
ホンダは米Applied Intuitionと協業し、次世代のソフトウェア定義車両(SDV)向け基盤の社内開発を加速します。Applied Intuitionの車載ソフトウェア「Vehicle OS」と開発ツールを活用し、複数の車両機能を集約したアップグレード可能なプラットフォームを開発する計画です。
Vehicle OSを使い、ホンダの社内開発を支援
協業では、ホンダのエンジニアとApplied Intuitionの日本およびシリコンバレーのソフトウェアチームが連携します。両社は幅広い車両を支える次世代プラットフォームを開発します。
基盤は、車両全体のソフトウェアを集約し、アップグレードできる構成を目指します。Applied IntuitionのVehicle OSを使いながら、開発そのものはホンダ社内で進める計画です。
ホンダの志賀真人・コーポレート戦略本部長は、協業によって社内開発を加速させる一方、車両アーキテクチャとソフトウェアの方向性に対する主導権を維持すると述べました。
SDVはソフトウェア更新を前提にした車両
SDVは、車両の機能やサービスをソフトウェアで制御し、車両の利用期間を通じて更新・追加していく考え方です。ソフトウェアを遠隔で更新する仕組みは、ファームウェア・オーバー・ジ・エア(FOTA)と呼ばれます。
従来の車両では、機能ごとに分かれた電子制御装置(ECU)が各所に配置されています。SDVでは、車両の電子・電気アーキテクチャを集約型にし、中央コンピューターや車載OSを軸にソフトウェアを統合します。
この構成は、車両の機能をソフトウェア更新で発展させることと、車載システムの構造を見直すことを結び付けます。ホンダとApplied Intuitionが開発する基盤も、集約型でアップグレード可能な構成を目指します。
ハイブリッドを含む車両への展開を想定
Applied Intuitionは、今回の協業でハイブリッド車を含むすべてのパワートレインに対応する開発支援を行うとしています。パワートレインは、エンジンやモーターなど車両を駆動する仕組みを指します。
同社は自動車向けに、Vehicle OSのほか、運転支援・自動運転システムや車載ソフトウェア開発用ツールを提供しています。運転支援・自動運転システムは、車両のセンサー情報を使って認識や判断、車両制御を行うソフトウェア群です。
今回の協業では、個別の運転支援機能ではなく、ホンダの次世代車両アーキテクチャを支える全車両向けSDV基盤を開発します。
開発加速とコスト削減を目指す
Applied IntuitionのVehicle OSは、ホンダの開発チームがSDVへの移行を進める際に、開発期間の短縮やコスト削減を支援する目的で採用されます。
Applied Intuitionの共同創業者兼CEO、Qasar Younis氏は、ホンダのエンジニアリングとシリコンバレーのソフトウェア開発手法を組み合わせ、量産に展開できる集約型の車両基盤を開発すると述べました。










