Three bronze statues of kings in traditional attire
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14件の訴追で刑期は34年超

タイの人権派弁護士アノン・ナンパ氏に、王室への不敬を禁じる刑法112条違反で、禁錮2年8カ月の判決が言い渡されました。これまでに同条をめぐる14件の訴追を受け、累計の刑期は34年を超えています。2件は判決を待っています。

今回の判決は、複数ある刑事事件のうちの一つです。アノン氏は人権派弁護士として活動し、2020年にバンコクで開かれた集会では、ハリー・ポッターの衣装で王室改革を訴えました。

同氏は記者団に、国がより開かれていれば、こうした問題を自由に話し合えると述べました。判決が重なる中、アノン氏は公判に出廷し、自身の弁護にも参加しています。

刑法112条が禁じる表現

刑法112条は、国王、王妃、皇太子または摂政を中傷・侮辱・脅迫した者に、3年以上15年以下の禁錮刑を科すと定めています。条文の対象は王室の特定の人物ですが、実際には王室制度やすでに亡くなった国王についての発言をめぐっても訴追が起きています。

タイ当局が示す同法の説明では、王室は国の主要な柱の一つで、多くの人々から深く敬われているとされています。一方、同法をめぐる弁護に携わるタイ人権派弁護士会のアカラチャイ・チャイマニーカラケット氏は、「中傷」や「侮辱」の意味は曖昧だと指摘しています。

2020年の学生主導の抗議活動では、それまで公の場で話題にされにくかった王室の役割が議論され、王室改革を求める声が広がりました。報道によると、過去6年間に同法で訴追された人は294人で、うち20人は18歳未満でした。

2020年の抗議活動から訴追再開へ

2020年8月、アノン氏は軍の政治関与を終わらせるよう求める集会に加わり、王室の権力や資産について公に議論すべきだと訴えました。同年には学生らの抗議が続き、王室のあり方に関する要求も強まりました。

アノン氏は、国王が王室財産管理局の資産を個人の管理下に置いたことや、軍の重要部隊を掌握したことを批判しました。当時、刑法112条の適用は3年間停止されていましたが、抗議活動を受けて2020年末から訴追が再開し、増加しました。

同法で有罪となった人には、最長50年の刑が言い渡された例があります。多くの被告が保釈を認められず、裁判が数年に及ぶ間も拘束されていると報じられています。

拘束が続くアノン氏と家族

アノン氏は過去3年間、バンコクの拘置施設に収容され、幼い子どもたちに手紙を書いています。公判への出廷は、幼い息子と会う数少ない機会にもなっています。

アノン氏は法廷で自らの弁護を準備し、他の収容者の弁護も手伝っています。書き留めたメモを持ち込めないため、主張を記憶して臨んでいます。

王室改革を提案した改革派の前進党は2024年に解党され、党首は政治活動を禁じられました。アノン氏には未判決の事件が残り、現在の刑期にさらに判決が加わる可能性があります。