
東京工科大学と八王子市が連携する自動運転バスの実証運行が、JR八王子駅南口と複合施設「桑都の杜」を結ぶ区間で始まりました。運転士が乗車してシステムを監視するレベル2で走り、2027年以降のルート拡大と、2028年度中のレベル4実装を目指します。
八王子駅南口から桑都の杜まで運行
事業主体は、八王子市と東京工科大学で構成する「自動運転社会実装推進事業コンソーシアム」です。実証では、JR八王子駅南口と桑都の杜(八王子市子安町)を結ぶルートを運行します。
運行事業者は大新東で、自動運転システムは先進モビリティが開発しました。車両には日野自動車の小型バス「日野ポンチョ」を使い、自動運転時の乗車定員は13人です。
最初のルートは約700メートルの往復で、運行期間は2026年10月3日から12月25日までです。木曜から日曜と祝日の9時から16時まで、乗車無料で、1時間あたり2本の運行を予定しています。
レベル2では運転士が監視と操作を担う
今回の実証で採用するレベル2は、運転士が乗車し、周辺を監視しながらシステムを補佐する方式です。大新東の運転士は、自動運転中の監視に加え、手動運転が必要な区間の操縦も担当します。
国土交通省の説明では、レベル2までは運転者が周辺監視を行い、運転操作の主体となります。レベル3以上ではシステムが周辺を監視し、条件内で人が操作しない運転が可能になる点が区分の違いです。
レベル4は、定められた条件の範囲内で運転者が乗車しない運転が可能な段階です。条件を外れた場合には、システムが車両を停止させるなど、安全確保まで行うと国土交通省は説明しています。
2027年に片倉駅と大学方面へ拡大
大新東は2027年1月9日から2月28日まで、ルートを期間限定で延長する予定です。桑都の杜からJR片倉駅を経て東京工科大学へ向かう往復ルートとなり、運行本数は1時間あたり1本としています。
実証では、運行方法や安全性を検討し、走行データを収集します。八王子市と東京工科大学は、大学のスクールバスを地域交通の維持や活性化に活用することも視野に入れています。
大新東は1988年4月から東京工科大学を運営する学校法人片柳学園のスクールバスを運行し、2026年9月時点で27台を担当しています。今回の実証では、同社が運行事業者として運転士を配置します。
レベル4の路線バス実装は全国10カ所
国土交通省によると、運転者を不要とするレベル4は2023年以降、制度上、全国で実施できるようになりました。自治体などによる地域公共交通としての実装も始まっています。
2026年2月までに、レベル4の自動運転は全国10カ所で実装されています。八王子の実証は、運転士が監視するレベル2から始まり、段階を踏んで自動運転の検証を進める計画です。
八王子市と東京工科大学は、2028年度中のレベル4実装を目標に掲げています。今回の運行期間と2027年のルート拡大を通じて、安全性や運行方法を検討し、目標に向けた実証を続けます。







