strands・チューブ・カードを選べる髪の制作工程

M2kyのBlender用アドオン「BGEN Hair」は、髪の毛束を作成・整形し、用途に応じてストランド、チューブ、カードとして扱えるツールです。ストランドは個々の毛束を線状に表現し、チューブは太さのある立体形状、カードは複数の毛束をテクスチャ付きの面にまとめます。BGEN Hairでは、一度作ったグルームを各形式に切り替えられます。

映像向けには、毛束を個別に扱いやすいストランドや、形状を保ちやすいチューブが選択肢になります。ゲーム向けには、テクスチャ付きカードを使い、複数の毛を少ない面にまとめる方法があります。適した形式は作品の見せ方や制作条件によって異なります。

髪の描画技術にも違いがあります。NVIDIAが説明する線形掃引球(LSS)は、太さが変化する丸い3D線を連結して毛束を描画する方式で、GeForce RTX 50シリーズではハードウェアによるレイトレーシングに対応します。NVIDIAによると、人物の動く髪をDOTS(三角形に分割した曲線表現)と比べた場合、LSSでは描画が約2倍速く、形状データに必要なVRAMが約5分の1になります。

頭皮の分け目や編み込みも編集

髪の分け目は頭皮に直接線を描いて設定し、コーム操作で毛の向きや形を整えられます。編み込みやロックス向けの専用パネルがあり、耳や首まわりのテーパーフェードを作るツールも備えます。髪型プリセットはダイヤルで調整できます。

物理シミュレーションでは、軽量なガイドに重力を適用し、その動きに合わせてストランドをビューポート上で追従させます。最終レンダー向けのベイクとコライダーにも対応します。髪のほか、羽根、うろこ、ビーズ、草などの作成にも利用できます。

既存のBGEN Groom、BGEN Flow、BGEN Cardの機能を統合し、これらのアドオンで作ったファイルとの互換性も保ちます。過去の制作データを引き継ぎながら、グルームの作成、スタイリング、用途別の出力を同じアドオンで扱えます。

ゲーム向けカードとテクスチャ

カード方式では、複数の毛束をテクスチャ付きの面に配置して髪を表現します。Reallusionのヘア制作工程では、カード用テクスチャに正方形と長方形のレイアウトを使い分けます。長い髪には長方形、短い髪には正方形が適する場合があり、正方形はテクスチャメモリーを抑えやすく、同じ解像度で細部を出しやすいとされています。

カードの見た目は、毛束の形だけでなくテクスチャの情報にも左右されます。Reallusionの工程では、Flow Mapでハイライトの流れる方向を制御し、Root Mapで毛の根元から先端にかけた色の変化を表現します。ID Mapは毛束ごとの色分けやハイライトに使われます。

BGEN Hairには、ゲームエンジン向けのヘアカード用2Kテクスチャセットが8種類含まれます。専用のヘアシェーダーとテクスチャペイント機能も備え、Blender内で髪型を閲覧・ダウンロードできるライブラリーを利用できます。カード用素材の調整や髪型の取り込みも同じ環境で行えます。

Blender 4.5以降に対応、発売記念価格は11月6日まで

BGEN HairはBlender 4.5以降に対応する買い切り製品です。M2kyの製品ページではバージョン1.0.6として掲載され、発売記念価格は11月6日までと案内されています。BGEN Hairの各工程を解説するチュートリアルもあります。