
三菱自動車は軽乗用EV「eKクロスEV」を一部改良し、外観を刷新するとともにAC100Vコンセントを設定しました。WLTCモードの一充電走行距離は180kmで、モーターや駆動用バッテリーの主要諸元は従来から変わっていません。

フロントデザインと装備を変更
改良型は、従来の大きなX字型グラフィックを廃し、LEDイルミネーションを組み込んだ横長のグリルを採用しました。ホイールアーチとサイドシルガーニッシュもボディ同色とし、外観全体を曲線基調の柔らかな印象に改めています。
インストルメントパネル下部には、駆動用バッテリーの電力を家電製品などに供給するAC100V・最大1,500Wのアクセサリーコンセントをメーカーオプションで設定しました。日常利用に加え、アウトドアや停電時にも車内の電力を使える装備です。
Pグレードは充電用USBポートをType-Cの2口とType-Aの1口に増設しました。従来はPのみだったステアリングヒーターと前席シートヒーターはGにも標準装備となり、後席に乗員や荷物が残っている可能性を知らせるリヤシートアラートも加わっています。
価格は244万6,400円から
グレードはP、Gに加え、装備を一部省いたGビジネスパッケージを設定しました。車両本体価格はGビジネスパッケージが244万6,400円、Gが266万2,000円、Pが321万4,200円です。
三菱自動車が示す令和7年度補正予算のCEV補助金は57万4,000円です。補助金を車両本体価格から差し引くと、各グレードの購入額はGビジネスパッケージが187万2,400円、Gが208万8,000円、Pが264万200円となります。
装備はグレードによって異なります。運転支援装置は3グレードで共通ですが、オプションのマイパイロットはPでのみ選択できます。アクセサリーコンセントはメーカーオプションで、USBポートの構成もグレードによって異なります。
航続距離の目安と運転時の特徴
駆動用バッテリーは20kWhで、WLTCモードの一充電走行距離は180kmです。WLTCモードは、市街地・郊外・高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で組み合わせた試験条件です。
実際の航続距離は、気象や渋滞、急発進、エアコンの使用、タイヤの空気圧などで変わります。三菱自動車は、走り方や使い方、使用環境によって走行可能距離が大きく異なるとしています。
試乗では、車載電費計が示した値は開始時に9.6km/kWh、終了時に9.2km/kWhでした。試乗記では、撮影のため電源を入れたまま停止した時間などを含む条件でも、通常の走行時に9km/kWh台を保つのは難しくないとの見方を示しています。また、アクセルを戻すと減速するイノベーティブペダル オペレーションは、市街地では操作しやすい一方、流れのよい道では減速が強く感じられ、Bレンジとの使い分けが必要だと評価しました。
軽乗用EVの選択肢が広がるなかで
eKクロスEVは、最高出力64PS、最大トルク195N・mのモーターを搭載します。試乗記では、発進は滑らかで、強く加速する場面でも過敏さが抑えられていると評価しました。床下にバッテリーを配置した車体は、試乗時に安定感のある走りを見せる一方、乗り心地はやや硬めとも評されています。
同じ20kWhのバッテリーを搭載する日産サクラも、グレードを問わずWLTCモードの航続距離は180kmです。サクラの税込価格はSが244万8,600円、Xが259万9,300円、Gが299万8,600円で、各グレードのCEV補助金適用額は58万円とされています。eKクロスEVはグレード構成と価格が異なり、Gビジネスパッケージは244万6,400円、最上位のPは321万4,200円です。
試乗記では、軽乗用EVの競争相手としてBYDの「ラッコ」とスズキの「eスカイ」にも触れ、両車はeKクロスEVより長い航続距離を掲げながら、車両価格は同等か安いと指摘しました。とくにスズキeスカイは、同程度の補助金を受けられる条件で30万〜40万円ほど安いとしています。










