警察庁は、ランサムウェア攻撃グループ「Qilin」を主導していたとみられるロシア国籍の被疑者を日本で拘束し、ドイツへ引き渡したと説明しました。日本警察は関係機関やドイツと連携し、逃亡犯罪人引渡法に基づく手続きを進めました。
日本警察がドイツの捜査に協力
ドイツは、世界各国の企業などに被害を与えているQilinについて、グループを主導していたとみられるロシア国籍の被疑者を逮捕したと発表しました。ドイツが逮捕状を取得した被疑者が来日したため、日本側が身柄を拘束しました。
関東管区警察局サイバー特別捜査部と関係都府警察は、日本で発生したランサムウェア事案を捜査していました。警察庁によると、被疑者の拘束と引き渡しに際しては、法務省、東京高等検察庁、ドイツと連携しました。
身柄の拘束には、逃亡犯罪人引渡法に基づく仮拘禁許可状が用いられました。警察庁は、日本警察の捜査と関係機関との連携が、ドイツへの引き渡しにつながったと説明しています。
NRW州政府が捜査の経緯を公表
ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州政府は10月7日、Qilinのメンバーの逮捕と引き渡しについて、州の内相と法相が説明する予定を告知しました。州政府は、世界的なハッカー集団のメンバーを拘束したのは初めてだと述べています。
同州政府によると、州刑事局とサイバー犯罪担当部門の捜査員は、グループに潜入し、数カ月にわたり監視していました。
Qilinをめぐる過去の攻撃声明
Qilinは、2025年に発生したアサヒグループホールディングスへのランサムウェア攻撃を自ら実行したと声明で主張しました。
RaaSの役割分担と今回の被疑者
Privacy Insight Solutionsは、Qilinの運営モデルを「ランサムウェア・アズ・ア・サービス(RaaS)」と説明しています。RaaSでは、運営者が攻撃用のツールや基盤を提供し、アフィリエイトと呼ばれる実行役がそれを使って侵入します。
同社が紹介する調査では、2023年に確認されたアフィリエイト制度で、身代金が300万米ドル以下の場合は実行役に80%、それを超える場合は85%が分配されるとされていました。










