
中国の修理店に、電源コネクターが溶損したNVIDIA製GPUが2日間で7枚持ち込まれました。いずれもカード側の端子と12+4ピンケーブルの接続部分に焼損があり、RTX 5090が大半を占めています。12+4ピン端子は高出力GPUへの給電に使われ、接点の状態が電流や発熱に関わります。
2日間に7枚、複数メーカーのカードで焼損
持ち込まれた7枚の大半はRTX 5090で、ASUSとMSIのRTX 4090も含まれていました。メーカーはASUS、MSI、Gainwardのほか、NVIDIAのFounders Editionにもまたがっています。
焼損の状態は一様ではありません。カード側のソケットが焦げて基板が黒くなったものや、ケーブルのプラグがソケットに溶着し、利用者がケーブルを切断してカードを送ったものがありました。
修理店を運営する「修电脑的张哥」は、短期間に同じ接続部の不具合が複数件寄せられたとして動画を公開しました。弱い電源ユニットを使っていないカードや、実験室のコンピューターから持ち込まれたカードもあったとしています。
接触不良が端子の発熱につながる仕組み
12VHPWRや改訂版の12V-2x6は、12本の電力用ピンと4本の信号用ピンを使うコネクターです。12VHPWRは最大600ワットの給電を想定し、高出力GPUへケーブル1本で電力を送る構成に使われます。
初期の12VHPWRでは、信号用のセンスピンが電力用ピンとほぼ同じ長さでした。このため、プラグが完全に差し込まれていなくてもセンスピンが接続を検知し、GPUが動作する場合があります。その場合、電力用ピンの接触が不十分になる可能性があります。
接触が不十分だと接点の抵抗が増え、電流が流れる際に熱が生じます。コネクターに大きな電流が流れる場合、わずかな抵抗の増加でも端子部分の発熱につながります。
12V-2x6ではセンスピンの長さを変更
改訂版の12V-2x6では、センスピンを短くし、電力用ピンが先に接続される設計になりました。信号用ピンが接触するには電力用ピンがより深く差し込まれている必要があり、差し込みが不完全な状態を接続済みと判定しにくくする変更です。
コネクターの外形や差し込み口は12VHPWRと同じ形状で、従来のケーブルとの互換性もあります。ただし、ケーブルの張力や振動、抜き差しの繰り返しによって、いったん差し込んだコネクターが後から緩む可能性は残ります。
そのため、ピンの長さを変える設計は差し込み不足への対策になりますが、使用中の接続状態を固定するものではありません。
修理後の動作確認で見られた温度
修理では、損傷した端子を取り外し、接点を清掃して新しい12+4ピンソケットをはんだ付けしました。その後、それぞれのカードをテストしています。
修理済みのカードは3DMarkのベンチマークを実行できました。作業者はカードとケーブルの温度も確認し、一部では電源ユニット側のケーブルもかなり温まっていたものの、特に懸念する状態ではなかったと述べています。











