
System76は、Linuxデスクトップ環境COSMICの更新版「Epoch 1.11」を公開しました。モーダルダイアログがほかのウィンドウに隠れないようにするWaylandプロトコルへの対応や、ハイブリッドGPU搭載PCでゲームに使うGPUを適切に選ぶ修正が含まれています。
モーダルダイアログをウィンドウ管理側でも識別
今回の更新では、COSMICのコンポジター(ウィンドウの表示や操作を管理するソフトウェア)が、Waylandの「xdg-dialog-v1」プロトコルに対応しました。
モーダルダイアログは、閉じるなどの対応を終えるまで、親となるアプリのウィンドウで操作を続けられない種類のダイアログです。xdg-dialog-v1では、アプリがダイアログをモーダルとして示し、コンポジターがその情報を表示や操作に反映できます。
たとえば、親ウィンドウをアクティブにしようとしたとき、コンポジターが代わりにモーダルダイアログを前面に出せます。KWinでは、親ウィンドウを暗くする表示にもこの情報が使われています。
ゲーム起動時のGPU選択を修正
ハイブリッドGPU搭載PCでは、内蔵GPUと、より高い描画性能を持つことがある専用GPUを使い分けます。COSMIC Epoch 1.11では、アプリライブラリーとランチャーがゲームに適切なGPUを使うよう修正されました。
LinuxのGPUオフロードでは、アプリの描画を専用GPUに任せ、その結果をディスプレイにつながったGPUへ渡す方式があります。用途に応じてGPUを使い分ければ、ゲームなどを専用GPUで動かしながら、ほかのアプリでは消費電力の小さい内蔵GPUを使えます。
専用GPUを使う設定では、内蔵GPUだけを使う場合より性能が高くなる一方、バッテリー消費は増えるとされています。今回の変更では、ゲーム起動時のGPU選択をCOSMIC側で扱います。
アプリや入力操作にも修正
COSMICのテキストエディターでは、JSONファイルのMIMEタイプ(ファイル形式を識別する情報)との関連付けが追加されました。設定画面では、一部のディスプレイでシリアル番号の表示が原因で画面を開けなくなる問題に対処しています。
設定アプリには、タッチパッドのタップ・アンド・ドラッグとドラッグロックを切り替える項目が加わりました。ドラッグロックを使うと、ドラッグ中に指を短時間離しても、操作対象を落とさずに済みます。
ランチャーでは検索結果が大文字・小文字を区別しなくなり、括弧内の単語も検索しやすくなりました。検索後に下矢印キーを押すと、最初のアプリを選択する動作も追加されています。
コンポジターやアプレットの不具合も修正
コンポジターでは、仮想キーボードプロトコルを使う入力方式への修正が入りました。画面キーボードの有効化通知をプライベートなD-Bus信号で送受信する変更も含まれます。
アプレットでは、アプリ一覧のウィンドウプレビューからウィンドウを閉じた後、閉じるボタンが動かなくなる問題と、マウスホイールやタッチパッドで音量を調整する際の問題が修正されました。通知アプレットが起動しない不具合にも対処しています。
このほか、スクロールバーの余白が修正され、テキスト入力欄でEscapeキーを押した際、メニューを閉じるために操作が二度必要になる問題も解消されました。複数のプロジェクトで翻訳と依存関係も更新されています。








