
メールや予定を確認し、業務の続きを支援
Anthropicは、業務向けAIアシスタント「Claude Duet」の研究プレビューを始めました。メールやカレンダーなどの接続先を確認し、返信案の作成や未完了タスクのフォローを行うサービスです。
Duetは、請求書の未払いを見つけてリマインダーの文案を用意するなど、ユーザーがその都度指示しなくても進められる作業を想定しています。Anthropicは専門職や小規模事業者を対象としており、請求書、給与、顧客への連絡といった事務作業を挙げています。
Claudeで設定済みのメモリー、スキル、アプリ連携を利用し、朝に概要を送り、日中も接続したアカウントを確認します。作業を終えたときや判断が必要になったときには、ユーザーにメッセージを送ります。
チャットの応答から、複数段階の作業へ
通常のチャット型AIは、入力に応じて返答します。Duetのようなアシスタントは、接続したサービスの情報を確認し、複数の手順を進め、ユーザーが離れている間も作業を続けます。
「エージェント型AI」は、目標に向けて複数段階の処理を行い、新しい情報に応じて手順を変えながら、一定の範囲で人の指示を待たずに動く振る舞いを指します。AIエージェントは、その振る舞いを実現するソフトウェアで、モデルにツール、メモリー、実行の仕組みを組み合わせます。
Anthropicは、あらかじめ決めたコード経路に沿って言語モデルとツールを動かす「ワークフロー」と、モデルが処理の進め方やツールの使い方を動的に決める「エージェント」を区別しています。Duetでは、接続先の確認や返信案の作成を背景で進め、判断が必要な場面でユーザーに戻す動きが、この種のアシスタントの具体例です。
MetaとOpenAIも背景作業型の製品を展開
Duetの発表時点では、MetaのMuseとOpenAIのDotsも、ユーザーが操作していない間に作業を進めるAIアシスタントとして展開されています。Museは9月8日に公開され、OpenAIは9月29日にDotsを投入しました。
Metaのマーク・ザッカーバーグCEOは10月21日の決算説明会で、米国とカナダで6週間ほどの間に1,000万人超がMuseのエージェントを設定し、約4分の1が任意の日に利用すると述べました。
AnthropicはDuet以前にも、業務ツールとClaudeを連携させる機能を進めてきました。6月に導入したClaude TagはSlackの議論を追って未解決タスクを確認し、9月にはチャットとCoworkを組み合わせ、ノートPCを閉じた後も作業を続けられるようClaudeを更新しています。
利用枠と接続データの扱い
Duetのバックグラウンド確認は、通常のClaudeチャットと共通の利用上限を消費します。Anthropicは接続アカウントを数時間ごとに確認する方式を採用しており、継続的に確認すると利用上限に早く達するためだと説明しています。
現時点でDuetは研究プレビューで、Claude ProとMaxの利用者が対象です。Anthropicはプレビュー後の料金を公表していません。TeamとEnterpriseの利用者は、現時点で対象に含まれていません。
Anthropicのプライバシーポリシー改定は、2026年7月8日から消費者向けアカウントに適用され、TeamやEnterpriseなどは対象外です。改定では、Claudeが複数段階のタスクや外部アプリとの連携を進める際、第三者へ共有するデータと、タスク完了時に受け取るデータについて説明を加えています。









