
手足を動かすと全身のポーズを調整
Blender用アドオン「Marionette」は、手や足、腰などをドラッグしてキャラクターのポーズを作るツールです。操作した部位に合わせて、体のほかの部分も動きます。Animaticaが開発し、Blender 5.0以降で利用できます。
従来のボーン単位の操作では、手を動かす場合も肩、肘、手首などを順に回転させます。Marionetteはハンドルを使ってポーズを調整し、既存のリグに通常のFKキーフレームとして記録します。
FK(フォワードキネマティクス)は、肩から肘、手首のように親側から関節を順に動かす方式です。IK(インバースキネマティクス)は手先などの位置を指定し、ソフトウェアが関節の曲がり方を計算します。Marionetteのドラッグ操作では体のポーズを調整しますが、保存されるのはFKキーです。
既存リグにキーを記録し、アニメーションも編集
MarionetteはRigify、Auto-Rig Pro、CloudRig、Mixamoなどの人型リグに対応し、ボーン名の変更を求めません。Rigify、Auto-Rig Pro、CloudRigではFKコントロールを操作し、IKターゲットやポールは動かしません。
既存リグに書き込むのは通常のFKキーで、リグに新しい要素を追加しません。編集は取り消せます。ツールはアニメーション自体を自動生成するものではなく、ポーズを作り、その周囲の体の動きを処理します。
FKでは関節を順番に動かすため、腕を振るような弧を描く動きに向いています。IKは手や足を一定の位置に保つ動作に使いやすく、アニメーションでは動きに応じて両方式を使い分けます。MarionetteのFKキーは、対応リグ上のポーズを既存のキーとして扱える形式です。
軌道や足滑りをフレーム単位で調整
動きの軌道を表示する「Motion Trail」では、腰、頭、手、足の軌道を変形したり、時間をずらしたりできます。「Smooth Brush」は軌道上をなぞって動きを滑らかにし、「Zoetrope」は再生ヘッドを移動せずに別のフレームをポーズ編集できる機能です。
「Lock in Place」では手や足を選び、指定したフレーム範囲で位置を保てます。「Motion Check」は滑る、浮く足や、跳ねるボーン、揺れる関節とそのフレーム範囲を検出し、個別または一括で修正できます。指のポーズにはプリセットがあり、顔の表情には対応しません。
Animaticaの比較例では、同じ座りポーズをボーン単位で作る場合に44回の回転、Marionetteではハンドルを26回操作したとしています。操作時間は1回の回転を10秒、ハンドル操作を3秒として、それぞれ7分20秒、1分18秒と見積もっています。同社はこの比較で、Marionetteのポーズと目標ポーズの腰、手、足、頭の平均距離を0.93センチとしています。
価格は59ドル(約9,300円)、オフラインで動作
MarionetteはCPU上でオフライン動作し、GPUやアカウントを必要としません。macOS、Windows、Linuxに対応し、容量は約180MBです。1回払いの価格は59ドル(約9,300円)で、個人と年間売上10万ドル(約1,600万円)未満のスタジオ向けのライセンスです。
ライセンスはMarionette 1.x向けの買い切りで、購入後12カ月間は1.xの更新が保証されます。年間売上10万ドル(約1,600万円)以上のスタジオには別の販売窓口があり、スタジオで使う場合は利用者ごとにライセンスが必要です。
Blender上で手作業によるポーズ作成と既存アニメーションの調整を行うツールで、モーション生成機能は含みません。30日以内に購入先へ連絡して問題を伝えれば返金を受けられ、返金後はライセンスが終了します。











