ゲーム開発フレームワーク「BRUTAL」が公開、商用利用はロイヤリティ不要
出典: forums.ahwoo.com

AhwooとRocketWerkzが、ゲーム開発フレームワーク「BRUTAL」をオープンソースで公開しました。商用ゲームにもロイヤリティなしで使えます。一般的なゲームエンジンのように制作機能が一式そろう製品ではなく、開発チームが必要なシステムを組み立てる基盤です。

ゲームや独自エンジンの基盤となるBRUTAL

BRUTALはC#と.NETを軸に、C++ライブラリやVulkanなどのネイティブ機能へアクセスできるフレームワークです。ゲームの直接開発にも、独自エンジンの土台にも使えます。

中核には、C#からネイティブAPIやライブラリを扱うための連携層があります。数学、メモリ管理、文字列、コレクション、並列処理、ログ、ローカライズなどのライブラリも用意されています。VulkanやOpenGL、ウィンドウ管理、音声、ネットワーク、物理演算などのライブラリも公開されています。

ライブラリを選んで組み合わせる方式です。ゲーム開発に必要な機能を一つの製品にまとめず、開発者が独自の構成を決められます。

エディターや描画機能は開発側で構築

BRUTALには、UnityやUnreal Engineのような統合エディターやシーン管理機能、標準の描画機能はありません。開発チームは、ゲームに必要な描画や各種システムを選び、組み立てて保守する必要があります。

公開されているライブラリには、VulkanやOpenGLのバインディング、ウィンドウと入力の処理、画像・音声・フォント関連、デバッグ用UI、ジョブシステム、音声、ネットワーク、2D・3D物理演算などがあります。NuGetパッケージとして個別に参照でき、任意のNuGetパッケージも併用できます。

利用には.NET 10 SDKが必要です。描画を行う場合はVulkan 1.3対応GPUとドライバーが必要で、開発時に検証レイヤーを使う場合はVulkan SDKも必要です。対応OSはWindowsとLinuxです。

Kitten Space AgencyとRimWorldのエンジンに採用

RocketWerkzの宇宙飛行シミュレーション「Kitten Space Agency」は、BRUTAL上で直接開発されています。RocketWerkzは「Art of the Rail」や「Torpedia」など開発中のプロジェクトにも利用しています。Ahwooによると、3スタジオの6プロジェクトで使われています。

「RimWorld」では、開発元のLudeon Studiosが独自エンジン「Waylith」の基盤にBRUTALを使いました。Ludeon StudiosはUnity版との比較テストで、パフォーマンスが2〜4倍になったと報告しています。

BRUTALは、広大な距離を移動する宇宙船を扱う「Kitten Space Agency」の開発で、位置計算や物体の描画をシミュレーションに合わせて調整するためにも使われました。開発側はこうした個別の仕組みを設計でき、問題が起きた際にはコードを調べて変更できます。

商用利用は無料、クレジットなどの条件

BRUTALは商用ゲームを含め無料で利用でき、売上に対するロイヤリティや収益の分配は求められません。ライセンスはMITを基礎とし、著作権表示、ゲームプレイ開始前のロゴ表示、製品へのNOTICE.txt同梱を求めています。

非営利プロジェクトや、ロゴ表示が製品の目的にそぐわない場合は、ロゴ表示の条件が免除されます。ライセンス条件に対応しない場合は、個別の商用ライセンスを手配できます。

ソースコードは公開されており、開発者は内容を確認、変更、フォークできます。一般的なエンジンのような制作環境は付属せず、システムを自分たちで設計して維持する必要があります。