GMとヒルトンがNYSEからNasdaqへ株式上場先を移転
出典: ir.hilton.com

ゼネラル・モーターズ(GM)は11月17日、ヒルトンは11月5日に、株式の上場先をニューヨーク証券取引所(NYSE)からNasdaqへ移します。

GMとヒルトンが移転日を公表

GMは移転を「顧客重視で技術主導の戦略」の一環と位置づけています。ヒルトンのクリス・ナセッタCEOは、Nasdaqが同社の成長やイノベーションへの取り組みに沿うと説明しました。

ヒルトン株は11月4日の取引終了までNYSEで取引され、翌5日の取引開始からNasdaqで既存のティッカー「HLT」を使って取引される予定です。株主は移転に際して手続きをする必要はありません。

ヒルトンは1946年にホテル会社として初めてNYSEに上場し、ブラックストーン傘下で非公開となった後、2013年に再び公開市場に戻りました。今回の移転は、事業戦略や資本配分の優先事項を変えるものではないと同社は述べています。

Nasdaq-100への採用条件が変化

Nasdaq-100は、Nasdaqに上場する大手非金融企業100社で構成される株価指数です。NYSE上場企業は同指数に採用されないため、Nasdaqへの移転は採用資格を得る条件の一つになります。

2026年5月に導入されたファストエントリー規則では、Nasdaq-100の現行構成銘柄と比べて時価総額上位40位以内に入る銘柄は、対象市場で15営業日取引された後に指数へ追加される可能性があります。IPO銘柄は7営業日目の終わりに審査され、条件を満たせば10営業日目の後に採用が発表され、15営業日目の後に組み入れられます。

組み入れ後の構成比は、流通株を考慮した修正時価総額を基に決まります。算定には、上場株式の時価総額と浮動株の価値の3倍を比べ、小さい方を使います。

指数の実績と値動き

Nasdaq Global Indexesの集計では、2007年末から2026年9月末までの累積リターンはNasdaq-100が1,645%、S&P 500が644%でした。年率リターンはNasdaq-100が16.5%、S&P 500が11.3%です。

同じ期間の年率ボラティリティ、つまりリターンの変動の大きさは、Nasdaq-100が22.8%、S&P 500が19.8%でした。Nasdaq-100は長期リターンが高く、値動きも大きい指数でした。

Nasdaq-100は金融銘柄を含まず、2026年9月末時点ではテクノロジーが構成比の68.0%を占めていました。GMやヒルトンが将来指数に採用されるかどうかは、採用基準と各社の時価総額順位によって決まります。

上場先をめぐる取引所間の競争

Nasdaqは全面的に電子取引を行う一方、NYSEは電子取引に加えて取引フロアとマーケットメーカーを持ちます。NYSEグループは、Nasdaq-100入りを理由に移転した企業では市場評価の圧縮や株価変動の拡大が起きたと主張し、年初来で時価総額5,000億ドル(約79兆円)分がNYSEへ移ったとしています。

この計算は、過去40年間にNYSEからNasdaq-100へ移った21社を対象に、同業企業と比較した倍率を基にしています。

GM株は移転発表の翌日に6%上昇し、ウォルマート株はNasdaq-100採用発表日に3%上昇しました。