
オーストラリアで、ポルシェ911(996型)を前置きエンジンの後輪駆動車に改造した「ShowTime Repco 933」が製作されました。GMの7.0リッターLSX V8に2基のターボを組み合わせ、出力は1200馬力を超えるとされています。
996型911を前置きV8に改造
この車両は、カスタムカー製作者のゲイリー・リード氏が手がけました。ベース車の996型911から水平対向6気筒エンジンを取り外し、GM製の7.0リッターLSX V8を前部に搭載しています。
エンジン前方にはTurbosmart製ターボチャージャーを2基配置し、排気口はボンネットから突き出しています。大きなエンジンを収めるため、ファイアウォールやフロア、トランスミッショントンネルも新たに製作されました。
エンジンがボンネットから数インチ突き出すため、ボンネットには開口部が設けられています。変速機にはベントレー製の8速ユニットを採用し、シーケンシャルシフト機能を加えました。出力は1200馬力超で、後輪だけを駆動します。
LSXはLS7と異なるレース用エンジン
LSXとLS7は、どちらもGMのLS系に属する7.0リッターV8ですが、別のエンジンです。OnAllCylindersによると、LS7はシボレーのレース開発を背景に持ち、カマロやコルベットの高性能仕様に使われました。
一方、7.0リッターのLSXはシボレーが生産したレース用エンジンで、市販車には搭載されませんでした。アルミ製ブロックのLS7に対し、LSXは鋳鉄製ブロックを採用しています。
OnAllCylindersは、鋳鉄ブロックが大出力を狙う改造で選ばれる要素の一つと説明しています。また、7.0リッターLSXはシボレー・パフォーマンスでの生産が終了し、入手が難しくなっているとしています。この911の1200馬力超という出力は、LSX単体ではなく、ターボを含む車両全体の仕様によるものです。
エンジン位置の変更は重量配分にも関わる
リアエンジンの911では、エンジンが後輪より後ろにあります。Motor1は、後方に重さがある車は加速時に後輪の駆動力を得やすい一方、後部への重量偏りがアンダーステアや急なオーバーステアにつながる場合があると解説しています。
エンジンを車体前部に移すと、重い部品の位置が変わり、車の静的・動的な重量配分や操縦特性に影響します。Motor1によると、一般に前輪側の重量が増える前置きエンジン車は、前輪のグリップを使い切りやすく、アンダーステア寄りになる傾向があります。
エンジンの位置だけで走行特性が決まるわけではありません。Motor1は、タイヤ、サスペンション、駆動輪、重心、運転者なども操縦性に関わる要素として挙げています。
ドリフトも想定した内装と外装
車内には冷却システムを設け、ダッシュボード、インフォテインメント画面、デジタルメーターを専用品に置き換えています。ステアリングにはHaltech製の多機能コントローラーを組み込み、走行中の設定変更やドライブモードの切り替えに対応します。
カーボンファイバー製のRecaroシートに加え、専用のトランスミッショントンネルも装備しました。トンネルにはカーボン製のシーケンシャルシフターと油圧式のリアハンドブレーキが収められ、車両はドリフト走行も想定した構成です。
外装では、張り出したフェンダー、カーボン製ボンネット、大型リアウイングを含む専用ボディキットを製作しました。ホイールは前が18×9.5インチ、後ろが18×10インチのRotiform製です。








