
Launcherの描画をGPU方式に変更
System76は、Linuxデスクトップ環境COSMICの更新版「Epoch 1.10」を公開しました。アプリやファイルを検索するCOSMIC Launcherでは、GPUを使うWGPUによる描画が標準で有効になりました。
System76は、ソフトウェア描画で動作が非常に遅くなるシステムがあるとして、WGPUを使う変更をリリース内容に挙げています。Phoronixによると、今回の更新ではGPU描画が既定になりました。
Launcherは、アプリ名などを入力して検索結果を表示する機能です。Pop!_OSでは、SuperキーでLauncherを開き、アプリ名を入力して起動したり、起動中のアプリへ切り替えたりできます。
タブレット設定やウィンドウ管理を修正
Epoch 1.10では、描画タブレットを特定のディスプレイに割り当てられるようになりました。関連する設定はCOSMIC Settingsに追加されています。
COSMIC Compositorでは、ウィンドウのフォーカスやコンテキストメニュー、タイル表示中のサイズ変更に関する修正が行われました。画面キャプチャで使うピクセル形式の効率も改善対象です。
複数の画面を使う環境では、ハイブリッドグラフィックス構成のNVIDIA GPU利用に関する修正も含まれます。タッチスクリーン操作時にウィンドウへフォーカスする変更も盛り込まれました。
初期設定とアプリ群の変更
COSMIC Initial Setupは、Wi-Fiデバイスがある場合に限ってWi-Fi設定画面を表示するようになりました。
ファイル管理アプリCOSMIC Filesでは、検索結果のパス表示を省略し、長いパスが切れにくいようにしました。COSMIC Monitorでは、アプリの検索とプロセスの検索が分けられています。
COSMIC Storeには、スクリーンショットをクリックした後にギャラリーモードで表示する機能と、画像をローカルにキャッシュする変更が含まれます。COSMIC Terminalでは、Ctrl+Shift+左矢印とCtrl+Shift+右矢印でタブを左右に移動できます。
GNOME拡張から独自環境へ
System76は2025年、Pop!_OS 24.04 LTSとともにCOSMICデスクトップ環境を公開しました。同社の創業者カール・リッチェル氏は、COSMICの開発に3年以上を費やしたと説明しています。
System76は、COSMICをオープンソースとして公開し、利用者が使うだけでなく独自の環境を構築できる、モジュール式で組み合わせ可能なデスクトップとして紹介しました。同社は、Pop!_OSの主要なデスクトップ環境でありながら、他のLinux環境にも適応できる設計だとしています。
開発の背景には、GNOME Shellの拡張機能だけでは実現できない要望があったと、当時のSystem76エンジニア、マイケル・マーフィー氏は説明していました。同氏は、拡張機能による構築を「ハックのように感じる」と述べ、System76が目指すデスクトップ体験はGNOMEと異なるため、既存のCOSMIC関連機能をGNOME Shellへ統合する案も適さないとしました。
System76は、独自環境をRustで一から構築する方針を示していました。2025年の紹介でもCOSMICはRustで書かれていると説明されています。











