
フラグシップBEVの大きさと装備
ボルボの7人乗り電気自動車(BEV)「EX90」に試乗しました。最上位グレードの「Ultra Twin Motor Performance」は、ボルボのBEVラインアップを担う大型SUVです。
試乗車の価格は1,399万円で、ボディサイズは全長5,035mm、全幅1,965mm、全高1,740mmです。車両重量は3,095kg、最小回転半径は5.9mです。XC90に近いサイズ感ながら全高は35mm低く、ホイールベースは2,985mmです。
外観には、目立ちにくいセンサーと象徴的なヘッドライトを採用しています。上位グレードのハイディフィニション・ピクセルヘッドライトは100万を超えるピクセルを備え、他の道路利用者に向かう光を自動で暗くしながら、周囲にはハイビームを照射します。
7人乗りの室内と800V充電
室内には14.5インチのセンターディスプレイを備え、2列目は各シートを個別にスライド、リクライニングできます。3列目には身長170cm以下の乗員2人が乗車でき、フロントシートには長時間の運転時に背中をマッサージするリラクゼーション機能があります。
7人乗車時も荷室容量は324Lで、床下に72Lの収納スペースを確保しています。2列目を使用した状態のリア荷室容量は697Lです。2列目と3列目を倒せば、荷物の量や乗車人数に合わせて空間を広げられます。
EX90は106kWhのバッテリーを搭載し、航続可能距離は650kmです。800Vの電気アーキテクチャーにより、350kWの急速充電器では残量10%から80%まで22分、400Vの充電器では最大出力120kWで39分が目安です。ボルボの充電時間表では、350kWの充電器で同じ充電範囲に22分、300kWでは24分とされています。
街中からワインディングまでの乗り味
試乗車の前輪モーターは最高出力220kW、最大トルク390Nm、後輪モーターは280kW、480Nmを発生します。0-100km/h加速は4.2秒です。Car Watchの橋本洋平氏は、試乗で加速だけでなく、日常の道路から曲がりくねった道までの扱いやすさを評価しました。
橋本氏は、走り出しで高剛性化したプラットフォームとエアサスペンションによる乗り心地を評価しています。22インチの大径タイヤを装着しながら、試乗では直進時の安定感も保たれていました。
低重心のためSUVの高さを感じにくく、ワインディングでも手足のように動かせる感覚があったと橋本氏は評しています。大きな出力を備えながら、駆動力を路面へ伝える走りにも落ち着きがあり、前席だけでなく2列目、3列目でも乗り心地が保たれていたとの評価です。
運転支援とプラットフォーム
EX90にはレーダーとドライバーモニタリング機能が標準装備されます。試乗時は前走車が近づくと車両が減速を始め、高速道路ではACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)使用中にレーンキープアシストを作動させることができました。
高速道路の運転支援では、ステアリングに手を触れていると車線に沿った操舵支援が続きます。橋本氏はこの支援を高く評価する一方、ボルボがステアリングから手を離さない運転を安全につながる考え方としている点にも触れています。
EX90が採用するSPA2は、ボルボの電気自動車に使われる車両プラットフォームです。同じSPA2を採用するES90は、Supersetと呼ばれるハードウェアとソフトウェアの共通モジュール群も備えています。ボルボはSupersetを今後の電気自動車の基盤と位置づけています。ボルボは、Supersetに基づく車種へ無線ソフトウェア更新を展開し、車両の性能や安全技術を更新できると説明しています。








