
2グレードで予約開始、補助金は最大98万円
メルセデス・ベンツ日本は10月28日、同社のミドルサイズSUV「GLC」初のバッテリーEV「electric GLC」の予約注文を始めました。価格は後輪駆動の「GLC 250 electric」が913万円、四輪駆動の「GLC 300 4MATIC electric」が957万円です。国のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金は、それぞれ98万円、78万4,000円が適用可能です。
一充電走行距離はGLC 250 electricが642km、GLC 300 4MATIC electricが618kmで、いずれもWLTCモードの値です。electric GLCは2026年9月、「German Premium Car of the Year 2027」に選ばれました。
GLCは日本で2016年にSUV、2017年にクーペが登場し、2023年には新型モデルが発表されました。2025年の外国メーカー車のモデル別登録台数では4位、ミドルサイズSUVでは首位でした。electric GLCはシリーズ初の電気自動車です。
2速トランスミッションと航続距離
electric GLCは、後輪側に自社開発の永久磁石式同期モーターを含む電動ドライブユニットを搭載し、2速トランスミッションを組み合わせています。1速は発進時の加速に、2速は高速走行時の出力と効率に使います。GLC 250 electricの最高出力は260kW、最大トルクは505Nmで、GLC 300 4MATIC electricは310kW、800Nmです。
電気自動車の多くは単速ギアを使います。Inmotiveの別方式の2速変速機は、モーターと車輪の間の減速機構を切り替え、低速と高速で異なるギア比を使います。Inmotiveは、この設計によってエネルギー効率が高まり、航続距離や加速性能を改善できるとしています。
ZFの電動ドライブも、2速化によって加速性能と高速走行時の効率を両立する設計です。同社のシステムは走行速度に応じてギアを切り替え、単速ユニットとの比較で航続距離を最大5%延ばすとされています。これらはelectric GLCとは異なるシステムです。
充電と外部への電力供給
搭載するリチウムイオンバッテリーの容量は85.5kWhです。普通充電は最大6.0kW、CHAdeMO規格の急速充電は最大100kWに対応し、急速充電では残量10%から80%まで約45分かかります。150kW出力の急速充電器を使った検証では、30分で残量10%から58%まで充電できました。
外部給電機能を備え、車両のバッテリーから電力を取り出せます。家庭で使うV2Hには別売りの機器と設置工事が必要です。車両の設定画面では、給電時のバッテリー残量を20%から50%まで、10%刻みで設定できます。
GLC 300 4MATIC electricは前輪側にもモーターを備え、必要に応じて前輪側の駆動ユニットを接続・切断します。GLC 250 electricは後輪駆動で、両モデルともSiCインバーターを採用しています。
EV専用設計と荷室
electric GLCは、電気自動車専用プラットフォーム「MB.EA-M」を採用しています。バッテリーは前後アクスルの間のフロア中央に置かれ、内燃機関モデルに比べてホイールベースは84mm、全長は120mm拡大しました。これらの寸法は欧州参考値です。
車体サイズは全長4,845mm、全幅1,890mm、全高1,650mmです。GLCで初めてフロントトランクを設け、容量は128Lです。後部の荷室は520〜1,690Lで、5人乗車時でもゴルフバッグ3個を積めます。
運転席前の10.3インチディスプレイと、中央・助手席の14インチディスプレイを組み合わせた「MBUXスーパースクリーン」が標準装備です。39.1インチの「MBUXハイパースクリーン」はオプションで、メルセデス・ベンツ独自の車載OS「MB.OS」や第4世代MBUXも採用しています。ボディカラーは新色3色を含む全8色から選べます。








