8.5インチOLEDを採用した新型iPad mini

AppleはiPad miniの新モデルを発表しました。画面は従来の8.3インチから8.5インチのOLED(有機EL)に変わり、チップにはA20 Proを採用しています。予約注文は10月28日に始まり、発売日は11月6日です。

画面サイズが広がった一方、本体の外形は従来世代とほぼ同じです。ベゼル(画面の周囲の枠)を24%薄くして表示領域を広げ、本体の厚さは5.4ミリになりました。従来モデルにはなかったIP67等級の防水・防塵性能も備えます。

OLEDパネルは画素ごとに発光を制御し、コントラスト比は2,000,000対1です。ピーク輝度は最大1,200ニトで、画面全体の輝度はSDR・HDRコンテンツで600ニト、最小輝度は1ニトです。反射を抑えるナノテクスチャ仕様も選べます。

A20 Proの構成と性能

A20 Proは2ナノメートル製造プロセスで作られ、GPUは7コアです。Appleは、前世代と比べてAI処理が最大4.5倍、グラフィックス性能が最大2.7倍、マルチスレッド性能が最大60%向上するとしています。

構成によってチップの一部仕様が異なります。512GBモデルは16コアのNeural Engineを2基備え、CPUは最大6コアです。128GBと256GBモデルはNeural Engineが1基、CPUが5コアとなります。

512GBモデルでは、2基のNeural Engineを合わせて32コアで動作させられます。Appleはこの構成について、前世代の2倍の処理能力を持つと説明しています。メモリ帯域幅も前世代から2倍超に増え、同社はグラフィックスやAIを使う処理の応答性向上につながるとしています。

カメラ、通信、iPadOSの変更

前面カメラは12メガピクセルで、横向きに持ったときに中央に来る長辺側へ移りました。背面にも12メガピクセルの広角カメラを搭載し、Smart HDR 4と、最大60フレーム毎秒の4K動画撮影に対応します。書類の撮影にも使うアダプティブTrue Toneフラッシュが加わりました。

無線通信にはApple設計のN1を採用し、Wi-Fi 7、Bluetooth 6、Threadに対応します。セルラーモデルのC2モデムは、前世代より最大50%速いモバイルデータ通信に対応するとAppleは説明しています。

新モデルはiPadOS 27を搭載し、Siri AIはベータ版として提供されます。Apple Intelligenceは端末内処理とPrivate Cloud Computeを使う仕組みです。Appleによると、後者はリクエストを処理する際に個人データを保存せず、Appleや第三者もアクセスできません。iPadOS 27.2では外部ディスプレイへの拡張表示にも対応する予定です。

価格とApple Pencilの対応

米国での価格は、Wi-Fiモデルが128GBで699ドル(約11万円)、256GBで799ドル(約13万円)、512GBで999ドル(約16万円)です。セルラーモデルは128GBが849ドル(約13万円)からで、ナノテクスチャ仕様は256GBと512GBに追加料金100ドル(約1万6,000円)で選べます。前世代は2024年の発売時に499ドル(約7万9,000円)で、その後599ドル(約9万4,000円)に値上がりしていました。

Apple PencilはUSB-CモデルとApple Pencil Proの両方に対応します。USB-Cモデルは筆圧感知と傾き検知に対応し、USB-Cでペアリングと充電を行います。画面に触れる前にペン先の位置を確認するホバー機能も利用できます。

Apple Pencil Proは筆圧感知に加え、ペンを握る操作でツールパレットを開くスクイーズ、軸を回してブラシを調整するバレルロール、触覚フィードバックに対応します。ダブルタップでツールを切り替えられ、紛失時には「探す」アプリから位置を確認できます。両モデルは精密な描画や低遅延の入力に対応します。