GhostBSD 26.2、GELI暗号化と新インストーラーを追加
出典: ghostbsd.org

GhostBSD 26.2-R15.1p6が公開されました。FreeBSD 15.1を基盤に、新しいインストーラーとGELIによるフルディスク暗号化を導入し、インストール用ISOも小型化しています。 FreeBSDのデスクトップ環境を試す際に必要だったセットアップ作業を、グラフィカルな手順で進められる構成です。

新インストーラーは初回起動後の設定にも対応

GhostBSDは、インストール前にライブ環境を起動してデスクトップを試せるFreeBSDディストリビューションです。標準のFreeBSDインストーラーはテキスト画面で、グラフィカルなデスクトップを使うには、インストール後に別途導入や設定を進める必要があります。

新しいInstall Stationはシステムをインストールし、初回起動時にSetup Stationがネットワーク設定とユーザー作成を行います。インストーラーにはZFSとネットワークの設定画面が加わり、対応するすべての言語に翻訳されています。

標準版のデスクトップはMATE 1.28で、コミュニティ版ではXfce 4.20を選べます。どちらもXLibreを採用し、これはX.orgのX11サーバーから分岐したプロジェクトです。 GhostBSD 26.2では、前のリリースにあったGershwin環境は同梱されていません。

GELIでディスク全体を暗号化

インストーラーから設定できるフルディスク暗号化には、FreeBSDの暗号化機能GELIを使います。 GELIはディスクのセクター単位でデータを暗号化し、復号された仮想デバイスを通じてファイルシステムへアクセスする仕組みです。

FreeBSDではルートパーティションの暗号化にも対応しており、その場合はルートファイルシステムをマウントする前にパスフレーズを入力します。 暗号化対象のディスク領域は、電源が切れた状態で取り外され、別のシステムから読み取られる場合にも、データをそのまま読めない状態にします。

暗号化は、起動中にストレージへアクセスできる状態や、正しいパスフレーズを入手した状態まで防ぐものではありません。 そのため、今回の追加はディスク上のデータ保護をインストール時に設定できるようにするもので、稼働中の端末そのものを保護する機能ではありません。

更新機能やネットワーク管理も変更

Update Stationは、マイナーアップグレードとリリース間のアップグレードをブート環境内にインストールするようになりました。ブート環境は、起動するシステムの状態を別に保持する仕組みで、今回の変更では更新先をそこに作成します。

ネットワーク管理ツールNetworkMgrは、wpa_cliを使ってWi-Fiを制御し、接続に成功したネットワークだけを保存します。ソフトウェア管理ツールSoftware Stationには、大文字と小文字を区別する検索オプションが加わりました。

今回の修正には、Intel AX200カードやオープンネットワーク、誤ったパスワード警告、非ASCII文字を含むネットワーク名への対応が含まれます。USB HID機器は標準で利用可能になり、EFIフォールバックローダーやインストール時のタイムゾーン設定などの問題も修正されました。

デスクトップと利用条件を確認

GhostBSD独自の管理アプリには、起動環境を扱うBE Station、アプリを検索・導入するSoftware Station、更新を管理するUpdate Stationがあります。 以前のBackup StationはBE Stationに改称され、選択中の起動環境から新しい環境を作成できるようになりました。

ダウンロードページに記載されたシステム要件は、64ビットプロセッサー、メモリー8GB以上、空きストレージ15GB、ネットワーク接続です。標準のMATE版とコミュニティ提供のXfce版が用意されています。

既存のGhostBSD 26.1-R15.0p2から更新する場合は、まずUpdate Stationを更新して再起動し、その後にUpdate Stationからアップグレードを実行します。 一方、The Registerは、ChromeやSlackなどのプロプライエタリーなLinuxアプリが利用できず、新しいGPUやWi-Fiアダプターではハードウェア対応の確認が必要だと評価しています。 GhostBSD 26.2は、FreeBSDをグラフィカルな環境で試すための導入手順を整えつつ、アプリや機器の対応状況を踏まえて選ぶ必要があるリリースです。