Yuhi-Norokko-Train DE10-1690
写真: MaedaAkihiko / CC0 / Wikimedia Commons

2日間のラストランを実施

JR北海道の観光列車「くしろ湿原ノロッコ号」は、2026年10月9日と10日にラストランを行いました。10日が最後の運転日となり、1989年から続いた運行に幕を下ろしました。

9日は「ノロッコ川湯温泉号」として釧路駅と川湯温泉駅の間を1往復し、10日は釧路駅と塘路駅の間を1往復しました。

ラストランの2日間は、機関車と4号車最後部に専用ヘッドマークを掲出しました。釧路駅の出発セレモニーや沿線駅での見送りも行われ、最終日の列車は釧路駅を11時6分に出発し、塘路駅に11時51分に到着しました。

老朽化を理由に運転終了

JR北海道は、車両の老朽化に伴い、くしろ湿原ノロッコ号の運転を2026年限りで終了するとしています。初代車両は1989年に登場し、1998年からは2代目車両が運転を引き継ぎました。

釧路湿原の景色を車内からゆっくり眺められる観光列車として、37年間運行されてきました。通常の運転は10月4日に終了し、9日と10日の特別運転が最後の機会となりました。

最終日の運転区間は釧路駅から塘路駅までで、折り返し列車は塘路駅を12時17分に発車し、釧路駅に13時5分に到着する予定でした。両日の列車は全車指定席で、乗車には指定席券が必要でした。

展望車と客車で湿原を眺める編成

運行期間中の編成は、ディーゼル機関車が牽引する4両編成で、普通客車1両と展望客車3両を連結していました。塘路寄りの1号車は自由席の普通客車、2号車から4号車は指定席の展望車として案内されていました。

展望車には6人掛けのボックス席と、窓側を向いた2人掛けのベンチ席が設けられていました。ベンチ席は背もたれの向きを変えられる造りで、釧路湿原駅から塘路駅にかけての景色を眺める際にも座席の向きを調整できました。

3号車には車いす対応座席と、車いすのまま利用できる多目的トイレがありました。2号車には販売カウンターが設置され、乗車記念品や軽食、飲み物などを扱っていました。

沿線の見送りと記念企画

9日と10日は、沿線の駅で地域住民らが横断幕を使って乗客を出迎え、見送りました。10日の釧路駅では、出発セレモニーで釧路市長、釧路町副町長、鶴居村長が花束を贈り、標茶町長が出発合図を行いました。

釧路湿原駅や塘路駅、東釧路駅でも、列車の到着や出発に合わせて見送りなどが行われました。9日の標茶駅と川湯温泉駅では、地域特産品の販売があり、標茶駅ではノベルティの配布も実施されました。

乗客には、上り・下りでデザインが異なるラストラン限定の乗車証明書が配られました。また、ヘッドマークのデザインを使ったアクリルマグネットも販売され、釧路駅では10月13日まで、列車の思い出や感謝のメッセージを受け付ける企画が行われました。