
バルモラル滞在をめぐる捜査
スコットランド警察は、アンドルー・マウントバッテン=ウィンザー元王子が、故ジェフリー・エプスタインとその関係者ギレーヌ・マクスウェルとともにバルモラルで過ごした時期について、捜査を始めました。警察は情報を受けて捜査を開始し、「非常に初期の段階」だと説明しています。
捜査は、女性がチャールズ国王のスコットランド・ハイランド地方にある私有地へ人身取引されたとの主張に関連しています。警察は、情報の内容や対象となる犯罪を明らかにしていません。
警察は、被害を受けた人の必要を中心に据え、証拠に基づいて捜査するとしています。進行中の捜査については詳細を明らかにせず、それ以上のコメントを控えるとしています。
人身取引をめぐるスコットランド法
スコットランドの2015年法では、人身取引の犯罪は、他者に対する所定の行為と、搾取する意図、または搾取される可能性を認識していたことの両方から成ります。対象となる行為には、人の勧誘、輸送や移送、かくまうことや受け入れること、支配権の交換・移転が含まれます。
これらの行為を自ら行うだけでなく、手配したり容易にしたりすることも対象です。人をある場所から別の場所へ移動させることは、犯罪成立の必須条件ではありません。また、対象者が行為に同意したかどうかは、同法上の人身取引の成立を左右しません。
搾取には、奴隷状態や強制労働、売春または性的搾取、臓器の摘出、サービスや利益を得るために人を利用することが含まれます。強制、脅迫、欺瞞によってサービスや利益を提供させる行為のほか、子どもや脆弱な成人を利用する行為も、定められた条件のもとで搾取に当たります。スコットランド政府の戦略は、被害者への支援や、関連する活動を制限する裁判所命令についても定めています。
エプスタイン関連資料と英国各地の捜査
米司法省が公開した大量の文書には、1999年にエプスタインとマクスウェルがバルモラルで射撃旅行をしたように見える写真も含まれていました。議会は、米国などの政治家や企業幹部を含むエプスタインの人脈を調べています。文書に人物の名前や画像が含まれているだけでは、不正行為があったと証明されません。
ロンドン警視庁、テムズバレー警察、サリー警察も、エプスタイン関連資料から得た情報を調べています。テムズバレー警察は2026年2月、公職における不正行為の疑いで元王子を逮捕し、数時間後に釈放しました。その後も捜査は続いています。
元王子は、エプスタイン関連の犯罪を繰り返し否定しています。2026年2月の逮捕は、英国の上級王族が逮捕されるのが約4世紀ぶりとなる出来事でした。今回のスコットランドでの捜査も、英国の複数の警察組織がそれぞれ情報を調べるなかで始まりました。
王室の対応と過去の訴え
元王子とエプスタインの関係は、長年にわたり英国王室をめぐる問題となってきました。エプスタインに関する米当局の文書公開が準備されていた前年後半、国王は弟から王子の称号を剥奪しました。元王子は長く住んでいたウィンザー城近くのロイヤル・ロッジを退去するよう求められ、その後は国王が所有するイングランド東部のサンドリンガムにある住宅で暮らしています。
エプスタインは2008年、未成年者に売春を持ちかけた罪を認めました。2011年、故バージニア・ジュフリー氏は、エプスタインに人身取引され、17歳のときに元王子との性行為を強いられたと訴えました。元王子は2019年にBBCのインタビューに応じましたが、行動についての説明や被害者への共感をめぐり、批判を受けました。









