Apeiron Two
出典: virgingalactic.com

Virgin Galacticは新型宇宙船「Apeiron」を公開し、2026年10月28日に母機に搭載してニューメキシコ州のスペースポート・アメリカへ運ぶ計画を示しました。初の商業飛行は2027年4〜6月期の前半、2機目は同年4〜6月期の後半から7〜9月期の前半を見込んでいます。機体の移送後は、ソフトウェアの検証や飛行試験に向けた準備を進めます。

公開された機体の名称と移送計画

Apeironは、Virgin Galacticの次世代機「デルタ級」の1機目に付けられた名称です。一般投票で選ばれ、83カ国、6大陸から数千件の回答が寄せられました。名称は古代ギリシャ語の「無限なるもの」に由来します。

機体はアリゾナ州メサの工場を出発し、母機イヴに取り付けた状態で空輸される予定です。目的地は同社の運用拠点であるニューメキシコ州のスペースポート・アメリカです。移送後は組み立てを終え、飛行試験の準備に移ります。

Virgin Galacticは、天候と技術面の準備が整えば移送飛行の様子を公開する計画です。スペースポート・アメリカでは、飛行試験に先立ち、アビオニクス・ソフトウェアの統合と検証を完了させる予定です。

商業飛行は2027年に予定

1機目の初商業飛行は2027年4〜6月期の前半、2機目の商業運用開始は同年4〜6月期の後半から7〜9月期の前半が見込まれています。同社は2027年7〜9月期の前半までに2機体制を整える想定です。

予定の更新には、アビオニクス・ソフトウェアの統合と検証に追加の時間をかけることが反映されています。検証はスペースポート・アメリカで行い、その後に1機目の飛行試験を始める計画です。

同社は11月の2026年第3四半期決算説明会で、今後の飛行試験について追加情報を説明する予定です。1機目の準備と並行して、メサ工場では2機目の組み立てやロケットモーター組立ラインの準備も進めます。

母機から発射し、滑走路へ戻る飛行方式

デルタ級は、母機に運ばれて上空で切り離された後、ロケットモーターで上昇する方式です。Virgin Galacticの飛行手順では、母機と宇宙船が大気の濃い領域を上昇し、高度約13,700メートルで宇宙船を分離します。

分離後、ハイブリッド方式のロケットモーターが点火し、機体は上昇します。高度約91,400メートル付近に達すると、乗客は数分間、座席から離れて無重力状態を体験します。

帰還時には機体後部の尾翼部分を回転させる「フェザー」方式を使い、機体を安定させながら大気圏へ戻ります。乗客は機内の窓から地球を見渡し、機体は滑空してスペースポート・アメリカの滑走路に着陸します。

Unityから次世代機への移行

デルタ級は、先代の宇宙船VSS Unityに代わる機体です。Unityは2023年6月に運用を開始し、2024年6月8日の最終飛行までに商業ミッションを7回実施しました。

Virgin GalacticはUnityの商業飛行を停止し、次世代機の開発に注力しています。デルタ級は1機あたり最大6人を乗せる設計で、Unityの最大4人から定員を増やしています。

同社はデルタ級について、月8回までの飛行を想定しています。Unityの飛行頻度と比べて10倍を超える水準です。同社は1機目と2機目の準備を並行して進めます。