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国境を越えて敷設された350メートルの回線

タイ西部カンチャナブリー県ノンルーの村で、タイ当局がミャンマー側へ延びる光ファイバーケーブルを発見しました。ケーブルは国境を越えて約350メートル敷設され、ミャンマーの違法カジノや詐欺拠点とされる施設に通信を供給していたとされています。

警察は国境地域にある2軒の住宅を調べました。そのうち1軒では、保護用の外装を備えた48芯のケーブルが電柱に沿って敷設されていました。

この地域は、タイからミャンマーのスリー・パゴダ・パスへ通じる国境地帯にあります。タイ国家放送通信委員会(NBTC)の代理事務局長トライラット・ウィリヤシリクン氏は、ケーブルが1日あたり約6テラバイトのデータを扱い、300〜400人分に相当する通信量だったと述べました。

1日分で一般家庭の月間利用量を上回る通信量

OpenVaultの調査では、米国の平均的な家庭のブロードバンド利用量は2023年に月652ギガバイトでした。同年10〜12月期の平均は641ギガバイトで、前年同期から約10%増加しています。

今回の回線で使われた約6テラバイトは、1テラバイトを1,000ギガバイトとして換算すると約6,000ギガバイトです。1日だけで、米国の一般家庭の平均的な月間利用量の約9倍にあたります。

「48芯」は通信速度ではなく光ファイバーの本数

光ファイバーケーブルの「48芯」は、ケーブル内に個別の光ファイバーが48本あることを指します。各ファイバーは光信号を通す経路として使われます。

芯数が48本でも、ケーブル全体の通信容量が特定の速度に自動的に決まるわけではありません。実際に運べる通信量は、光トランシーバーや通信速度、波長多重などの機器とネットワーク構成に左右されます。

このため、48芯という仕様だけでは、今回の回線の最大速度や、使われていたファイバーの本数は分かりません。

国境地帯に広がる詐欺拠点

今回の回線は、ミャンマー側の詐欺拠点とされる施設をオンラインに保つために使われていたとされています。施設には違法な国境カジノも含まれていたとされています。

ケーブルを住宅に通すことを許したとされる男性容疑者は、1日700バーツを受け取っていたとされています。詐欺グループが住宅を回線の経路として利用した可能性があります。

国境地帯では、詐欺拠点の運営に人身取引の被害者が強制的に関与させられているとして、NGOが数百人から数千人規模の被害を指摘しています。