
通常の兵員輸送は102人
C-17グローブマスターIIIの通常の兵員搭載数は102人です。貨物輸送機として設計され、兵員や貨物の輸送、空挺降下、患者の搬送など、任務に応じて機内の使い方を変えます。
通常の座席は、機内側壁沿いに54席、中央部に48席あります。貨物を優先するときは座席を折りたためる構造です。
乗員は操縦士2人とロードマスター1人の計3人です。ロードマスターは貨物室を管理し、兵員や貨物を搭載する任務を支えます。
座席パレットで搭載数を増やす
通常の座席に加え、床に置くパレット式座席を使う構成もあります。2003年の脱出試験では、座席パレット9基で乗客188人、8基と快適性向上用パレットの組み合わせで163人を乗せました。
試験では右側の兵員用ドアと非常口1カ所を使い、どちらの構成でも乗客が50秒未満で機外へ避難しました。試験時には乗客に加えて乗員8人も避難しています。
この座席配置は、通常の102人という搭載数を超えて兵員を運ぶ選択肢になります。搭載数は座席の構成や貨物との兼ね合いによって変わり、任務ごとに調整されます。
医療搬送では患者と付き添いを輸送
航空医療搬送では、担架患者36人と、歩行可能な患者および付き添い54人を搭載できます。ここには患者だけでなく付き添いも含まれます。
この任務では、基本編成として飛行看護師2人と医療技術者3人が加わります。患者の状態に応じて医療要員の構成を変えることもできます。
通常の兵員輸送とは座席や機内の使い方が異なるため、人数だけで搭載能力を比べることはできません。担架を使う患者、歩行可能な患者、付き添い、医療要員を含めた構成で運用します。
緊急時には823人を搭載した記録
2021年8月15日、カブールから離陸したC-17には823人が搭乗しました。治安状況が悪化するなか、乗員が離陸を判断した緊急輸送でした。
当初は640人と報じられましたが、その集計には成人しか含まれていませんでした。後に、膝の上に座っていた子ども183人を加えた823人が記録として示されました。
823人は通常運用の搭載数ではなく、緊急時の例外的な輸送人数です。通常の兵員輸送で使われる102人や、パレット式座席の構成とともに見ると、C-17の搭載数が任務によって変わることが分かります。
貨物や滑走路も搭載計画に関わる
C-17の最大積載量は170,900ポンド(77,519キログラム)で、貨物用のパレット位置は18カ所です。兵員を増やす場合も、機内の貨物や総重量を考慮して搭載を決めます。
最大積載量に近い164,900ポンド(74,797キログラム)を積んだ場合、給油なしの航続距離は約2,400海里(4,445キロメートル)です。空中給油にも対応し、任務に応じて長距離輸送を行えます。
短い滑走路での運用もC-17の特徴です。滑走路の長さが3,500フィート(1,064メートル)、幅が90フィート(27.4メートル)の場所でも離着陸できます。










