3600系ハイブリッド式ローカル車両
出典: jr-shikoku.co.jp

四国のローカル車両として受賞

JR四国と近畿車輛が共同開発した3600系が、2026年度グッドデザイン賞を受賞しました。JR四国で初めてハイブリッド方式を採用したローカル車両で、走行方式に加え、四国の風景を取り入れたデザインや利用しやすさも評価されました。

グッドデザイン賞は、製品や建築、サービスなどを対象とするデザインの評価・推奨制度です。2026年度は第70回にあたります。

審査委員は、非電化区間の多い四国でハイブリッド車両を導入することを、地域鉄道を将来にわたり維持するうえで重要な試みと評価しました。省エネルギー性能やバリアフリー、長期運用を見据えた設計も評価対象です。

エンジンと蓄電池でモーターを動かす

3600系は、エンジンで発電した電力と蓄電池の電力を組み合わせ、モーターで走行します。架線から電力を受け取らない非電化区間でも、車両に搭載した電源でモーターを動かす方式です。

ハイブリッド気動車では、エンジンに接続した発電機が電力をつくり、蓄電池も電力供給源として使います。発電した電力や蓄電池の電力は、モーターを回すために用いられます。

この方式では、発進時に蓄電池の電力でモーターを動かし、加速後はエンジンによる発電を加えます。惰行中にエンジンで発電した電力を蓄電池に蓄え、減速時には回生ブレーキで得た電力も充電に使います。

四国の風景と利用しやすさを車内外に

3600系の色彩には、四国の海や空、山々を想起させる要素が取り入れられています。外装と内装を通じて地域の自然を表現し、車両を移動のためだけでなく地域の魅力を伝える存在として位置づけた点が審査で評価されました。

車内には車いすスペースと車いす対応トイレ、液晶式情報表示器を備えています。審査委員は、バリアフリーやアクセシビリティに加え、充電設備や他社との部品共通化も、長期運用を考慮した設計として挙げました。

3600系ハイブリッド式ローカル車両|JR四国
出典: jr-shikoku.co.jp

JR四国は、環境負荷の低減と静かで快適な乗り心地を目指して、エンジン発電と蓄電池を組み合わせる方式を採用しました。これらは開発で掲げた目標であり、受賞の評価では車両の機能と地域性を併せた設計が取り上げられています。

非電化区間の多い路線網と受賞記念の掲出

営業キロを基準にした2026年4月1日時点の集計では、JR四国の路線網は総計847.7キロで、電化区間は235.4キロ、非電化区間は612.3キロです。非電化区間が路線網の約72%を占めます。

こうした路線網では、車両が架線に頼らず走るための動力を備える必要があります。

受賞を示すGマークは、車体正面に2026年10月15日から11月4日まで掲出されます。掲出対象は板野駅を6時49分に発車し、徳島駅に7時23分に到着する列車で、運転状況によって期間が変更される場合があります。

3600系ハイブリッド式ローカル車両|JR四国
出典: jr-shikoku.co.jp