Image - Foot to the accelerator, as Alpine prepares to launch the strongest and most innovative product range in its history
出典: media.alpinecars.com

アルピーヌは、初代A310の意匠を現代的に解釈したコンセプトカー「A310 Vision」を公開しました。電動A110向けの新車台を使う一方、将来の市販モデルの発表ではなく、ブランドのヘリテージを探るデザイン提案と位置づけています。

初代A310の要素を現代的に再構成

初代A310は1971年から1984年まで生産された2ドア車です。A310 Visionはその55周年を記念するコンセプトで、低いフロントと大きく張り出したリアなど、初代の特徴を受け継いでいます。

車体前部には細いLEDヘッドライトや大型のフロントスプリッター、張り出したフェンダーを備えます。側面にはシルバーと黒のホイール、デジタル式のドアミラー、角度を付けたサイドウインドーを採用しています。

初代のリアを特徴づけた大きな窓に対し、コンセプトではリア全体を覆うアルミ製のクラムシェルを配置しました。リップスポイラーとLEDテールランプも備えています。

APPを共有するコンセプトと電動A110

A310 Visionは、次世代の電動A110にも使われるアルピーヌ・パフォーマンス・プラットフォーム(APP)を採用しています。アルピーヌによると、APPはクーペ、スパイダー、2+2の各ボディ形式に対応する車台として開発されています。

APPでは軽量化と車体設計、電動化への対応を掲げ、アルミ製の構造を開発しています。アルピーヌは、接着とリベットを組み合わせた構造によって剛性と軽量化を両立させると説明しています。

車体には前後重量配分を40対60に保つため、2つのバッテリーパックを配置する計画です。バッテリーは800ボルトのセル・トゥ・パック方式で、アルピーヌは軽量化と充電時間の短縮を狙う構成としています。

電池とモーターを車体に組み込む設計

アルピーヌが公開したA110 Futureの構成でも、2基の800ボルト電池を使うデュアルバッテリー方式が示されています。アルピーヌは、低い着座位置とスポーツカーらしい車体形状を保ちながら、重量配分をA110の設計思想に沿わせる配置だと説明しています。

APPには、後輪側にデュアルモーターをまとめた3-in-1の電動アクスルを組み込む計画です。アルピーヌによると、シリコンカーバイド(SiC)インバーターでモーターを制御します。

A110 Futureの説明でも、SiCインバーターを用いる3-in-1デュアルモーター構成が紹介されています。駆動系や車台、空力を統合制御するアルピーヌ・ダイナミック・モジュール(ADM)も備え、後輪左右へのトルク配分を担う機能は10ミリ秒ごとに制御するとしています。

市販モデルの計画とコンセプトの位置づけ

アルピーヌは2026年3月、次世代A110をフランスのディエップ工場で開発・生産すると発表しました。APPを使う車種にはクーペ、スパイダー、2+2を含める計画です。

A310 Visionについて、アルピーヌはヘリテージを題材にした創作的な探求と位置づけています。