
国税庁は、年末調整の控除申告書を作成する「年調ソフト」について、パソコン版を令和8年分で終了し、令和9年度はスマートフォン版のみを公開する方針です。 国税庁は、パソコン版の利用が減り、スマートフォン版の利用が増えていることを理由に挙げています。
パソコン版は令和8年分が最後
年調ソフトは、国税庁が無償で提供する、年末調整の控除申告書を作成するソフトウェアです。 これまでWindowsとmacOS向けのパソコン版、AndroidとiOS向けのスマートフォン版が提供されてきました。
廃止の対象はパソコン版で、令和8年分の申告書作成が最後となります。 国税庁は令和9年度にスマートフォン版のみを公開する予定です。
令和8年分の正式版は、令和8年12月1日以後に行う年末調整に対応しています。
パソコン版のデータはスマートフォン版へ移行可能
パソコン版で作成した申告書データは、スマートフォン版に取り込んで移行できます。 国税庁は、操作マニュアルで詳しい手順を案内しています。
年調ソフトで作成したデータは、勤務先に電子データとして提出できます。申告書を紙で提出する場合は、ソフトが出力するPDFを印刷して渡せます。
年調ソフトには、作成した申告書を勤務先へ送信する機能はありません。メールやUSBメモリ、従業員と勤務先が利用できる社内ネットワーク上の保存領域などを使って提出します。
スマートフォンを使わない場合の選択肢
年末調整の電子化では、申告書を作成するソフトの利用と、作成データを勤務先へ届ける手続きが必要です。 控除証明書の電子データは、保険会社などのウェブサイトやマイナポータル連携で取得できます。 ただし、すべての保険会社や金融機関が電子発行に対応しているわけではありません。
年調ソフト以外のソフトウェアで作成した申告書データも、国税庁が公開するXML定義に沿っていれば、年調ソフトに取り込めます。 また、申告書に必要な法定記載事項を満たしていれば、データ形式はXMLに限られません。
年調ソフト以外を使う場合は、勤務先の給与システムで扱える形式かどうかも関係します。 年末調整の手続きが電子化されても、従業員が国税庁の年調ソフトを必ず使うとは限らず、勤務先が指定する別のソフトウェアを利用するケースもあります。
民間サービスは企業の提出管理にも対応
国税庁の年調ソフトは申告書の作成を担いますが、民間の年末調整サービスには、従業員がウェブ上で申告書を作成・提出するクラウド型の製品があります。 パソコン版の終了後に利用できる方法は、勤務先の手続きや指定するソフトウェアによって異なります。
「奉行Edge 年末調整申告書クラウド」は、ウェブ上で申告書を扱えるサービスです。 提出状況を管理画面で確認でき、未提出者への催促メールをまとめて送れます。
「奉行Edge 年末調整申告書クラウド」は給与システムとの連携にも対応し、税制改正に伴う更新を自動で行う仕組みです。









