iPhone 18 Pro shows an Apple Hearing Test screen with instructions to “Tap the screen when you hear a tone.”
出典: apple.com

補聴機能の提供が始まった5州

Appleは10月26日、AirPods Proの「Hearing Aid」機能をカナダの5州で利用できるようにしました。対象はアルバータ州、ブリティッシュコロンビア州、ニューブランズウィック州、プリンスエドワードアイランド州、サスカチュワン州です。

この機能は、軽度から中等度の難聴を自覚する成人向けです。AirPods Pro 2とAirPods Pro 3に対応し、周囲の音を増幅します。

追加料金はかかりません。Appleは、利用可能な州を今後広げることを目指し、各州と調整を続けているとしています。

聴力検査の結果を音の調整に利用

Hearing Aidは、AirPods Proで受けた聴力検査の結果を使って、利用者ごとの設定を作ります。医療従事者が作成したオージオグラム(聴力図)も設定に使えます。

聴力検査では、複数の周波数の音を聞き取れるかを調べます。所要時間は約5分です。検査後には左右それぞれの聴力レベルや分類、推奨事項が表示され、結果はiPhoneやiPadのヘルスケアアプリに保存されます。

周囲の音を増幅するHearing Aidは、AirPods Proの外部音取り込みモードで動作します。設定はAirPods本体に保存されるため、接続したiPhoneやiPadが近くにない場合も、直近の設定で機能します。

増幅や左右のバランスを調整

利用者はiPhone、iPad、Macの設定画面などから、周囲の音をどの程度増幅するか調整できます。左右の音量バランスや音の明るさ、周囲の雑音を抑える量も変更できます。

iPhoneやiPadではコントロールセンターから増幅レベルを変えられます。Apple Watchでは聴覚ボタン、MacではメニューバーのAirPods Proアイコンから調整できます。

音楽などのメディア音量と、Hearing Aidによる周囲の音の増幅レベルは別々に調整できます。また、会話ブーストを有効にすると、正面の相手との会話を検知し、その人の声に焦点を合わせる設定を利用できます。

州ごとの制度が提供地域を分ける

この機能の提供地域は、州ごとの規制に関係しています。Hearing Aidは、補聴器の市販が認められている州で提供されています。

カナダでは連邦政府が医療機器を規制し、州や準州は医療職と補聴器の提供条件を規制しています。そのため、連邦レベルで認可された技術でも、利用者への提供には州ごとの制度が関わります。

オンタリオ州では補聴器の提供に規制対象の医療従事者による処方が必要とされ、アルバータ州では州法が市販の補聴器を明確に扱っていないとされています。