出典: response.jp

米国からの色の要望が出発点

マツダはロードスターの商品改良に合わせ、新色「ジンクグリーンメタリック」を追加しました。グリーン系のロードスターは、3代目に設定された2011年の「Black Tuned」以来で、現行車種では初めてです。

この色は当初、ロードスター専用として開発されたものではありません。米国から、アウトドアらしいタフさを持つ黄色みのある強いグリーンが求められたことが出発点でした。

マツダデザイン本部のCMFチーフデザイナー、瀬能海翔さんによると、要望では「CX-50」に似合う色が想定されていました。CMFは色(Color)、素材(Material)、仕上げ(Finish)を扱うデザイン領域です。

航空機の防錆塗料を色の発想に

マツダは一般的なアウトドアカラーに寄せず、スポーティーな車種にも合う方向を検討しました。瀬能さんは、よりクールな印象を目指すなかで、飛行機の塗料に着想を得たと説明しています。

色名の発想源となったジンククロメートは、亜鉛とクロム酸イオンを主成分とする化合物の総称です。工業製品の防錆塗料に使われ、航空機の下地塗料としても用いられてきました。

航空機では、金属面の下地にジンククロメートを塗り、その上に塗装できるよう樹脂などを配合した「ジンククロメートプライマー」も使われます。航空機を防錆塗料で処理した状態で行う試験飛行は、緑系の塗装にちなみ「グリーンフライト」と呼ばれることがあります。

車種をまたいで使う色として開発

ロードスターでは、2027年にマツダスピリットレーシングの足回りを流用するスポーティーな特別仕様車を企画し、それと同時に新色の開発も始まりました。

マツダは混流生産方式を採用しており、複数の車種で共用するカラーを開発することがあります。今回の色も、ロードスターだけに使う前提ではなく、他車種との共用が想定されていました。

そのため、米国で求められた「CX-50に似合う強いグリーン」と、ロードスターの特別仕様車に向けた色づくりが同じ時期に進みました。タフさを求める要望を起点に、マツダは他車種にも使える色として検討を重ねました。

ロードスターにも広がった新色

ジンクグリーンメタリックは、防錆塗料そのものではなく、その塗料に着想を得たボディカラーです。マツダは、色を通じてタフさと洗練さの両立を表現したとしています。

商品改良に合わせたロードスターへの追加によって、この色は現行ロードスター初のグリーン系カラーとなりました。