相鉄13000系が2026年度グッドデザイン賞を受賞、審査では造形や使いやすさを評価
出典: sotetsu.co.jp

相鉄ホールディングスと相模鉄道の新型通勤車両「13000系」が、2026年度グッドデザイン賞を受賞しました。相模鉄道の車両としては4度目の受賞です。流線形の前面や細部の造形に加え、車内の使いやすさも評価されました。

相鉄13000系が2026年度グッドデザイン賞を受賞、審査では造形や使いやすさを評価
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「未来」を加えた第2フェーズの車両

13000系は、相鉄グループが駅や車両などのデザインを統一する「デザインブランドアッププロジェクト」の第2フェーズとして製造した、相鉄線内専用の車両です。従来の「安全×安心×エレガント」に「未来」を加えたコンセプトを掲げています。

営業運転は2026年3月30日に始まり、導入されたのは8両編成1本です。車両前面には、水を切り拓いて進む海の生き物を思わせる流麗な造形を採用し、前照灯は「未来を見つめる目」をイメージしています。

前照灯の両端には「Concept Emblem(コンセプトエンブレム)」を設け、内部には線路をイメージしたさび色を配しています。車両前面中央部には、相鉄の車体色「YOKOHAMA NAVYBLUE」のマット色を使ったセンターパネルを新たに採用しました。

生成AIを使い、人の手で仕上げたデザイン

デザインの検討では、スケッチから原形となるイメージを選び、3Dモデルを作成した後に生成AIで多数のバリエーションを出力しました。選んだ案にはさらに手を加え、アナログで修正や再構成を行いながら検証を重ねています。

車体側面では、入線時にホームから見える車両の横顔を美しく見せる新設計を取り入れました。前照灯のユニットを側面まで回り込ませ、サイドカバーにつなげることで、前面から側面へ続く有機的な造形にしています。

風景の映り込みを損なわないよう、ボルトが露出する部分にはカバーを設けています。ライトカバーのロゴやライト内部の色使いも含め、審査委員は造形上の工夫を評価しました。

賞が評価するのは造形だけではない

グッドデザイン賞は、形のある製品に限らず、人が理想や目的を実現するためにつくったものを「デザイン」と捉えます。審査では、デザインの背景や過程、目的、成果などを複数の観点から総合的に評価します。

審査の視点には、使いやすさや分かりやすさ、安全・安心への配慮、環境や身体的な弱さへの配慮が含まれます。利用者の共感や創造性を促す魅力、新しい技術による課題解決、持続可能な社会への貢献なども評価項目です。

13000系では、ガラス製の荷棚・仕切り・貫通扉による開放感のある車内や、時間帯に応じて色調が変わる調光調色式LED照明を採用しました。全車両にベビーカー・車椅子用のフリースペースを設け、一部の座席には立ち座りを容易にするユニバーサルデザインシートを取り入れています。

先行車両との違いと今後の展示

相鉄・JR直通線用の12000系と比べると、13000系は先頭車の座席を6席、1編成あたり12席増やしました。一方、ガラス製の荷棚・仕切り・貫通扉は12000系や20000系にも採用されている設備です。

車内はグレーを基調にまとめています。優先席と一般席の一部に設けたユニバーサルデザインシートは、座席の高さを上げ、座り心地を損なわない範囲で座面を小さくした仕様です。

相鉄グループは、2027年に瀬谷駅付近で開催される国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」に出展する「SOTETSU PARK」で、13000系の実車を展示する予定です。