べました。内臓脂肪の量や脳の構造をMRIで測定し、認知機能も検査しています。

健康な成人を対象にした研究で、デカフェを3週間飲んだグループでは、複数の記憶テスト項目で成績が改善しました。カフェイン入りのコーヒーを飲んだグループでは同じ記憶改善は見られず、別の注意課題で成績が上がりました。結果は、コーヒーの認知面への影響がカフェインの有無で異なる可能性を示しています。