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出典: BBC News

ベルギーとスウェーデンの店舗で冷凍設備に被害

ベルギーとスウェーデンのスーパーマーケットで、冷蔵庫や冷凍庫の温度が遠隔操作されたとみられるサイバー攻撃が起きました。一部の冷凍庫は設定温度を50度まで上げられ、食品の廃棄が発生しています。

ベルギーではDelhaizeやCarrefourなどの店舗、スウェーデンではICAやCoopの店舗が影響を受けました。冷凍・冷蔵設備の異常によって、ベルギーの店舗では食品の損失が生じ、スウェーデンでも傷んだ食品の廃棄が報じられています。

今回の攻撃は、先月フランスのスーパーマーケットで起きた冷凍設備への攻撃に続くものです。ベルギーとスウェーデンの国家サイバーセキュリティ機関は、今回の事案を監視しています。

霜取り機能が攻撃に利用された可能性

冷凍庫では、冷却器に霜が付くのを防ぐため、定期的に霜取り運転を行います。この運転は「デフロスト」とも呼ばれ、冷却器の霜を溶かす間、庫内温度が一時的に上昇します。

霜が冷却器のフィンに固まると、庫内の空気が十分に循環せず、冷却が不十分になることがあります。霜取りは、こうした冷却不良を防ぐための機能です。

業務用冷凍庫の霜取りには、ヒーターで霜を溶かす方式などがあり、タイマーで開始し、一定の温度に達するか所定の時間が経つと終了する仕組みがあります。今回の攻撃では、冷凍設備のデフロスト機能を遠隔で作動させ、通常の温度制御を上書きしたとされています。

温度管理の遠隔化が運用を支える

スーパーの冷蔵・冷凍設備は、食品ごとに定めた温度帯を保つ必要があります。店舗ではセンサーで庫内温度を測り、その情報を使って冷凍機の運転を調整する仕組みも導入されています。

富士通とベイシアは、店舗の冷蔵・冷凍設備にIoTセンサーを取り付け、温度をリアルタイムで記録・可視化する仕組みの導入を進めています。設定したしきい値を超える異常があれば店舗の連絡ツールに通知し、本部と店舗の双方が同じ温度情報を確認できます。

この仕組みは、従業員による定期的な目視確認と手書き記録を減らし、異常への初動対応を早めることを目的としています。ベイシアでは1店舗あたり平均150台の冷蔵・冷凍設備について、従来は1日2回、温度を手作業で記録していました。

対策には設備と接続の両面が関わる

今回の攻撃では、冷凍設備がネットワーク経由で操作され、食品の温度管理に影響しました。冷凍設備の制御をネットワークにつなぐと、温度の把握や複数店舗の管理を効率化できる一方、遠隔操作される機器がサイバー攻撃の対象にもなります。

ベルギーの冷凍設備業者は、影響を受けた機器をネットワークから切り離す作業を進め、物理的な改修が必要との見方を示しました。機器を安全なインターネット接続へ切り替えることも、当面の対応として挙げています。

温度センサーによる監視や異常通知は、日常の記録作業と異常時の対応を支える仕組みです。今回の事案では、冷凍機の温度制御そのものが遠隔操作されたため、監視の効率化と機器を安全に接続する対策の両方が課題になっています。