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写真: KaiLEK54 / CC0 / Wikimedia Commons

AV1の後継となるロイヤリティーフリーの動画コーデック「AV2」では、ブラウザーや配信サービスでの再生評価、エンコーダー開発が進んでいます。YouTubeはウェブ向けAV2配信を2027年初頭に始める予定で、圧縮効率の向上や複数映像を扱う機能の利用を見込んでいます。

AV1から約30%高い圧縮効率

コーデックは、動画データを圧縮して配信し、再生時に元の映像へ戻す技術です。AV2はAV1に比べて約30%高い圧縮効率を持ち、HDR映像の性能向上も特徴とされています。

圧縮効率が高まれば、同等の画質をより少ないデータ量で配信したり、同じデータ量で画質を高めたりできます。AOMediaはAV2について、複数ストリーム、高フレームレート、リアルタイム通信、没入型アプリケーションなど、新しい映像体験に向けた機能も挙げています。

ブラウザーと配信サービスで評価

GoogleはChromeでAV2の再生を実演し、ブラウザーでのネイティブ対応に取り組んでいます。YouTube、Netflix、Prime VideoもAV2を検討しており、YouTubeはウェブ向け配信を2027年初頭に開始する予定です。

YouTubeはAV2で画質を高めるほか、複数の映像を扱う機能を利用できると説明しています。

MetaはFacebookとInstagramの動画でAV2を製品化する取り組みを進める方針です。同社は、AV1を両サービスの主要な配信形式にしてきた投資をAV2にも引き継ぐと述べています。

エンコーダーや互換性の開発も進む

Intelは、AV2のCPUベースのエンコーダー「SVT-AV2」を開発しています。SVTはScalable Video Technologyの略で、IntelがAV1向けに手掛けてきた「SVT-AV1」に続く取り組みです。

AV2を幅広い環境で使うには、再生機能に加え、動画を圧縮するエンコーダーや、圧縮データを再生するデコーダーの開発も必要です。AOMediaの会員企業は、適合性の確認、性能測定、相互運用性の検証、コンテンツ制作の流れやハードウェア対応に関する作業を進めています。

コンテンツ事業者、アプリ開発者、端末メーカー、プラットフォーム運営者は、こうした実装や検証を通じてAV2を評価できます。AOMediaは、仕様から実際の展開へ移すため、会員企業と実装や相互運用性の確保を進めるとしています。

公開規格から実際の配信へ

AV2はロイヤリティーフリーの動画コーデックで、Amazon、Apple、Google、Intel、Netflix、Samsung、Tencentなどが標準化に参加しました。AOMediaは、会員企業によるブラウザー対応、オープンソース実装、配信評価などが広がっていると発表しています。

AV1は現在、配信サービスやブラウザー、モバイル端末、OS、通信プラットフォーム、家電製品などで利用されています。AOMediaは、既存のAV1エコシステムを土台に、AV2の仕様評価から実装・展開への移行を進めています。

YouTubeは、2026年3月19日時点で、視聴時間を基準にカタログの90%超をAV1で利用可能にしていると公表しました。