Merrion Centre, Leeds (4th May 2010) 004
写真: Mtaylor848 / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons

Uberと中国の自動運転車メーカーPony.aiは、ロンドンでロボタクシーの試験を始める計画を明らかにしました。両社はPony.aiの「Gen-7」を使い、今後数週間以内に試験を開始する予定です。 この計画は、両社が中東から欧州へと広げてきた提携の一環です。

ロンドンでのサービスは、Pony.aiが車両と自動運転技術を担い、Uberが配車ネットワークを提供する形になる見通しです。 ただし、車両を誰が所有し、運行を誰が担うかは明らかにされていません。

Uberは2026年末までに、世界15都市で自動運転車による配車を提供する目標を掲げています。 ロンドンでの試験は、複数の自動運転企業と組みながら各地でサービス展開を進める同社の方針に沿う動きです。

ザグレブに続く欧州での提携

UberとPony.aiは2025年5月に提携し、当初は中東を対象としていました。その後、欧州へも協力範囲を広げ、欧州で2,000台のロボタクシーを展開する計画を示しています。

両社はその計画の最初の都市として、クロアチアの首都ザグレブでVerneとともに自動運転配車サービスを開始しました。 同地の運営では、Pony.aiが自動運転システムとArcfox Alpha T5を供給し、Uberが配車ネットワークを提供します。

車両の所有と運行は、Rimac Groupの創業者兼CEO、Mate Rimac氏が設立したスタートアップVerneが担います。 ロンドンでも同様の分担を想定していますが、ザグレブと同じ役割分担になるかは公表されていません。

ロンドンではWayveとの計画も

Pony.aiは、ロンドンでロボタクシーを計画するUberの唯一の提携先ではありません。Uberは英国の自動運転スタートアップWayveとも提携し、出資しています。

Wayveは2026年2月に12億ドルの資金調達を発表し、Microsoft、Nvidia、Uberが出資しました。 Uberによる追加3億ドルの出資も設定されており、ロンドンを起点とするロボタクシーの展開が条件です。 この追加分を含めると、調達額は最大15億ドルとなる可能性があります。

Pony.aiとの試験開始とWayveの計画が並行することで、Uberはロンドンで複数の自動運転技術を配車サービスにつなぐことになります。 UberはドバイでもBaiduとWeRideそれぞれとロボタクシーの導入に向けた契約を結んでいます。

提携型と自社一体型で異なる運営

Uberの提携型は、自動運転企業が車両や技術を供給し、Uberが利用者との接点となる配車網を担う形です。 技術開発や車両運用を一社に集約せず、複数の企業と組むことで、異なる自動運転技術を自社のネットワークに加える戦略として整理されています。

これに対してWaymoは、乗客との関係や走行データを自社で持ち、事業全体を運営する方向を重視する戦略として分析されています。 許可を得た都市を広げても、実際に公開する運行範囲や車両数は段階的に増やす進め方です。 また、車両や車庫の確保が拡大の制約となるなか、運行の物理的な部分を各地のパートナーに委ねる動きもあります。

Uberは2020年、社内の自動運転開発部門ATGをAuroraに売却すると発表し、同時にAuroraの技術を配車プラットフォームにつなぐ提携を結びました。 UberはAuroraに4億ドルを出資し、CEOのDara Khosrowshahi氏がAuroraの取締役に加わることも発表しました。 ロンドンのPony.aiとの計画も、技術を自社で一貫して開発・運行するのではなく、パートナーの技術と配車網を組み合わせる現在の展開を示しています。