
エミレーツ航空は、発注済みのボーイング787をすべて777Xに振り替える可能性があります。ドバイを拠点とする同社はA350-900、777X、787の納入を待っており、現在はA350-900の受領が進んでいます。振り替えが実現すれば、長距離路線を担う機材構成が変わります。
エミレーツが納入を待つ3機種
エミレーツ航空は機材更新を進めており、未納入の機材としてA350-900が数十機、777Xが数百機、787が約30機あります。現時点で引き渡しが始まっているのはA350-900です。
Simple Flyingは、787の発注分を777Xへ全面的に振り替える可能性を示しています。
2023年、エミレーツは777Xを90機追加発注し、内訳は777-9が55機、777-8が35機でした。これにより同社の777X発注数は205機となり、787の発注数は35機に更新されました。
777Xと787は異なる機材規模
777Xには、より大型の777-9と、航続距離を重視する777-8があります。エミレーツ向けの発注発表では、777-9は標準的な2クラス構成で426席、航続距離は7,295海里とされました。777-8は395席で、航続距離は最大8,745海里です。
787と777Xの役割を考える際は、客席数や航続距離だけでなく、客室の設計にも違いがあります。787-9の客室は海抜6,000フィート相当の気圧に保たれ、従来型の777-200LRの8,000フィート相当より低い高度に相当します。777Xも787と同じ客室気圧を採用する予定です。
機材の大きさと路線の長さも選択に関わります。777-200LRは787-9より航続距離が1,000海里以上長く、より遠い目的地への運航に適した機体です。この比較の対象は旧型の777-200LRです。
777Xの納入時期には遅れ
777Xは認証と納入の予定が遅れています。ボーイングのケリー・オートバーグCEOは2026年9月、777-9の認証飛行試験が翌年初めまで続く可能性に触れ、2027年の納入を計画していると述べました。
長距離の双発機運航に必要なETOPS認可も、納入に向けた課題です。オートバーグCEOは、GE9Xエンジンの部品に関する作業が認可取得に関係していると説明しました。GE Aerospaceのラフル・ガイCFOは、エンジン部品の耐久性を検証しており、新設計の部品をボーイングへ出荷し始めたと話しています。
IBA Groupは、777-9の認証に少なくとも2026年いっぱいを要し、運航開始は2027年になるとの見通しを示しています。エミレーツは205機の777Xを発注しており、IBA Groupは納入の遅れが同社の機材計画に影響する可能性を指摘しています。
787発注の変更が機材計画に与える影響
エミレーツは2023年、需要に合わせて787の発注内容を変更し、787-9を30機から787-8を20機、787-10を10機に置き換えました。そのうえで787を5機追加し、発注数を35機としました。787の発注内容を調整した前例はありますが、777Xへの全面的な振り替えは別の可能性として報じられています。
エミレーツの幹部は2023年、777が同社の機材とネットワーク戦略の中心であり、各大陸の都市をドバイ経由で結ぶ役割を担うと述べました。エミレーツは787の発注を、長距離需要に合わせた容量調整として発表していました。
777Xの納入は2027年が計画されていますが、認証試験の進捗が納入時期に関わります。







