
新型パジェロの砂地走行を国内で評価
三菱自動車は新型「パジェロ」の開発で、鳥取砂丘月面実証フィールド「ルナテラス」を使った走行試験を実施しました。月面環境を想定した砂地で発進、加速、旋回、登降坂を確認し、四輪制御を最適化しました。
市販車の開発で自動車メーカーが同施設を使って走行試験を行うのは初めてです。試験では駆動力配分や車両運動制御が狙いどおりに働くかを確かめました。
砂地ではタイヤが空転したり、車体が沈み込んだりしやすく、走行・旋回・停止の性能が問われます。三菱自動車はこうした条件で評価し、操縦性と悪路走破性の向上を目指しています。
砂丘の地形を生かした実証フィールド
ルナテラスは鳥取大学乾燥地研究センターの敷地内に設けられた、面積約0.5ヘクタールの屋外施設です。鳥取砂丘の砂を使い、月面探査などの実証試験に利用されています。
施設は、平面ゾーン、斜面ゾーン、利用者が掘削や造成をできる自由設計ゾーンで構成されています。斜面ゾーンには5度から20度程度の傾斜があり、平地だけでなく起伏のある条件も試験に取り入れられます。

利用要綱に記載された区画は、平面ゾーンが10メートル×100メートル、斜面ゾーンが23メートル×50メートル、自由設計ゾーンが45メートル×50メートルです。平面や斜面、利用者が形状を設定できる区画が、砂地での車両評価に使われます。
海外の砂漠試験から国内評価へ
三菱自動車は従来、中東やオーストラリアなどの砂漠地帯で砂地走行試験を行っていました。今回はルナテラスの環境と、これまでの砂漠試験で得たノウハウを活用し、国内で評価しました。

国内で試験することで、試験車両の輸送にかかる期間と費用を減らし、開発と評価のサイクルを短縮できます。三菱自動車は今後も同施設を活用し、オフロード商品群の走りの向上を目指す方針です。
ルナテラスでは、ブリヂストンも月面探査車用タイヤの走行試験を行い、耐久性や駆動力のデータを集めています。鳥取砂丘の地形や砂の強度を月面データと比べた結果、月面上の限られた範囲に類似した特徴があるとされています。
月面模擬環境で評価できること
ルナテラスは月面そのものではなく、砂丘の砂や起伏を利用して月面環境を想定した試験を行う施設です。











