A military drone with missiles flies against a black background
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米海軍は、滑走路を使わず垂直離着陸する無人戦闘機「X-BAT」の開発に、追加で1億5000万ドルを拠出します。開発元のShield AIも同額を投じ、同機は年内の飛行試験と2028年の任務能力獲得を目指しています。艦艇や前方拠点での運用を想定していますが、現時点では飛行試験前の開発段階です。

米海軍とShield AIが計3億ドルを追加拠出

Shield AIによると、米海軍は1億5000万ドルを追加で拠出し、同社も自己資金から同額を投じます。同社はこれまでに、滑走路に依存しない海上遠征打撃計画「RIMES」を通じて5000万ドルを確保し、自己資金からも同額を拠出していました。

Shield AIによると、米政府資金と同社の投資は合計4億ドルです。今回の追加分とRIMESの資金を合わせると、米政府側とShield AI側がそれぞれ2億ドルを負担します。

X-BATは、滑走路のない場所から運用できる長距離打撃手段として、海軍指揮官向けに設計されています。Shield AIのJ.J.「ヤンク」カミングス氏は、有人機と無人機が高い頻度で安全に飛行甲板を使い、空母航空団の任務や能力に組み込めるよう設計していると述べています。

尾部を下にして離着陸する機体

X-BATは、機体を垂直に立てて離陸し、水平飛行へ移るテールシッター型です。任務後は発射装置に垂直着陸する設計です。全長は26フィート(7.92メートル)、翼幅は39フィート(11.9メートル)です。

米海軍協会の論考によると、テールシッター機は垂直に離着陸した後、機首を前方へ90度傾けて水平飛行に移ります。この形式は、固定翼機の速度、航続距離、滞空性能と、ヘリコプターに近い運用場所の柔軟性を組み合わせる考え方です。X-BATはジェット機型のテールシッターとして、戦闘、打撃、電子戦の任務を担う計画です。

米海軍協会の論考は、X-BATを空母や強襲揚陸艦以外の艦艇からも運用する構想を紹介しています。The Registerが挙げた候補には、遠征海上基地艦(ESB)があります。実際の艦上運用は、今後の試験や統合を経て確認されます。

F-35Bとの違いは機体の運用形態

米海兵隊や英海軍などが運用するF-35Bは、短距離離陸・垂直着陸(STOVL)機です。ロッキード・マーティンによると、同機は短い飛行甲板や滑走路のない基地、艦艇で運用できます。X-BATは垂直離陸と垂直着陸を行う無人機として設計されており、両機は離着陸の方式と有人・無人の別が異なります。

米海軍協会の論考は、X-BATを空母や強襲揚陸艦以外からも展開できる、戦闘、打撃、電子戦用の機体として位置づけています。一方、ロッキード・マーティンはF-35Bの任務として、制空、近接航空支援、情報収集・監視・偵察、電子戦を挙げています。

X-BATは垂直に離陸し、任務後に発射装置へ戻る方式です。米海軍は、空母や海兵隊のF-35Bを搭載する強襲揚陸艦以外の艦艇で運用する構想を持っています。

飛行試験と任務能力の目標

Shield AIは、X-BATの飛行試験を2026年中に始め、2028年に任務能力を獲得する予定です。同社は、エンジンの点火試験と推力偏向ノズルの統合を終え、風洞試験で兵器格納庫の空力特性を検証したとしています。

機体の制御には、Shield AIの自律飛行ソフトウェア「Hivemind」を使う計画です。同社によると、Hivemindは改造F-16に搭載され、人間の操縦士との模擬空戦に参加した実績があります。X-BAT本体の飛行試験はこれからで、これらの開発項目は機体の運用実績とは異なります。

英国海軍も、クイーン・エリザベス級空母で運用する戦闘ドローンを計画しています。UK Defence Journalによると、英国の計画「Project VANQUISH」では、英海軍が2027年末までに空母からの実証飛行を目指しています。垂直離着陸機のX-BATは候補になり得るとされていますが、採用は決まっていません。