Red Bull's Max Verstappen during Singapore Grand Prix sprint qualifying
出典: BBC Sport

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がシンガポールGPのスプリント予選で1分31秒156を記録し、ポールポジションを獲得しました。ジョージ・ラッセル(メルセデス)との差は0.120秒です。一方、赤旗後のFIAの設定ミスでオーバーテイクモードが一時使えず、走行のタイミングによって一部の車に影響しました。

フェルスタッペンがラッセルを0.120秒上回る

2番手はラッセル、3番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)でした。オスカー・ピアストリとランド・ノリス(ともにマクラーレン)が続き、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は6番手、選手権首位のキミ・アントネッリ(メルセデス)は7番手でした。

フェルスタッペンは前週のマレーシアGPで、自身とレッドブルにとって今季初勝利を挙げています。この週末は、車の乗り心地に難しさがあるとしつつ、最終セッションでソフトタイヤに替えると車が安定したと説明しました。ポールを予想していなかったとも話しています。

フェルスタッペンは、翌日の予選を引き続き主な目標に挙げ、スタートが重要になると述べました。シンガポールGPのスプリント予選では、上位勢の差が0.5秒以内に収まりました。ラッセルはフェルスタッペンに0.120秒差、ルクレールは0.243秒差でした。

赤旗後の操作で一部の車に出力差

問題は、セルジオ・ペレス(キャデラック)のクラッシュで赤旗が出た後、SQ1で起きました。FIAによると、レースコントロールでの人的ミスにより、再開後にオーバーテイクモードが使えない状態になり、いったん27秒間有効化された後、再び無効化されました。

FIAの説明では、赤旗が出るとシステムがオーバーテイクモードを自動で無効にし、担当者の画面に再有効化を促す表示が出ます。この表示が見落とされた後にモードが有効化され、再び無効になりました。FIAは、走行のタイミングやコース上の位置に応じて一部の車の性能に影響したと認めています。

この設定差は全車に関係しましたが、影響の大きさは走行タイミングによって異なりました。カルロス・サインツ(ウィリアムズ)は、半数の車が他の車より約0.5秒速いエンジン状態で走ったと述べています。アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)とランス・ストロール(アストンマーティン)はSQ1で敗退し、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は15番手で通過しました。

2026年のオーバーテイクモードは電力を追加

2026年のF1では、オーバーテイクモードが追い越しを助ける仕組みとして導入されています。前の車から1秒以内にいるドライバーが所定の地点で条件を満たすと、追加の電気エネルギー0.5MJを利用できます。

FIAによると、この追加エネルギーは追い越しのための出力に使われます。前を走る車は時速290キロを超えるとエネルギーの出力が低下する一方、後続車は最大350kWの出力を時速337キロまで使える設計です。

F1の解説では、オーバーテイクモードで得たエネルギーは次の周回で使い、長い直線で車間を縮める効果が大きくなるとされています。これは、ドライバーが決められた区間で作動させるDRSとは条件が異なります。2026年の可動式フロントウイングとリアウイングは、前の車との距離にかかわらず指定された直線区間で使え、主な目的は空気抵抗を減らしてエネルギー消費を抑えることです。

メルセデスは新旧仕様を分けて走行

メルセデスは、マレーシアGPで投入したアップグレードの評価を続けるため、シンガポールGPでは2台で異なる仕様を走らせました。ラッセルは旧仕様に戻し、アントネッリは新しい部品を維持しました。

ラッセルはスプリント予選で2番手となり、アントネッリは7番手でした。両者の差は0.573秒で、アントネッリはラッセルより0.693秒遅いタイムを記録しています。ラッセルは旧仕様が悪くないと述べる一方、新仕様についてはストップウォッチ上の結果がまだ良くないと話しました。

アップグレード導入前の練習走行では、ラッセルが最速でした。アントネッリは新仕様と新しいフロントウイングを使い、予選用のソフトタイヤを温存したため、同セッションではソフトタイヤでのアタックを行っていません。シンガポールのスプリント予選後も、メルセデスのチーム代表トト・ウォルフは新仕様が必ずしも遅いとは限らないとし、調整方法をまだ見つけられていない可能性を挙げました。