
米国の成人約4万7000人を対象にした調査で、豆類を多く食べる人ほど、心臓病や脳卒中、糖尿病のいずれかを抱える割合が低い傾向が見られました。豆類を1日約4分の1カップ増やすごとに、これらの病気の有病率は約19%低い値でした。ただし、食事と病気の有無を同じ時点で比べた研究であり、豆類が病気を防いだとは結論づけられません。
4万6939人の食事記録から豆類の量を推定
研究チームは、米国の国民健康・栄養調査(NHANES)に参加した成人4万6939人の、1999年から2018年までのデータを分析しました。NHANESでは、参加者が直前の24時間に食べたものを聞き取り、一部には数日後に再度聞き取っています。
研究では、乾燥豆、ひよこ豆、レンズ豆、乾燥エンドウ豆などを「パルス」として扱いました。チームは豆類を含む339種類の食品を記録から拾い、一人ひとりの摂取量を算出し、2日分の食事記録から日ごとのばらつきをならして、ふだんの摂取量を見積もりました。
病気の有無は、心臓の血管の病気、脳卒中、糖尿病のいずれかを抱えているかで判定しました。年齢や性別、収入、運動、喫煙、体格、野菜や果物などの食事内容も考慮して、豆類の摂取量との関連を調べています。
1日約4分の1カップ増えるごとに有病率19%低く
豆類の摂取量が1日あたり1オンス相当増えるごとに、心臓病、脳卒中、糖尿病のいずれかを抱える割合は約19%低い結果でした。ここでいう「1オンス相当」は重量の1オンスではなく、米国の食事指針で食品群を換算する単位です。
USA Pulsesは、この単位をゆでた豆類約4分の1カップに相当すると説明しています。乾燥豆、エンドウ豆、レンズ豆、ひよこ豆のいずれも、この分量が1食分の目安として示されています。
同団体によると、米国人の平均摂取量は1日約0.42オンス相当です。また、研究では人口統計、生活習慣、食事の要因を考慮した後も、1食分増えるごとに心臓や代謝に関わる病気の有病率が19%低い関連が見られました。
BMIを除いた分析でも関連
研究チームが体格の目安であるBMIを計算から外して分析すると、病気全体の有病率は摂取量が1オンス相当増えるごとに約21%低く、糖尿病だけでは約20%低い結果でした。
BMIを除いた分析は、豆類の摂取と体格、病気の間にある関係を別の条件で調べるものです。この結果も、豆類を食べることが病気を減らしたと証明するものではなく、調査で見られた関連を示しています。
摂取量との関連の強さは、年齢、性別、学歴、収入などで分けても明確な違いが見られませんでした。一方、病気の有無には本人の申告が一部使われ、豆類の摂取量も食事の聞き取りから推定されています。
大豆の研究とは対象と比較方法が異なる
豆腐や納豆などの大豆食品を対象にした別のメタ分析では、29件の研究をまとめ、最高摂取群と最低摂取群を比較しました。追跡期間は2.5年から24年で、最高摂取群では2型糖尿病のリスクが17%、心血管疾患のリスクが13%低い関連が報告されています。
同じ分析では、冠動脈疾患のリスクは21%、脳卒中は12%低い関連でした。食品別の分析では、豆腐を1日26.7グラム摂る場合に心血管疾患のリスクが18%低く、納豆を1日11.1グラム摂る場合には17%低い関連が示されました。
米国の豆類調査は、摂取量と病気の有病率を同じ時点で比べています。大豆のメタ分析は複数の観察研究をまとめ、追跡中の病気の発生などを扱っているため、数値をそのまま比べて豆類と大豆のどちらが有効かを判断することはできません。








