
愛媛県今治市で、地域のタクシー事業者が共同運用する配車アプリ「今治タクシー」が始まりました。開始時点で市内16社、約100台が参加し、複数社で利用者の注文を受け付けます。事業者ごとに分かれていた配車を地域単位で扱い、待ち時間の短縮や配車成立率の向上を目指します。
16社が参加し、今治市で10月1日に運用開始
今治タクシーは、電脳交通が提供する「DS配車アプリ」を使い、今治タクシー事業協同組合に所属する事業者が共同で運用します。2026年10月1日に本格運用を始め、開始時点で16社・約100台が参加しています。
対象エリアは今治市で、島しょ部を除きます。アプリは24時間利用でき、iOSとAndroidに対応します。
アプリのダウンロードと利用は無料ですが、タクシー運賃などは別途かかります。導入には今治市の補助事業を活用し、利用促進策としてアプリ経由で配車したタクシーの料金を割り引く取り組みも行います。
会社をまたいで配車可能な車両を探す
利用者はアプリで乗車場所を指定し、参加事業者の中から配車可能な車両を呼びます。特定の会社へ個別に連絡するのではなく、複数社が共同で注文に対応します。
電脳交通によると、従来の電話注文では利用者が複数の会社へ問い合わせる場合があり、ある会社に車両がなくても、別の会社の近くに空車があることがあります。会社の枠を越えて地域の車両を活用し、近くの車両を割り当てやすくすることで、待ち時間の短縮と配車成立率の向上を目指します。
アプリではGPSを使って乗車場所を指定でき、住所を説明しにくい場所からも注文しやすくなります。配車後は車両の位置を確認でき、到着までの状況を見ながら待てます。
注文のデジタル化で受付業務も効率化
アプリからの注文情報は配車システムへ連携されます。電話受付で必要な乗車場所や連絡先の聞き取り、システムへの入力を減らし、配車オペレーターの業務負担を軽くする狙いです。
電脳交通は、乗務員だけでなく、電話受付や配車を担うオペレーターの人手不足も課題に挙げています。アプリを注文窓口に加え、限られた人員で配車業務を行いやすくすることを目指します。
今治では地域ブランドの注文窓口を共同運用します。電脳交通のシステムには外部アプリとの連携例もあり、広島では「DSコネクト」を通じ、タクシー事業者16社が配車アプリ「S.RIDE」からの注文に対応しました。
広島の外部アプリ連携とは異なる導入例
DSコネクトは、電脳交通の配車システム「DS」と外部サービスをつなぐ仕組みです。広島の事例では、電話や連携アプリからの注文をDSへつなぎ、乗務員が車載タブレット1台で確認できると電脳交通は説明しています。
広島の16社は、S.RIDE専用の車載端末を追加せず、既存のタブレットで注文を受け付けます。乗務員はこれまでと同じ操作で対応でき、新しい操作方法を覚える負担を抑える設計です。
今治と広島の事例はどちらも電脳交通の配車基盤を使いますが、注文を受ける窓口と事業者の参加形態が異なります。









