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日本トレーディングカード協会(JTCA)は10月23日、オンラインオリパをめぐる消費者トラブルや表示・取引の透明性の問題を「重大な課題」と位置づけ、不正な事業者の排除に向けて取り組む方針を示しました。抽選でカードを得る仕組みでは、当たりカードの実在や当選確率などを利用者が確かめにくいことが課題です。表示や販売方法の見直しに加え、業界団体による自主的な対応と行政規制の役割をどう組み合わせるかが焦点です。

JTCAが不透明な販売方法の是正を表明

オリパは、販売事業者などがトレーディングカードを独自に組み合わせて販売する商品です。オンラインオリパでは、利用者がインターネット上でポイントを購入し、抽選でカードを獲得します。JTCAは、消費者に誤認や過度な期待を与える販売手法や不透明な取引を、業界全体で是正・排除する必要があるとの考えを示しました。

JTCAは2026年7月にも、取引の透明性、表示・広告、利用者保護、過度な利用や依存への懸念を課題として挙げていました。その際、オンラインオリパを無条件に肯定も否定もせず、明確な問題が確認された場合には必要な対応を検討するとしていました。今回の声明では、問題のある事業者を業界全体で是正・排除する方針を改めて示しました。

JTCAは2025年11月に設立された業界団体で、トレーディングカード文化の振興や市場の健全な発展を掲げています。イベント運営、詐欺や不正取引の防止、関連企業・店舗や行政機関との連携にも取り組む方針です。オンラインオリパへの対応は、協会が掲げる不正取引防止や利用者保護に関わります。

景品表示法は商品内容や取引条件の表示を規制

景品表示法は、商品・サービスの品質や規格、価格などの取引条件について、消費者に誤認される不当な表示を禁止しています。同法は、消費者が自主的かつ合理的に商品やサービスを選べるようにし、その利益を守ることを目的としています。オンライン広告も、商品や取引条件の伝え方が消費者の選択に影響するため、同法の検討対象になります。

表示の問題が認められた場合、消費者庁長官は事業者に措置命令を行うことができます。景品表示法の違反行為のうち課徴金対象行為については、対象商品・サービスの売上額に3%を乗じた額の課徴金納付が命じられる仕組みです。また、事業者が表示の管理に必要な措置を講じていない場合、消費者庁長官は勧告を行い、事業者が従わないときはその旨を公表できます。

消費者庁のインターネット広告に関する留意事項では、個々の表示が景品表示法に違反するかどうかを、具体的な事案ごとに判断します。商品の品質や取引条件が実際より著しく優れている、または有利であると消費者に誤認される表示は、不当表示として問題になり得ます。オンラインオリパの当選確率や封入内容に関する表示も、実際の商品・取引条件と照らして検討されます。

5社への調査申出と業界の自主対応

2026年9月7日、弁護士法人・響はオンラインオリパの大手事業者5社について、特定商取引法違反の疑いがあるとして、消費者庁に調査などを求める申出を行ったと公表しました。違反が確定したという発表ではなく、調査を求める申出です。運営事業者らは東京新聞の取材に対し、サイト上の表示に沿ってカードを封入しているなどと回答しました。

景品表示法は不当な表示を規制します。一方、業界団体の自主規制は、団体や事業者が自らルールを整備し、運用する取り組みです。消費者委員会の検討では、特定商取引法や景品表示法などの分野横断的な規制を受ける業界で、自主規制団体の設置やルール整備が進んでいる例が整理されました。自主規制は行政による法執行と同じ権限を持たず、行政規制を補う役割を担います。

自主規制には、取引の実態に合わせてルールを具体化できる利点がある一方、策定や運用が事業者側に偏ると、消費者の利益を十分に反映できないおそれも指摘されています。消費者委員会の検討では、苦情窓口や調査・監査、違反時の対応、ルールの運用状況の公開などが、自主規制の実効性に関わる要素として挙げられました。JTCAが不正事業者の排除を進めるには、方針の公表に加え、問題を判断する基準や運用方法が問われます。

表示の透明性とルールの実効性が課題

オンラインオリパでは、当たりカードが実在するか、表示された確率や還元率がどのような条件で適用されるかが、利用者の判断に関わります。表示と販売内容の透明性を高めることは、消費者が取引条件を理解するうえで重要です。JTCAは、こうした問題を個別の事業者だけに任せず、業界全体で是正・排除する必要性を示しています。

消費者委員会の検討では、自主規制だけで問題が十分に解決しない場合、行政規制の整備も検討すべきだとの考えが報告書案に加えられました。また、事業者団体だけでなく、個別事業者や関係団体が自主規制の策定に関わる方法も示されています。業界内のルールと行政による調査・執行は、役割を分けながら消費者保護を支える仕組みです。

利用者保護をどのような基準で具体化し、会員や事業者にどう適用するかが、JTCAの今後の取り組みの焦点になります。